ACL
第3節

2011.4.5

セレッソ大阪

乾(53')

1

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FULL TIME

0

0-0

1-0

全北現代モータース(韓国)

大阪長居スタジアム

NaN

監督コメント

「今日の試合は、まったく特徴の違う2チームの対戦になったと思います。我々が技術をいかして、しっかりボールをつなぐサッカーをしたのに対して、対戦相手は、空中戦からヘディング勝負というパワーを重視したサッカーをされました。このまったく特徴の違うサッカーのなかで戦いながら、ひょっとしたら彼らに勝利がいったかもしれませんが、逆に我々がもっと点を取る可能性のあるゲームだったとも思います」

Q 決勝ゴールを決めた乾選手の評価をお願いします。
A 「今日は本当にトータルで見ればいいパフォーマンスをしたのではと思います。立ち上がりは、なかなかボールをつなげず逆に失うことが多かったのですが、徐々にリズムをつかんで、非常にすばらしいゴールを決めただけではなく、数多くのチャンスに絡みました。彼は本当に小柄な選手ですけれども、今日のゲームでは、彼の良さを存分に見せてくれたと思います」

Q 今日の勝利の意味と、監督が一番良かったと思う点は?
A 「まず、今日の勝利の意味ですが、今日の勝利で我々は予選突破の可能性が残された状況になった、言ってみれば我々はまだ生きているということ。大きな勝利だったと思います。予選突破をねらって、全力で戦いたいと思います。セレッソのよかった点は、セレッソの技術がしっかり発揮できたと思います。象徴的だったのが乾の決勝ゴール。あのゴールは非常に厳しいプレッシャーの中、彼の技術がいかされた、すばらしいゴールであり、サッカーをやっているものとして、ああいったゴールが生まれるのが一番うれしいし、見ている方もひとつでも多く見たいと思うのが、サッカーというスポーツだと思います」

Q キム・ジンヒョン選手、キム・ボギョン選手のよかった点は?
A 「2人とも、本当に今日はレベルの高いプレーを見せてくれたと思います。まずキム・ボギョンですが、今までと違って、ひとつポジションを後ろに下げましたが、ほぼパスミスがない、そして逆にいいパスをどんどん供給してくれた、非常レベルの高いプレーでした。また、GKのキムですが、決定的な仕事をしてくれました。非常に難しいシュートをストップして試合のなかで勝利というものを決めてくれたのが彼のプレーだと思います」

Q 昨日の会見で、「震災の被災者がノーマルに生活する第一歩となる試合にしたい」とおっしゃっていましたが、そうなったと思いますか?
A 「私は、日本に住む外国人としていろんなことを日本の皆さん、日本の文化から学んでいます。そのうちのひとつが、私がいつも言う言葉なんですが、『がんばれスピリッツ』という言葉です。我々は震災で亡くなられた人たち、今も苦しんでいらっしゃる皆さんのことを、決して忘れてはいけないと思いますが、そのなかでも1日も早くいつもの生活に戻れるように、そしていつもの喜びをみんなで分かち合えるように、そういった日本の頑張れスピリッツを学びながら、そのスピリッツを皆さんと共有していきたいと思います。こういったどん底ともいえる状況から、日本は、歴史的に見ても2回3回と立ち上がってきた強い国だと僕は思っています」

Q 年齢の平均を見たら、セレッソは若いチームですが、どう感じておられますか?
A 「セレッソですが、まずユースを含めて育成の組織が非常に充実しています。我々のように資金的には余裕がないクラブは、資金的にはユースから、育成からどんどんと力のある選手を育て上げていくことが必要とされていると思います。私はサッカーというのは年齢は関係ないと思います。実力があればあるいは若い選手たちが実力を見せてくれれば、私は喜んで若い選手をどんどんは起用していきたいと思いますし、それがチームの成長につながると思います」

Q 前半の30分まではパスがつながらない苦しい展開でしたが、そのあとパスがつながるようなりましたが、その理由はなんでしょうか?
A 「非常にいい分析をされたと思います。立ち上がりというのは、両チームともにフィジカル的にはエネルギーが十分にある状態ですので、なかなか我々の持ち味が出ませんでしたが、時間が経つにつれて、相手のフィジカル的な強さが落ちてくる、そういったところで我々の持ち味が出てきたのではないかと思います。もうひとつの要因としては、私たちのチームもまだ完成度が高いという段階にきているとはいえない。そういった意味では、立ち上がり相手のパワープレーをまともに受けてしまったという感じはあります」

選手コメント

・乾 貴士
「平日にも関わらずお客さんが1万人以上来てくれて、本当にうれしかったです。自分自身もいいモチベーションでできました。サポーターにとっても、勝利という結果は良かったかなと思います。(試合は)久しぶりの公式戦でしたが、イメージどおり、問題なくできました。(得点シーンは)ピンパォンからいいパスが出ましたし、それをしっかり落ち着いて決められたと思います。キヨ(清武)が入って、去年やっていたような攻撃を、いいリズムでできるようになったので、キヨが入ったのは本当に大きいですね。相手が引いてきたときも、あいだあいだでボールを受けられましたし、そこにボギョンとかチュウさん(中後)がいいボールを出してくれたので、引かれても全然問題ありませんでした。
相手に主力がいなくても、僕たちにとっては、グループステージでの勝点3というのは本当に大きいですし、相手が後で痛い目に遭うだけかなと思います。でもまあ、強い相手でしたけどね。前に大きい選手もいましたし、面倒な相手だなと感じました。
今日は相手がメンバーを落としていましたし、この先まだどうなるかは全然分かりませんが、今のサッカーを続ければ間違いなく強くなると思いますし、ACLも勝っていけると思います。あとは、去年から言っていますが、決定力を上げることです。今日は点が取れましたけど、こういう展開で点が取れないとキツくなります。今日は後ろ(守備)もよく耐えてくれて、感謝しています。まだ3試合残っていますし、アレマと韓国でのアウェイ戦もあります。アウェイでしっかり勝たないとキツいので、残りを全部勝って、上のステージに勝ち上がりたいなと思います。(大阪から被災地に元気を――という気持ちは?)この前の代表のチャリティマッチでも、選手皆が、ちょっとでも勇気づけようということでやりましたが、それはあの試合だけじゃありません。ACLも日本を代表して出ている大会なので、チャリティマッチと変わらない想いでやっています」
・キム・ジンヒョン
「(韓国のチームに勝つのは)気持ちいいです(笑)。最後まで集中してできたと思います。前半立ち上がりはそんなに良くなかったけど、時間が経つにつれて、久しぶりにセレッソのサッカーができました。皆がサイドに開いていたから、僕も(ボールを)投げやすかったです。グループ1位を守ってベスト16上に上がりたいし、そのためには次のアウェイ戦が大事だと思います。他のチームの結果はあまり気にしていません。ウチのチームが上のラウンドに上がれること、それが一番大事。今日は勝てて本当に良かったです」