• X
  • LINE
  • Facebook

5/3 浦和戦 Match Preview

  • 5/3 浦和戦
  • メディア

首位を走る相手にチャレンジャー精神で挑み、前回対戦時からの成長をぶつける

終了間際の失点により1-2で敗れた前節のノジマステラ神奈川相模原戦から中4日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、再びアウェイに乗り込み、三菱重工浦和レッズレディースとのWEリーグ第18節に挑む。2位に大差を付けて首位を独走中の浦和。前節ではWEリーグ新記録となる10連勝を果たすなど、向かうところ敵なし、といった様子だが、セレッソとしても何とか食らい付き、敵地での勝利を目指す。
 
第14節からの3連戦で1勝1分1敗と勝点4を獲得したセレッソ。1分5敗と苦しんだ3月を経て、向上してきた内容を結果につなげ始めていたが、前節は最下位のノジマにシーズン初勝利を献上する2試合ぶりの敗戦。内容的にも、スコア以上の完敗を喫した。立ち上がりこそ勢い良くフィニッシュまで持ち込んだが、その後は試合終了まで相手に握られた主導権を奪い返すことができなかった。「相手が必死にやっている姿がピッチに現れた部分と、ウチは勝てるだろう、という思いで臨んだ結果なのかなと思います」と鳥居塚伸人監督はメンタル的な部分にも言及しつつ、「相手のプレッシャーを感じて、その先を見ることができなかった」と、ノジマの勢いに押され、思うようにボールを前に運べなかった技術や判断、ポジショニングの課題についても指摘した。ここまでWEリーグを戦ってきた中で成長してきた部分もありながら、再び突き付けられた現実に、「もう一度トレーニングの中から細かい部分にこだわって、個人もそうだし、チームとしても、どこまで成長できるか。そこにチャレンジして、残り5試合を戦いたい」と指揮官は前を向いた。
 
今節の相手は、冒頭でも記したように、現在のWEリーグで最も強さを発揮している浦和。セレッソとしても、0-4で敗れたホームでの前回対戦時は、現在の力の差をまざまざと見せ付けられる格好となった。そうした相手のホームに乗り込むとあって、今節も難しい試合になることは予想されるが、「チャレンジャーだからこそ、自分たちから攻守ともにアグレッシブに戦っていきたい」と高和芹夏も話すように、受けに回るのではなく、セレッソらしく前から果敢に守備を仕掛け、突破口を切り開きたい。前節、6試合ぶりとなる復帰戦でゴールを決めた矢形海優も、「どの相手でも勝って終わることを目指すことは大前提。勢いに乗っているチームをどう崩すか。内容どうこうより、全員が一つになって、最後は気持ちで勝負は決まる。がむしゃらに全員で向かっていきたい」とチーム一丸で立ち向かっていく姿勢を強調した。選手一人一人の能力や判断、チーム全体でのポジショニングに優れた浦和に対し、守備の時間が長くなることも想定済み。チーム全体でどう粘れるかも、勝点を奪うためには必要不可欠となる。2失点を喫したとは言え、前節も好セーブを連発した守護神・山下莉奈は、「前回はたくさんシュートを打たれた中で4点を取られたけど、1点でも防げたシーンはあったのではないかと思う」と自戒を込め、「今回も相手の勢いは強いと思うけど、自分たちが何とかその勢いを止めたい」とファイティングポーズを取る。また、「高い能力を持った選手に対して、1対1で負けないことが大事。常に準備して、予測しながら守りたい」(中谷莉奈)、「首位の浦和に前回対戦ではできなかったことを、しっかりとぶつけたい」(荻久保優里)と話す若きDFラインの選手たちが、なでしこジャパンの選手も擁する相手の攻撃陣をどう抑えるかも試合のカギを握る。90分を通して頭と体をフル回転させ、失点を防ぐべくプレーし続けたい。
 
近い将来、WEリーグで優勝を争えるチームになるために。「前回の浦和戦からどれだけ成長できたか見せたい」(高和)。前回対戦時では、選手一人一人がボールを持った際の選択肢で浦和に分があっただけに、今節はセレッソとしても、「ゴールから逆算した選択肢を持つことにトライしていきたい」(鳥居塚監督)。そうした技術面とともに、前節からのリバウンドメンタリティーを発揮し、首位を相手に気持ちの面でも強く持って挑むことが重要だ。

試合前日コメント

鳥居塚 伸人監督


Q:今節に向けての練習で、もう一度、落とし込みたいことは?
「前節も選手自身は勝ちに行ったと思うのですが、入りの部分も含めて1年間やってきた結果があの内容なので、しっかり受け止めて、現状を把握して、もう一度トレーニングの中から細かい部分にこだわって、個人もそうだし、チームとしても、どこまで成長できるか。そこにチャレンジして、残り5試合を戦いたいです」
 
Q:積み重ねてきた部分もあると思いますが、相手も同じく成長している。3歩進んで2歩下がる、ではないですが、その都度、課題を見つめて伸ばしていくことに尽きる?
「そうですね。(前々節の)ベレーザ戦のように、先制されても追い付く力強さも出て来つつ、前節のノジマ戦は完敗と言っていい内容でした。相手が必死にやっている姿がピッチに現れた部分と、ウチは勝てるだろう、という思いで臨んだ結果なのかなと思います。映像を見て分かることは、距離感も、普段だと感じないプレッシャーを今回は感じてしまった。相手の思いも乗ったプレッシャーだったのかなと。それを跳ね除ける力はまだないのが現状。もう一度、準備についてこだわって、いつしないといけないのか、何のためにするのか。そこを繰り返しやっていくしかないと思います」
 
Q:なかなかパスを前に付けることができなかったのは、プレッシャーを剥がす準備やポジショニングが足りなかった?
「相手のプレッシャーを感じてしまったので、その先を見ることができなかった、と言うことだと思います。そこを跳ね除ける力がないと、このリーグで勝点3を取ることは難しい。(今節の相手)浦和さんはその部分(相手を見て準備して、選択肢を増やしてパスをつなぐこと)に長けているので、どこまでその差を埋めてチャレンジできるか。浦和さんには前回は0-4で負けた借りもあるので、その部分も含めてチャレンジできたらと思います」
 
Q:アウェイで首位の三菱重工浦和レッズレディースを相手に、どのようなプレーをしていけば、勝点を手繰り寄せることができそうか。
「個人の判断を高めることは継続して、しっかり選択肢を多く持ってやること。チームとしても、前節は苦しくなった時に逃げ道の選択肢を与えることができなかった課題が残ったので、そこは修正して、苦しくなった時に立ち返るところを提示してあげて、ゴールから逆算した選択肢を持つことにトライしていきたいです。見えていてもクオリティーが低ければつながらないので、クオリティーを高めることは徹底して続けるしかない。そこをしっかり準備して、どれだけ太刀打ちできるか、チャレンジしたいです」

高和 芹夏選手


Q:前々節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦では後半から入って流れを変えたが、どのような思いでピッチに入った?
「スタメンで出れない悔しさがあったので、試合に出たら必ず結果を出そうと思っていました。その中で、得点シーンに絡めたことは大きかったですし、今後の自信にもなりました。スタメンで出れなかった悔しさもあったのですが、自分に足りないことにも気付けましたし、逆に外から見ることで、自分が途中で入ったら何をしないといけないのか、そこをしっかり見ることができたことも良かったと思います」
 
Q:今節の相手、三菱重工浦和レッズレディースは首位で10連勝中と、強い相手であることは間違いないが、どのような心構えで臨む?
「相手は首位なので、自分たちはチャレンジャーとして挑む気持ちを忘れず戦いたいのと、チャレンジャーだからこそ、自分たちから攻守ともにアグレッシブに戦っていきたいです」
 
Q:前回対戦時では0-4と敗戦を喫しているが、あの試合から学んだことは?
「あの試合でも、浦和さんは決めるところをしっかり決めてきたり、強い、ということをシンプルに感じました。今回はあの試合から自分たちがどれだけ成長できたか見せられる部分もあるので、楽しみな部分もあります」
 
Q:ホームページに記載されている選手プロフィールの中で、「2023-24シーズン対戦が楽しみなチームと理由」の欄で、「三菱重工浦和レッズレディース 友達がいるから、皇后杯で負けたから」と書かれていました。仲がいいのは、どの選手ですか?
「同い歳の、島田芽依選手とGKの福田史織選手です。アンダー世代の代表でも一緒にやったので、負けたくない相手です。(島田は)最近も調子いいので、負けずに頑張りたいです」
 
Q:今シーズンも残り5試合になりました。個人としては、どのような意識で戦いたい?
「今までの試合でも、個人の結果という部分では出せていないので、目に見える結果を出していきたいですし、一番は、試合に出てチームの勝利に貢献することが残り5試合の目標です」

TOP > ニュース一覧 > 5/3 浦和戦 Match Preview