2026/27 WEリーグ第3節

2026.9.5

セレッソ大阪ヤンマーレディース

0

HOME

FULL TIME

1

0-0

0-1

サンフレッチェ広島レジーナ

松本 茉奈加 (82')

YANMAR HANASAKA STADIUM

3,401

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

連勝を目指した一戦はサンフレッチェ広島レジーナと互角に渡り合うも、わずかな綻びから失点を喫して惜敗に終わる
 
3-1で勝利した2026/27WEリーグ第2節・ジェフ千葉レディースから中5日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームに戻り、連勝を目指してサンフレッチェ広島レジーナとのWEリーグ第3節に臨んだ。
 
先発は前節と同じ11人。開始2分、宮本光梨のパスに抜け出した百濃実結香がサイドを突破してクロス。3分にも、脇阪麗奈のパスから右ウイングバックの和田麻希が縦に突破。セレッソがセカンドボールも拾って両サイドを突いていく。前節の千葉L戦と同様、前からのプレスも効いており、広島に自由につながせない。8分にも脇阪のパスから百濃が、宝田のパスから脇阪が裏に走るなど、序盤のセレッソは積極的に相手のラインの背後を狙っていった。10分には、反対に広島に自陣左サイドの背後を取られたが、李誠雅のクロスは上野真実に合わず、事なきを得た。ここからしばらく広島の攻撃を受けたセレッソだが、中央からの突破、サイドからのクロスと両方にしっかり対応。広島に決定機は作らせない。今節に向けて、「試合の入り」をポイントに挙げていた脇阪。「早い時間帯に失点しないこと。そこを超えたらいいゲームに持っていけると思う」と試合展開を見据えていたが、まずは開始20分をしっかりしのぎ、前半の飲水タイムを迎えた。26分、セレッソにチャンス。宮本のサイドチェンジを受けた林祐未が丁寧に落とすと、走り込んだ脇阪が左足を振り抜きシュート。惜しいコースへ飛ばしたが、わずかに枠を外れた。29分にも宮本が林とのワンツーでゴール前に進入。飲水タイム明けはセレッソが積極的にゴールへ迫った。30分以降は再び広島にボールを持たれる時間も増えたが、セレッソもプレスの強度は落ちず、しっかりと寄せることで広島に自陣への進入を許さない。前半のラスト5分は3本続けて広島のCKを受けたが、しっかりとはね返し、前半を0-0で折り返した。広島との前回対戦時、昨シーズンの第21節は守備に回る時間が長かったセレッソだが、今節は高い位置でのボール奪取、奪った後のつなぎ、背後を狙う攻撃と互角の内容で渡り合った。
 
後半の立ち上がりは広島が仕掛けてきたが、セレッソもすぐさま主導権を奪い返す。49分、和田が相手を交わして縦に突破。チャンスを作ったが、折り返しに合わせた百濃のシュートはヒットせず。50分にも林のクロスに脇阪がヘディングで合わせる。54分には、林が得意の形でカットインからシュート。この時間帯は両ウイングバックが高い位置まで進入して押し込むと、59分にビッグチャンス。右ウイングバックの和田のクロスに大外で左ウイングバックの林が入っていったが、トラップが大きくなり、フィニッシュには至れず。この試合、セレッソにとって最も深い位置まで進入したが、先制とはならなかった。この時間帯は劣勢の広島が63分、最初の選手交代。李誠雅に代えてスピードのある松本茉奈加を右ウイングに投入した。この時間帯あたりから、「相手の高い位置からのプレッシャーでボールを失い、ゴールに迫られる」(松田岳夫監督)場面が増えていく。それでも71分、セレッソも攻撃の形を作る。宮本のパスに抜け出した百濃が逆サイドにクロス、相手と競り合いながら和田が落とすと、宝田沙織が左足でシュート。良い形だったが、フィニッシュは枠を外れた。72分にセレッソも最初の選手交代。疲れが見え始めた林に代えて北原朱夏を投入。北原が左シャドーに入り、百濃が左ウイングバックに下がった。拮抗した試合は終盤にかけて1点の重みが増していく中、試合が動いたのは82分。セレッソのスローインの流れから、北原のパスを受けた百濃のキックが相手にカットされ、カウンターを受けると、中嶋淑乃にマークが集中したところを逆手に取られ、中嶋の落としに松本が左足一閃。素晴らしい軌道のシュートをファーサイドに決められた。セレッソとしては、この試合ここまで広島に決定機らしい決定機を作らせていなかっただけに、もったいない形で失点を喫してしまった。土壇場で追いかける展開になったセレッソは、脇阪と高和に代えて浅山茉緩と武内マイアを投入。パワープレー気味に前線へボールを入れていく。後半アディショナルタイムにも久保田晴香と米田エイミーを投入。フレッシュな選手を入れて1点を追いかけると、古巣対戦となった久保田の突破がファウルを誘い、北原のFKからゴールを脅かす場面も作ったが、広島の守備を崩せずタイムアップ。相手のスーパーミドルが決勝点となり、0-1で惜敗となった。
 
後半立ち上がりの良い時間帯で得点が奪えず、後半の中盤以降、選手交代も含めて広島が攻撃のスイッチを入れてきた時間帯で失点。全体的には決して悪い内容ではなく、時間帯によっては広島を上回る試合を演じたが、攻撃ではボール保持のその先のアタッキングサードに進入する部分で課題を残した。守備でもプレスが効いて、しっかり守れていたが、失点の時間帯は自陣でのミスが増えていたことも確か。交代選手のパワーも含め、選手層でも相手に上回られた格好だ。守ってスコアレスドローで終えた昨シーズンの第21節より内容的には前進したが、勝ち切るための課題も見受けられた。今節を再び成長の糧にして、歩みを進めていきたい。

監督コメント

松田岳夫監督

「ホームゲームでたくさんの方に応援していただいた中で勝利を収められなかったことを残念に思っています。ただ、選手たちの前へ、前へと戦う姿勢は90分を通して見せることができた。そこは非常に評価できる点だと思います。相手に支配される時間が若干長くなることは想定内で、その中でも自分たちの時間を作ろう、奪った後に攻め急ぐのではなく、ボールを動かしながらゴールに迫っていこう、という話をしてゲームプランを立てて臨みました。前半、多少攻め急ぎのシーンもありましたが、中盤、ミドルサードでしっかりとボールを動かしながらコントロールする時間もあったと思います。ただ、後半、終盤になって、なかなかこぼれ球を拾えず、自分たちの時間を作ることができなかった。相手の高い位置からのプレッシャーでボールを取り返され、ゴールに迫られた。そういう展開の中でああいう失点になったことは残念に思います。交代選手も含め、全員が勝つことを信じてハードワークできたことをしっかりと次の試合でも表現できるようにしていきたい。これが我々のスタンダードだと。その上でさらに付け足さないといけないところはたくさんあるので、それを次節カップ戦になりますが、つなげていきたいと思います」
 
Q:昨シーズンの第21節で広島と戦った0-0からどのぐらいチームが成長したのか、という視点で見ますと、今日は攻守において主導権を握る時間は増えました。守備でも引くのではなく、こちらのプレッシャーを相手も嫌がっていたと思うが、どのぐらい守備ができた手応えはありますか?
「5枚のディフェンスにされる時間も長くはなりますが、マッチアップの相手にはしっかりとプレッシャーをかけていこうと。高い位置でボールを奪うために、サイドの選手もそうですが、3CBがかなり積極的にプレッシャーをかけてくれたと思います。ゴール前までズルズル下がるのではなく、高い位置で一回相手を潰しに行くチャレンジができたのかなと。それでダメなら、しっかりとラインを整えて、ラインを落として守備をしようと。前半はファーストアタックでボールを取れていたシーンが多かったというところでは、非常に機能していたのかなと感じています」
 
Q:守備が機能して、攻撃でも崩せそうなシーンもありましたが、決定機は作り切れなかったです。前回の0-0より内容は良くなりましたが、その中で点を取り切れなかったことについては?
「シュート数が少ないというところでは、単純にゴールに近付けなかっただけではなく、意識の問題。相手の選手はファーストタッチがゴールに向かっていたり、ボールを受けた時にゴールへ向かう姿勢があったように感じました。我々のチームは、奪ったボールをしっかりつなぐことは大事にしながらも、相手のゴールに近付いた時にシュートの選択肢が最後になってしまった。技術や判断といったプレーの質よりも、意識の問題は大きかった。今日はシュート3本でしたが、それが4本になり、5本になれば、当然、確率は高まる。そうやって意識を高めていくことが一番必要な要素なのかなと思います」
 
Q:先発同士では互角の戦いをしたと思いますが、相手の交代選手でもう一つパワーやフィジカルでスイッチが入ったように感じました。こちらの交代選手も決して悪いわけではないですが、トータルの選手層で上回られた印象も受けました。そうした総合力については?
「我々は若いチームで、まずチャレンジしようというところからスタートして、昨年はメンタル面も含めてそれが機能しなかったのですが、今シーズンは、そこのスイッチを入れることはできるようになったと思います。ただ、選手層の厚さと考えると、広島さんの再点火するような交代に比べると、どうしてもパワー不足は否めません。スタートの選手だけではなく、全体のレベルアップは欠かせない要素です。少ない人数でやっていますが、競争力をもっと高めて、個の質を上げることはこれから不可欠な要素になると思うので、取り組んでいきたいです」
 
Q:結果的には敗戦になった一方で、内容的には持ち帰る要素も多かった試合になったと思います。次の試合に向けて、どうアプローチされていく?
「点を取らなければ勝てません。それは当たり前のことで、そこが我々に不足しているのは間違いないこと。それはこれからのトレーニングの中で高めていく。個を高めるだけではなく、チームとしてどう向かっていくのか、その方法も含めて高めていきたいと思っています。自分たちが持っている能力を出し切れるチームが強いチーム。持っているのに出せないチームが弱いチーム。先週のジェフL戦、今週の広島戦、開幕戦も含めて、自分たちが持っている力を出そうとする意識は非常に高くなってきているとは思います。持っている能力を増やす作業と、引き続き持っている能力を出し切る作業をやっていきたいと思います」

選手コメント

■脇阪麗奈選手

Q:広島との前回対戦時に比べると、攻守に主導権を握る時間は長く、相手を苦しめた印象もあります。実際にプレーした手応えは?
「前回に比べてできた手応えはみんなあったと思いますし、面白いゲームはできたと思っているのですが、勝ち切れない、勝点を取れないことは変われていないところだと思います」
 
Q:今日も脇阪選手を中心に前から2度追い、3度追いで、こちらの守備は相手も嫌がっていたと思います。強い相手にもプレスが機能したことは収穫でしょうか?
「そうですね。相手が嫌がっているのも分かっていましたし、自分たちがプレスして後ろに回収してもらうことは考えながら、今日もプレーできたと思います」
 
Q:ボールを持つ時間もありましたが、チャンスシーンは作り切れなかった印象です。攻撃に関してはどう振り返りますか?
「シュートは少なかったと思います。最後に決められたシーンのように、足を振れば何か起こる。足を振ることは、自分も含めて足りないところだと思います」
 
Q:前半に1本、林選手のパスを受けて放ったシュートは惜しかったが?
「ちょっと当たり損ねたんですけど、シュートの意識は今シーズン持っているので、自分も全体としても、もっとその意識は高めていきたいです」
 
Q:最後のフィニッシュまで行けていないことは、ピッチの上でも感じていた?
「はい。ラストパスで詰まることも多かった。動き出しは良くても、その1本が通るか通らないかで変わるシーンもあります。そこをもう少し通せるようになると、もう少しチャンスも作れるようになると思います。そこは全員の課題だと思うので、その1本で変わる、ということは練習から共通意識を持って、全員で高めていけたらと思います」
 
Q:最前線からの守備のハードワークと、攻撃でパワーを出すところの感覚はどうですか?
「いい守備をしていれば必ず最後にこぼれてくると信じて、走っています。ただ、守備に追われすぎて今日はきつくて、なかなか攻撃に出て行けない感じもありました。もう少し配分は考えていかないといけないのかなと思います。ただ、全部出し切って、90分もたなくてもいいという気持ちでやっています。前線はフレッシュな選手が入った方がいいと思うので、自分は出し切ってやっているつもりです。もちろん、攻撃の選手でもあるので、もう少し攻撃にパワーを注ぎたい思いもあります」
 

■高和芹夏選手

Q:前回対戦時に比べると、自分たちの力を出せた手応えもあったのでは?
「そうですね。前回、戦った防戦一方の試合よりは、奪ったボールをつなぐ意識も持てていましたし、攻撃する時間帯もある程度は作れたと思いますが、負けてしまったので悔しいです」
 
Q:奪った後のつなぎに関しても、今季は迷いが減っている気がするが?
「監督からも『奪った後のボールは大事につなげ』と言われています。みんなそこは意識してますし、出し手も受け手も共通意識は持てていると思います」
 
Q:そこからフィニッシュに行くシーンは少なく、あと一歩というシーンも多かったが?
「そこは広島さんの守備も堅くて、なかなか崩し切ってシュートまで行くことができなかったことは課題です。自分自身、もっとシュートの意識やクロスに入っていくパワー、迫力をFWとしては出していきたいです。今日はシュートを打てなかったので、そこは反省かなと思います」
 
Q:試合トータルで球際でも負けていなかったと思うが、戦う部分に関しては?
「自分の持ち味はハードワークや球際なので、そこは最低限、出さないといけないと思っています。でも、まだまだフィジカルで倒されるシーンはあったし、ボールを奪い切れずにあと一歩というシーンもあったので、まだまだだなと思います」
 

■宝田沙織選手

Q:後半の最後の方は相手も押し込んできましたが、前回対戦時に比べると、攻守に主導権を握れた手応えもあったのでは?
「そうですね。昨年と比べたら、自分たちがやりたいことを出しながらできた試合だとは思います」
 
Q:相手もこちらの守備を嫌がっている感じもありました。ある程度、守備がハマった手応えもありましたか?
「ハマったというか、自分たちが追い込みたい場所、取りたい場所に少しは誘導できたかな、という感覚です。1対1で奪えたらいいですが、1人が奪えなかった時に、二度追いだったり、違う選手がプレスをかける、自分のマークも捨ててでもプレッシャーをかけることはチームとして共通意識の部分もあったので、2人、3人と連続してプレスに行けたことは、積み上げの成果だと思います」
 
Q:失点場面のミドルシュートは凄かったですが、流れから崩された場面はなかったと思うが?
「そうですね。自分たちでもさっき振り返って、『昨シーズンみたいに押し込まれたとか、シュートまで崩された場面は少なかった』と。だからこそ余計に悔しいし、もっとできたという思いがあります」
 
Q:奪ったボールもつなげていましたが、シュート数は3本でした。取った後、ゴールまで向かうプレーは少なかった?
「つなごうとする意識はチームとしてあって、取ったボールを大事につなぐ意識はありました。ただ、やっぱりゴール前でのチャレンジや、ゴールを取るためのプレー、動き出しは、もっと積み上げていかないといけないと思います」
 

■米田博美選手

Q:「攻守に主導権を握る時間を増やしたい」という話も試合前にされていましたが、実際、そういう時間も多かったのでは?
「そうですね。昨シーズンの最後に戦った試合と比べると、ボールを奪った後も大事につなぐことは意識できました。そこは一歩前進したとは思いますが、結果が全てだと思うので、勝ち切れるチームになっていきたいです」
 
Q:守備もズルズル引くのではなく、前節のように前から行って、相手を困らせることができていたと思うが?
「どこで奪うかチームで徹底できていたし、ボランチもスライドしてくれて狙いどころもハッキリして、いい奪い方ができたところもあったので、そこから仕留める力を付けていきたいです」
 
Q:奪ったボールもシンプルに背後を狙うパスと、慌てずにつなぐパスを使い分けて、相手ゴールの手前まで行くシーンはあったと思うが、そこから破るためには?
「ラストパスの質や、点が取れる場所に入って行くことも大事。良いクロスもあったので、そこに入って行く選手がもっと増えたらいいと思います。自分自身、セットプレーで点を取ってチームを勝たせられる選手になりたいです」
 
Q:相手は選手交代でサイド攻撃を活性化してきました。相手のスイッチも入った感はありましたか?
「フレッシュな選手が入ってきても守備でしっかり対応できていたので、最終ラインでは、やられそうな感じはなかったのですが、(失点場面に関しては)失い方が悪かった。そこは課題になったと思います」