2009Jリーグ ディビジョン2
第48節第1日

2009.11.8

セレッソ大阪

乾 貴士 (01')

マルチネス (23')

乾 貴士 (60')

乾 貴士 (62')

乾 貴士 (68')

5

HOME

FULL TIME

0

2-0

3-0

ザスパ草津

大阪長居スタジアム

20,727

監督コメント

「期待通りの試合ができたと思います。試合前に話したんですが、この試合に、今年1年やってきた成果を見せる、さらにはこの3年間の思いをぶつけようと、そう話して選手を送り出したんですけれども、本当に選手たちは集中して、球際のひとつひとつ、競り合いのひとつひとつ、本当に気持ちのこもったプレーをしてくれました。昇格を決められるチャンスと言うのは、今日が最初だったんですが、その集中力があったからこそ、今日のゲームができたと思います」

Q J1昇格が決まって、ホッとされていますか? それともまだやるべきことがあるという感じですが?
A 「まだ、私たちが目指しているもの、すなわち、チーム初のタイトルというものがありますので、まだまだ気を抜ける段階ではないと思います。今シーズン2つの目標を立てました。最低でもJ1昇格、チーム初のタイトル獲得、これを目指して有終の美を飾るためにも、仙台戦に向けていい準備をしたいと思います。仙台戦まで2週間あると思いますが、選手たちには、何日かのオフを与えたあとに、10日間程度の練習をして、いいコンディションで仙台戦に臨みたいと思います」

Q  待ちに待ったJ1昇格ですが、来年早くJ1で指揮を執りたいという思いはありますか?
A 「正直なところ、今のこの段階では、まだ何もお話できないと思っています。今日の昇格によって、チームのフロント、あるいとスポンサーの皆さんを含めて、来シーズンの準備ができると思います。何試合が残した中で、昇格を決めることができたのは、そういった意味でよかったと思います。ただ、これからフロントの考えをしっかり聞いて、今日から考えていこうと思っています」

Q 乾、香川選手ら若い選手がひとまわり大きく成長した感じだが?
A 「彼ら2人のパフォーマンスには本当に満足しています。その2人だけではなく、黒木も、多くの試合に出てサッカーを見せてくれました。ただ、まだまだですし、これからも経験を積みながら、成長をしていけると思います。彼らをはじめとして、18歳から20歳ぐらいの今の日本の若い世代の選手は、将来有望ではないかと思っています。そのなかに、間違いなく香川真司、乾も入ると思います。さらには、今年出場試合数は少なかったですけれども、ユースから今年プロ1年目で上がった(山口)螢と丸橋、彼らを見ていると、セレッソの育成がすばらしい組織であることがわかるのではないかと思います」

Q 西澤選手がさきほど引退を表明しましたが?
A 「引退と言うことは正直残念だとは思いますが、私は逆に、97年の1年間も含めて、西澤、あるいは昨年引退した森島たちと仕事をすることが出来た、これを本当に誇りに思っています。森島、西澤とつながれたバトン、セレッソを代表するバトンを、これから香川、乾に渡すという世代交代ではないかと思います。サポーターだけに限らず、私にとっても彼ら2人は、私の監督としてのキャリアのなかでも強く印象に残る選手であり、彼らとともにJ1昇格を祝うことができることを本当にうれしく思います」

Q J1に戻るのに3年かかったわけですが、去年おととしと比べて、今年はどこが違っていましたか?
A 「チームとしての総合力ですね。選手たちの一人一人の質が本当に高いチームだった。去年は、アレーがけがをしてしまったときになかなかその穴を埋めきれないという部分があったのですが、今シーズンは主力選手の欠場が重なったときも、穴を埋めて結果を残せる選手がそろっていた。高いレベルの選手がそろっていたということに尽きると思います」

Q 今年はスタートがよかったと思うが、その点については?
A 「先ほども話しましたが、シーズンのスタートをうまく切れたと言うのは、レベルの高い選手がそろっていたということが一番大きな要因だと思います。今シーズンは第2クールに主力のけが人が出て、多少パフォーマンスが落ちましたが、この3年の中では一番安定していたと思います。レギュラーの選手の欠場が出ても、カバーできるレベルの高い選手がいたということ、開幕ダッシュも含めて、それが一番の要因です」

選手コメント

・乾 貴士
「(4得点について)奇跡です。まぐれです。監督にミーティングで、『イヌイは点を取れてない」と言われて、それがすごく悔しくて、取ってやろうと思っていた。昇格のかかっている試合で、たくさんのお客さんが来てくれてて、誰もがゴールを狙っていたと思う。そういう中で得点できたことはすごく良かった。いい仕事ができたと思う。今日は無失点で終われたのが一番良かった。J1に上がればもっと厳しくなってくるだろうから、今度はそこで自分がどれだけできるか、練習でしっかりやっていきます。(マルチネス選手がいるといいですか?)誰が出ても変わらない感じ。マルちゃんはやりやすい。いい感じでボール出してくれるし。(香川選手については?)あいつの存在はでかい。近くにいるだけで違う。意識する部分はある。(来季J1ですが)今のままではぜんぜんダメ。今のままでは通用しないと思う。日頃の練習の中からそういったことを意識して、もう一回しっかり練習していきます。(昇格の瞬間うるっときたのでは?)それはないです。大丈夫です。
これまで結構しんどかったと思います。一年間通して最後の方は特にしんどかったです。
(サポーターの前でパフォーマンスしてたが)こんなに大人数の長居っていうのはなかったので、盛り上げ行こうと思いました。(西澤選手について)必要な存在。もっといっしょにやってたかった。もっと早くからいっしょにやりたかった。でもアキさんが決めたことだから。昇格に貢献してくれたし。アキさんも森島さんもセレッソに必要。でも僕らがしっかり守っていきます」
・香川真司
「最高の日になりました。サッカー選手として幸せです。でも、昇格は決まりましたけど、ここからがスタートですからね。J2が全てじゃない。次はJ1でタイトルを取れるようにしたい。また努力して、J1でこういう場に立てるよう頑張ります。(次の仙台戦は?)アウェーですが、しっかり勝って優勝に近付けるように、また長居に帰ってきたときに優勝を決められるようにしたいです。サポーターもそれを期待していますから。(Tシャツの感謝の文字があるが誰に感謝していますか?)サポーター、チームメイト、親、みんなに感謝してます。恩返しはJ1昇格、それしかできないですから。試合は、足の痛みもあったし90分は無理だろうから、後半からということにしました。自分自身いろんな思いがあって、なんとか1点取りたかったんですけど、チームが勝ったことが何よりうれしい。サポーターが2万人以上来てくれて……満員ではなかったですが、僕には長居が満員に見えました」
・西澤明訓
「J1昇格、そのために戻ってきましたから。それができて、チームの力になれてホッとしたというか。若い選手が頑張ってくれました。ケガや累積で出られない選手が出ても、代わりの選手が次々と出てきてくれた。(引退を決めたのはいつ?)正直言うと、去年、エスパルスの最終戦のときに8割がた決めてました。その後、セレッソからオファーをもらって、モリシともいろいろ話をして。『なんとかJ1に上げてくれ』と言われて、(セレッソに戻ることを)決めた。そういう意味では、1年前から覚悟はできていた。でも、3年前、J2に落としたときに自分もいましたから、心残りはあったんです。良かった。肩の荷がおりました。(足は)時間はあるし、ゆっくり治していきます。選手として15年やってきて、その大半を大阪・長居でプレーさせてもらって、うれしく思います。温かい声援を最後までもらって、本当に幸せ。サッカーには、これからも何かしら関わっていきたいですね」