チャリティーマッチ
1回戦

2011.3.26

京都サンガF.C.

0

AWAY

FULL TIME

2

0-0

0-2

セレッソ大阪

高橋 (83')

ホドリゴ・ピンパォン (88')

京都市西京極総合運動公園
陸上競技場兼球技場

NaN

レポート

スタンドに貼られたメッセージは、被災地を励ますものだけ。太鼓の音も、コールもないという特別な雰囲気のなかで行なわれた、震災災害復興支援のチャリティーマッチだった。
 亡くなられた方への哀悼の意を込めて黙祷を行い、キックオフ。セレッソは、日本代表、韓国代表、さらにはU-22日本代表に招集された選手を欠くなか、前線のフォーメーションを変更してこの一戦に臨んだ。小松とホドリゴ・ピンパォンの2トップ、2列目には倉田と村田を配する4-4-2の布陣だった。前半立ち上がりは両チームにミスが目立ち、なかなかチャンスを作れない。それでも、33分には丸橋のアーリークロスに小松が合わせる超決定機を迎えるが、決めきれず。0-0で前半を終えた。
 後半に入ると、相手にもチャンスを作られるが、シュートミスが重なりなかなかゴールが生まれない。0-0のまま迎えた終盤、ようやくスコアが動いた。先制は83分、中後の右CKに高橋が頭で合わせたもの。さらに88分にも中後のクロスを今度はピンパォンのヘッドがとらえて追加点をあげた。「こういう状況でサッカーがやれていることにまず感謝したい」と話していた中後のアシストで得た2得点でセレッソが勝利をおさめた。
 試合後は、両チームの選手たちが揃って「チカラをひとつに。」のバナーを持って、場内を一周。スタジアムに集ったサポーターの皆さんにお礼をいうとともに、被災地への支援を呼びかけた。

監督コメント

「今日のゲームで一番重要ことは、サポーターの皆さんを含めて、これだけ多くの方々が試合に駆けつけてくださったということだと思います。今この大きな困難を乗り越えるために、日本はひとつになって戦っている、その姿は世界の見本にもなるものだと思っているのですが、これだけの人が駆けつけてくださったということが、まずよかったのかなと思います。試合の話をすると、2-0という結果にはなりましたが、内容的には決してそういうスコアでセレッソが勝つ試合ではなかったなと正直思っています」
Q 先制点が入るまでは苦しい内容だったと思いますが、代表などで選手が抜けた中での戦いについて、具体的にどう感じていますか?
A「今日のゲームは、おっしゃったように代表などにかなり選手が行っているということで、そのために選手を変えたということ、戦術としていつもの戦術ではなく、違う戦術で臨んだということ、こういったことからどうしてもかみ合わないということが多く出てしまったと思います。おっしゃったように、苦しいゲームだったのですが、最後は個人の技術というものがスコアにつながったのかなと。技術的にしっかりしたものを選手たちは持っているので、今日のゲームはチームの連動性で勝ったというよりも、最後は個人の力で点を取って勝ったという内容だったと思います」
Q 後半、相手のプレスが強くて戸惑いもあったかと思いますが、その中で監督の指示は?
A 「正直なところ、これだけ戦術的にも選手も変わったということだったので、多くの指示を出すということは出来る状態ではなかったと思います。おっしゃったとおり厳しいゲームだったと思いますが、最終的には2ゴールを決めたということでは勝利にふさわしいかもしれませんが、さきほども言いましたが、チームの完成度、連係の面では物足りなさがあったと思います」

選手コメント

・茂庭 照幸「風の影響からか前半は苦しかったけど、後半は逆に押し込めて点が取れました。理想的な形だったと思います。徐々に改善できてきていると思います。
(失点0について)ピンチは多かったけど、全員で身体張って守れた。そういうとこで勝負を分けることになるので、これからもやっていきたい。(チャリティーマッチについて)被災された方たちに少しでも元気を与えられるように、少しでも多くの募金になうようにと思ってやりました。サッカー選手として自分たちは恵まれた環境にいるので、チャリティーに参加できるのは大きな意味のあること。少しでも力になれればと強く思います。でもこれからが本当に大変だと思うし、少しでも力になっていければと思う」
・高橋大輔「(途中、持って切り返して切り返して・・というのが多くなっていたが)ちょっと足が止まっていたと思いますね。僕も前が持ったら後からサポートしていこうとしてましたので、きつくてもそれをしていかないと…それがチームだと思いますし。セレッソの良い時期というのは、攻守がお互いを補い合っていたと思うので、そういう所は物足りないですね。前半は距離感が悪かった。守備に関しては良くなってきているので、マイナスの要素ばかりじゃないです。結果も出ましたし、前向きにとらえていきたいと思います」