2016明治安田生命J2リーグ 第30節

2016.8.21 (日) 18:04

石川県西部緑地公園陸上競技場

入場者数:9316人

ツエーゲン金沢
  • 水永 翔馬 (90+3')
セレッソ大阪
  • 丸橋 祐介 (24'), 関口 訓充 (73'), 杉本 健勇 (90+5')
1-3
0-1 1-2

ツエーゲン金沢

GK 31 原田 欽庸
DF 4 小柳 達司 60
DF 5 太田 康介
DF 3 作田 裕次
DF 18 野田 紘史
MF 38 中美 慶哉 83'
MF 40 秋葉 勝
MF 8 山藤 健太 56'
MF 10 熊谷 アンドリュー
FW 30 山﨑 雅人 85
FW 39 ダビ 79

サブ

GK 1 原田 直樹
DF 15 辻尾 真二 60
DF 27 廣井 友信
MF 6 安東 輝
MF 25 星野 有亮
FW 13 水永 翔馬 90+3' 85
FW 14 金子 昌広 79
監督 森下 仁之

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン
DF 3 茂庭 照幸
DF 5 田中 裕介
DF 15 松田 陸
DF 23 山下 達也 49'
MF 14 丸橋 祐介 24'
MF 17 酒本 憲幸 79
MF 24 山村 和也 62
MF 41 山口 蛍
FW 9 杉本 健勇 90+5'
FW 20 玉田 圭司 68

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 4 藤本 康太 62
MF 6 ソウザ
MF 7 関口 訓充 73' 68
FW 10 ベサルト アブドゥラヒミ
FW 11 リカルド サントス
FW 29 澤上 竜二 79
監督 大熊 清

シュート数

11 11
    作田 裕次(1), 中美 慶哉(2), 秋葉 勝(1), 山藤 健太(1), 熊谷 アンドリュー(1), 山﨑 雅人(1), ダビ(2), 水永 翔馬(1), 金子 昌広(1)
    茂庭 照幸 (1), 松田 陸 (2), 丸橋 祐介 (1), 酒本 憲幸 (1), 山村 和也 (1), 杉本 健勇 (2), 藤本 康太 (2), 関口 訓充 (1)

ゴールキック

5 11

コーナーキック

4 1

直接フリーキック

6 15

間接フリーキック

4 2

オフサイド

4 2

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・相手チームのロングシュートとスルーパスに気をつけること
    ・高い位置からのサイド攻撃を意識しよう
    ・声を出して、連係をとってしっかり守ろう
  • 【試合後】
    お互い、置かれている状況は多少違うと思うんですけど、全力を尽くしてここまで戦ってきて、お互い負けられない試合だったので、そんなに簡単にはいかないと思っていました。やはり積み上げてきた力が金沢にはあるので、隙を見せると、前を向かせると、非常に力があるなという印象でした。特に前半でバイタルを突かれたところは、システムを含めて課題はあるんですけど、それを乗り越えて行く中で我々の時間帯が来たかなという風に思いました。ただ、前線からの守備やバイタルのところの緩み、絞りで課題はあるなと感じました。終盤に1点を返されたことも、ある意味、甘さが出たのかも知れないですけど、選手は下を向くことなくやってくれたので、そこは多少の自信にもなるのかなと。ただそれを過信にしないことが重要だと思うので、そこをクリアしながら、天皇杯で少し時間があるので、チームとしての完成度を上げて、天皇杯に臨み、リーグ戦の再開に備えたいと思います。
    (今節の課題の一つとして、「DFのラインコントロールを含めて積極的な守備」というテーマもあったと思うのですが、少しハマらない時間帯もあり、課題はそのまま残った感じでしょうか?)
    そうですね。相手のボランチにウチのボランチが引き出された時にバイタルを使われるというところで、途中から2列目の(杉本)健勇などが絞ったことで、安易にボランチが出ないように修正したのですが、前半の前半あたりは、ボランチが食いついたところで相手の10番の選手などにうまく使われました。試合の中で選手も私も多少は修正できたことは進歩があったのかなとは思いますが、ボランチの選手が前の選手を使うことや、DFの選手がボランチの選手を使う声など、選手同士で修正できる部分があれば、もっと相手のチャンスも未然に防ぐことができるのかなと思います。『シュートが外れて良かった』ではなくて、修正していく中で防ぐことができるような選手たちになってくれたらいいなと思って見ていました。
    (ここからリーグ戦は3週間空くが、特にどのあたりを重点的に完成させていきたい?)
    清原(翔平)も頑張って這い上がって、ウチのチームの中心になったので、この試合にも連れてきたかったのですが、少しけがで連れてくることができなかったような選手もいます。力の差はなくて、競争と協調の中で出てきている選手を今は使っている状態です。天皇杯に向けても、誰がチームとして向上心を持ってやっているかというところで、チャンスを与えながら選手層を厚くすることと、チームとしての結束と、戦術、組織としてのやる方向性をしっかり掴んでいきたいと思います。

    (守備では課題も残った一方、攻撃では今季初先発の酒本(憲幸)選手が1点目の起点になり、途中出場の関口(訓充)選手も点を取りました。監督の狙い通りにいった部分もありますか?)
    正直、シャケ(酒本)に関しては、(C大阪)U-23で一回90分やって、私としてもチームとしても、最後は足をつっていましたけど、チャレンジだと。それに応えた選手がレギュラーにも近くなります。今日は相手がある程度リトリートしてくることは分かっていた中で、さほど多くはなかったチャンスの起点に彼がなっていました。キヨ(清原)がいない中で、チームのアクセントになっていたと思います。ただ、全体的なプレッシャーについては、シャケも含めて、前線のポジションなりプレッシャーをもう少し高くして、全体のインターセプトやラインを高くできれば、もう少し相手のチャンスを未然に防ぐことができるかなと思いました。そういうことをシャケも含めてやって欲しいなと。ただ、初先発でしたけど、自分の個性を出してくれたと思います。

選手コメント

  • ●酒本憲幸選手
    「試合の入りは相手にミドルシュートを打たれたり、自分たちのDFラインの前を使われて、修正が必要かなと思いながらプレーしていました。入りはそんなに良くなかったですね。
    (Q:その意味では、酒本選手が起点になって決まった1点目が大きかったのでは?)
    あの場面は、センターバックが自分に付いてきているのがわかったので、ここでポイントを作ればチャンスになると思った。(松田)陸がいい動きをしてくれたので、陸に出すだけでした。
    (Q:シャドーのポジションで先発としてプレーしたことについて)
    変な緊張感はありましたけど(笑)、チームが勝つために、勢いづくプレーをピッチで見せたいと思っていました。攻めどうこうよりは、いい守備から入って、自分のやりたいプレーを出せたらいいなと思っていました。
    (Q:最後は少し足がつった感じですか?)
    そうですね(苦笑)、情けないですね。もっと走り込まなアカンなと思います。
    (Q:後半の入りはかなり前から行っていました。行けるところまで行く覚悟が伝わってきましたが?)
    そうですね。ベンチメンバーはもちろん、ベンチに入っていない選手も含めて、いい選手が揃っていることがウチの強みだと思う。1人が倒れても、次に出てくる選手がやってやろうと思っているので、(最初から)どんどん行きました。
    (Q:ここまであまり出場機会がない中、どう気持ちをつないできたのか?)
    気持ちをつなぐというか、自分も先輩との競争に勝って試合に出たこともあったし、競争は当たり前のことやと思います。もちろん試合に出られないと悔しいですけど、もう1回、試合に出ることを思い続けてきただけですね」

    ●丸橋祐介選手
    「(Q:得点場面について)
    練習していた形なので、シュートの感触も良かったし、練習の成果が出たなと思います。最初はトラップしようとも思ったのですが、トラップしたら遅くなると思ってダイレクトで打ちました。クロスもマイナス気味に入ったので、(杉本)健勇も逸らしてくれるかなと思ったら、思ったところに出してくれたので感謝です。攻撃に入ったらなるべく健勇の近くでサポートしたいと思っているし、それがうまく形になったと思います。
    (Q:J2初ゴールでした)
    そうですね。長かったですね(苦笑)。
    (Q:得点自体も約2年ぶりということですが、たまには欲しいのでは?)
    もちろん、試合に出ている以上、得点は毎試合欲しいですけど、ここまでなかなかチャンスで決めることができなかった。今回決めることができて良かったです」

    ●山口蛍選手
    「(Q:前節の敗戦から、どのあたりを修正して今節に臨みましたか?)
    別に前節、悪かったシーンがそこまであったわけではないので、大きく変えるということではなかったです。むしろ今日のほうが内容としては良くなかったのかな、とも思います。
    (Q:守備でうまくボールを取り切れない場面も何度かあり、相手のシュートミスに助けられた場面もありました。課題も残った感じですか?)
    何度かというか、今のところ、取りに行く形があまり定まっていないので、相手に助けられている部分もあります。自分自身、試合をそこまでこなしていないのでなんとも言えないですけど、ここから天皇杯になって、攻撃より守備の連係をよりやっていかないといけないと思います。相手に押し込まれた時に後ろが下がってしまって、3バックがほとんどペナルティーエリアの中に押し込まれる時間帯がある。そこでクロスを上げられて失点というのがいつものパターンで、今日も最後はそこで失点してしまった。そこは改善していかないといけないと思います。
    (Q:個人としては、前節、パスミスが失点につながった場面もありましたけど、今日も積極的にクサビを狙う場面が印象的でした)
    そうですね。サイドの攻撃もありつつですけど、今日で言えばシャケさん(酒本憲幸)が間でいい位置にいたので、どんどん通せるシーンはありました。そこで通って前を向ければチャンスになりますし、相手に付かれていても、速いパスで通せば一発で前を向けるので、狙える時は狙っていくことを意識していました」

    ●関口訓充選手
    「(Q:ゴールについて振り返って下ください。まず、どこに当たりましたか?)
    かかとあたりに当たりました。最近は自分の中で体も動いていて、いい状態だと思っていたのにスタメンを外れて、悔しい気持ちもすごくあった。今日、途中で2シャドーの一角に入ったら絶対に点を取ってやろうと思っていたので、結果が付いてきて良かったです。昨日、浦和と川崎Fの試合を見てモチベーションも高く持っていました。
    (Q:まさに気持ちで押し込んだようなゴールでしたが、クロスが来る予感があったのか?)
    そうですね。最初に自分が取って、(杉本)健勇に預けて、健勇が逆サイドに展開した時に、クロスが来るなと思ったので、絶対ファーに入ってやろうと。(松田)陸が速いボールを入れてくれたので、良かったです。
    (Q:試合に入る時は、どうリズムを変えようと思っていたのか?)
    点を取ってやろう、目の前の結果だけにこだわろう、そういう思いだけで試合に入りました。その意味では、追加点が取れたので良かったです。
    (Q:2-0から1点を返された時の状況については?)
    後ろも疲れて前に出られなくなって、前も少しずつ追えなくなって、1つひとつのズレというか、隙を与えてしまっていることが今のチームの弱みだと思うし、無失点で守れていないところだと思う。これが上位対決になれば1点勝負も増えてくると思うし、1点の重みをチームとして感じてやらないといけない」

    ●杉本健勇選手
    「(Q:1・2点目とも起点になりました。1点目は、後ろに丸橋選手がいることを感じていたのか?)
    そうですね。クロスに対して自分はシュートが届かないと思って、後ろにマルくん(丸橋)がいると思ったので。ゴールキックからの形も含めて、マルくんはいつも後ろを狙ってくれています。うまく落とせましたけど、あの得点はマルくんのシュートがスーパーで、自分のアシストはオマケみたいなものです(笑)。
    (Q:自身で決めた3点目については?)
    1点を返されて、時間帯的にも相手は前からガンガン来ると思ったし、1本裏を狙って、パスが来たらいいなと。ヤマちゃん(山下達也)がいいボールをくれましたし、相手GKも出てきたので、うまく決めることができて良かったです。1点を返された瞬間、スタジアムも少し金沢のムードになったので、もう一度、守備で追いかけるところと、1本チャンスは狙っておこうと思っていました。
    (Q:ここ何試合か、自身のゴールが勝利につながらない試合もあった。今日はやはり気持ちいいですか?)
    最後に点を取ってチームが勝ったことは良かったですけど、今日はほかのプレーは個人的に納得いっていないし、チームに迷惑かけてしまったと思います。そういう思いがあったからこそ、最後、1点取らないとヤバいなという思いもあった。取れて良かったです(笑)」

試合後記

  • 前節の敗戦を払拭する貴重な勝点3。リーグ戦中断前の一戦を勝利で終える

    前節は、2位・松本山雅FCとの大一番に敗れたセレッソ大阪。仕切り直しとなる今節は、ツエーゲン金沢のホームに乗り込んでの一戦となった。システムは、前々節のレノファ山口FC戦から続けている3-4-2-1。メンバーは、松本戦から2人変更。ボランチをソウザから山村和也に戻し、2シャドーの一角として、今季トップチームでは初先発となる酒本憲幸が起用された。

     試合の入りで緩さが見られたセレッソは、11分に右サイドを破られ、クロスのクリアボールをそのまま相手に押し込まれかける場面も見られるなど、ピリッとしない。それでも、序盤の相手の時間帯を無失点でしのいだことで、徐々にセレッソにもチャンスが訪れる。
     19分、裏に抜け出した山村が華麗な個人技から放ったシュートこそGKに防がれるも、24分、右サイドで酒本がキープすると、裏へ走り込んだ松田陸へパス。松田のクロスを杉本健勇が頭でそらすと、丸橋祐介が左足でダイレクト一閃。鋭い弾道がゴール右隅に突き刺さるビューティフルゴールにより、セレッソが先制に成功した。丸橋にとっては、2014年8月以来、736日ぶりとなるゴール。J2では自身初となるゴールでチームに流れを呼び込んだ。得点後は落ち着きを取り戻したセレッソだが、それでも37分には金沢の右サイドバック小柳達司の攻撃参加から最後は山崎雅人にフリーでシュートを打たれるなど、ヒヤリとするシーンもあった。

     後半は、前半とは一転、アグレッシブに試合に入ったセレッソ。47分には玉田圭司のフリーキックを田中裕介が折り返し、茂庭照幸が惜しいシュートを放つ場面もあった。前線からの守備で酒本の頑張りも目立つなど、セレッソは試合を掌握して時間を進めたが、今季最多の9,316人が来場した金沢もこのままでは終われないと反撃開始。セレッソに劣勢の時間帯が訪れる。59分、金沢の最終ラインから簡単に縦パスを通され、続けて熊谷アンドリューに、茂庭のカバーも届かない絶妙なコースにスルーパスを通される。飛び出したキム ジンヒョンと山崎が交錯しそうになりつつ、どちらも触れなかったボールはそのまま転々とゴールへ向かう。同点も覚悟したが、ボールはわずかにポストを外れた。セレッソとしては肝を冷やすシーンだったが、61分にも続けてピンチ。前線に抜け出したダビにシュートまで持って行かれたが、ここはキム ジンヒョンがセーブした。73分には中美慶哉に鋭いシュートも浴びるなど、この時間帯は再三、ゴールに迫られたセレッソだが、前半の立ち上がりと同様、ここも無失点でしのぐと、直後に追加点が生まれた。
     73分、松田のクロスに途中出場の関口訓充が体ごと押し込む執念のゴールを決めた。試合後、先発を外れたことに強い悔しさを露わにした背番号7の今季2点目でセレッソが試合を決めたかに思われたが、90分+3分、金沢の右サイドからのクロスに水永翔馬にヘッドで合わされ1点を返された。
     会場の空気が一変する豪快な一撃を受けたセレッソだが、この嫌な雰囲気を杉本が打ち消す。90分+5分、山下達也のロングボールに抜け出すと、飛び出してきたGK、追いすがるDFをかわして冷静にゴール。一目散にアウェイゴール裏に駆け寄ると、詰めかけた多くのセレッソサポーターに歓喜の瞬間を届けた。

    「ここで本当に気持ちが落ちたら、終わると思う。絶対にそれだけはダメ」と前節の試合後に強い口調で話すなど、強い意気込みで今節に臨んだ杉本の3得点に絡む活躍も含め、決めるべきところでしっかり決め切ったセレッソは攻撃陣の勝負強さが光った一方、守備には課題も残った。ただ引くだけではなく、DFラインの押し上げも含め、「よりチームとしてボールを奪いに行く」(大熊清監督)積極的な守備も今節は目指したが、相手に簡単にボールを縦に付けられるなど、ボールを奪いにいく守備がハマらず、隙を見せる時間帯もあった。ここから天皇杯の戦いを含めてJ2リーグ戦は3週間中断する。「守備の連係をよりやっていかないといけない」と山口蛍も話すなど、守備のブラッシュアップは求めていきたい。

     ただし、そういった課題も残しつつ、前節の敗戦を払拭する勝利を掴んだことは、リーグ戦の残り12試合に向けて非常に大きな意味を持つ。「前節が終わった後も、誰一人、下を向いている選手はいなかった。もう一度、勝ちに行く姿勢をチーム全体で示したい」(田中)という意気込みを結果で示したセレッソは、今節引き分けに終わった松本との勝点差を3に縮めた。ただし、6位・京都サンガF.C.との勝点差も3。2~6位までの勝点差が6という大混戦のなか、中断明けは自動昇格争いを勝ち抜くしびれる戦いが待っている。

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