2011Jリーグ ディビジョン1
第25節第1日

2011.9.10

セレッソ大阪

清武 弘嗣 (46')

播戸 竜二 (55')

播戸 竜二 (57')

キム ボギョン (72')

播戸 竜二 (77')

5

HOME

FULL TIME

4

0-3

5-1

サンフレッチェ広島

ミキッチ (22')

髙萩 洋次郎 (33')

佐藤 寿人 (44')

佐藤 寿人 (90'+1)

大阪長居スタジアム

20,160

監督コメント

(第一声、日本語で)「ココロ、アブナイ」(通訳「心臓に良くないということです」)
今日は今シーズンのJリーグ全体の中で、いちばん見ごたえのある試合ではなかったかと思います。
なぜなら両チームとも勝利を目指して最後まで戦い抜き、さらにはサッカーの魅力を思う存分に引き出すようなサッカーを両チームともしていたと思うからです。
それが数字にはっきりと表れているんですけども、シュート数が両チームとも19、さらにファールの数が両チームとも9。このことから、日本の中でいちばん見ごたえのあるサッカーをしていた2チームの戦いだったと言えるのではないかと思います。

Q.前半と後半で全く違うゲームに見えましたが、どのように立て直したのでしょうか。
A.前半、なぜあのような展開になったかというと、広島さんというのは、私の個人的な意見なんですけども、Jリーグの中でいちばん組織力があり完成度が高いサッカーをする、そしてポゼッションの優れたチームだと思いますし、はっきり申しまして、完成度という意味では広島さんの方が上だったと思います。
なぜなら、前半早々に茂庭が負傷退場したことも含め、セレッソはメンバーの入れ替えが本当に多く、選手をやりくりしながら戦っているので、組織力・完成度という面では広島さんの方が上だったと思っています。
後半はその中で、ハーフタイムに選手達に話をしましたし、さらには播戸、(キム)ボギョンが入ることによって、気持ちを出せるようになり、さらに技術的なクオリティも上がりました。
さらにもう一つの大きな要因は、普段から後半は我々の方が相手を上回るサッカーができるのですけれど、これはフィジカルコンディションが非常に良いからできた部分もあると思います。

Q.前半で交代した茂庭選手の状態と、14日のACL準々決勝の意気込みを聞かせてください。
A.茂庭の詳しい状態に関しては、明日検査をしますので、その結果を待つことになります。ACLに関してですけれども、今日の後半のスピリッツを試合の立ち上がりからしっかりと見せなければいけないと思います。今日の後半は選手達は勝者のメンタリティを見せてくれたと思います。

Q.今シーズン2度目のハットトリックを見せた播戸選手のパフォーマンスについて聞かせてください。
A.実はコンディションの問題から、今日のメンバーからはずすことも考えたのですが、昨日確認して45分であれば行けるのではないかということでメンバーに入れました。
播戸のプレーについてひとことで言いますと、彼は日本人の選手に足りない部分、勝利のスピリッツ、勝者のメンタリティを本当に持っている選手なので、シーズン中にハットトリックを2回することも、彼だからこそできることだと思いますし、他の日本人の選手も学んでいかなければいけないと、あらためて今日思いました。

Q.後半開始直後の、あの時間の清武選手の得点が、追いつくために効果的だったと思いますが、清武選手のプレーについて聞かせてください。
A.清武だけではなくて、後半は全選手がしっかりと気持ちを入れ替えて強い気持ちで臨んだ、それが彼の得点も含めて後半立ち上がりのいいパフォーマンスにつながったんだと思います。あの場面で彼はしっかりと振りぬいたことが得点につながりました。

Q.広島のペトロヴィッチ監督は、李選手を代表でのプレーの疲れから交代させたと言っていましたが、清武選手には疲れは見えませんでしたか?
A.清武は代表では後半の45分しか出ていません。彼ぐらいの年齢の時には、毎日でも試合ができるぐらいの、若さというのはそれだけのエネルギーを持っているものだと思っています。
さらには、ブラジルでは今でも週に3回の試合をするチームがある、あるいは今日この時点で、ブラジルのチームはほとんどが50試合以上こなしている。それを考えると、清武はもっともっと試合に出るべきだと私は思っています。

選手コメント

・播戸竜二
オフ明けの最初の試合で立ち上がりが難しいところもあったけど、前半終わって3-0だったので、後半やるべき事は「攻めて逆転する」ことのみで、みんなの意識が統一できて良かったのかなと思います。
ドリブルで持ち上がって抜いてゴールを決めるというのは1番の理想だけど、残念ながら自分はそういうプレーヤーじゃないので。
中盤でボールを貰ったら近くの選手に預けて、最後にもう一度ゴール前での勝負をするために消える動きをして、ディフェンスの見えない所から入ってゴールというのがスタイルなので、自分らしいゴールだったと思います。良いボールを全員がくれたので、それに尽きますし、最後にゴールを決めるのが自分の仕事ですから。
ここに自分がほしいということは普段の練習からコミュニケーションを取ってやっていて、シャケ(酒本選手)は本当に感覚が合う。彼が出したい所と僕がほしい所が合う場面が練習試合から多いのです。
マル(丸橋選手)に関して言えば、まだ経験の浅さもあるので、どこに上げたいというのもアイツの中で確立されてないところもあったので、これまで事細かく話をしてきて、それが今日初めて形になったのだと思う。そういう面ではマルも分かってくれたと思うし、これからどんどんアシストしてくれると思います。
2点取ったあと3点目を無理に取ったというよりも、チームが逆転して勝つためには点がほしいという形の中のゴールだったから、逆転してからは守備の時間も多くなりました。5-3のまま終わりたかったですけど…。
もう少し自分の中でディフェンスだとか、頑張るところとかができればと思いました。
最初から出ようが、途中から出ようが、残り5分だろうが、出なかったりだろうが、気持ちの面やプレーの巾は安定したメンタルを持ってやることを心がけてます。
点を取る取らないに関わらず、メンタルやフィジカルの本当に良い準備をすることが大切です。
自分がいつもやってることをやるということは、一番難しいことで一番大事だということを若い選手には分かってほしい。
(前回ハットトリックしたのは同点で終わりましたが、今日は勝って格別じゃないですか?)今日も最後は「また同点にされるのか?」と思いました(笑)。3点取れたというのはどっちにしても嬉しいけど、チームが勝ってこその得点だし、今日の3点の方が前より数倍嬉しいし価値があるなと思います。
長居でサポーターと一緒に喜べたのは大きいです。3点差の試合を逆転できたのはチームとしても大きいし、若い選手にとっては自信になったと思います。少しずつの成長が積み重なって更に高い所にいければいいと思います。
自分も30代にして更に進化してると思うし、若い選手と競い合ってレベルアップしたいと思います。
前にザック(日本代表監督)に「あと何回ハットトリックしたら呼んでくれる?」って聞いたのですけど、「まだちゃんと見てへんねん」ってお茶を濁してました(笑)。