天皇杯全日本サッカー選手権大会 1回戦

キンチョウスタジアム
入場者数:3037人
セレッソ大阪
  • 酒本(17')、澤上(39')、杉本(45')、杉本(51')、丸橋(57')、杉本(64')、ソウザ(68')、杉本(74')、杉本(76')、玉田(90+2')
アルヴェリオ高松
10-0
3-0 7-0

セレッソ大阪

GK 27 丹野 研太
DF 3 茂庭 照幸
DF 4 藤本 康太
DF 5 田中 裕介 71
DF 15 松田 陸
MF 6 ソウザ 68'
MF 14 丸橋 祐介 57'
MF 17 酒本 憲幸 17'
MF 24 山村 和也
FW 9 杉本 健勇 45' 51' 64' 74' 76' 86
FW 29 澤上 竜二 39' 75

サブ

GK 45 北野 貴之
MF 7 関口 訓充 75
MF 30 木本 恭生 71
FW 11 リカルド サントス
FW 20 玉田 圭司 92' 86
監督 大熊 清

アルヴェリオ高松

GK 24 橋口 一貴
DF 14 竹内 大輔
DF 15 武田 直樹
DF 22 大谷 浩生 82
DF 5 増田 慎作
MF 17 田栗 史康
MF 28 濵田 大樹
MF 23 大西 晃広
MF 4 浮田 倫弘 67
MF 7 竹谷 康平 71
FW 21 齋藤 浩太朗

サブ

GK 1 川尻 慶太
DF 18 堀 剛彰 82
MF 10 今井 裕司 67
MF 13 大住 優介 71
FW 58 藤田 幸大
監督 柿本 大輔

シュート数

36 4
  • 茂庭 照幸(1)
  • 松田 陸(5)
  • ソウザ(6)
  • 丸橋 祐介(1)
  • 酒本 憲幸(3)
  • 山村 和也(5)
  • 杉本 健勇(7)
  • 澤上 竜二(5)
  • 関口 訓充(1)
  • 玉田 圭司(2)
  • 武田 直樹(1)
  • 田栗 史康(2)
  • 濵田 大樹(1)

ゴールキック

3 19

コーナーキック

10 3

直接フリーキック

8 7

間接フリーキック

0 6

オフサイド

0 6

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・攻撃は確実につないで攻めよう
    ・プレスバックを大切にしよう
    ・セットプレーはマークのズレを修正しよう
  • 【試合後】
    「開始40秒くらいでシュートを外してしまったが、1点、2点が入るまでは、向こうも集中しているかなと思っていました。サイドからを軸に、サイドからのプレッシャーと、サイドからの攻撃という意味ではよくできたかなと思うのですが、まだまだ精度を欠く部分とか、後半の後半に、逆に相手にプレゼントを与える、相手にチャンスを与えるようなところがあった。何回かシュートまで行かれたところの甘さとか、そういったところを詰めなければいけないと思いました。ただ、非常にお互いが(力を)出し切って頑張れたかなと思います。
    2回戦は京都サンガF.C.戦になりますが、当然、しっかりと全力でやりたい。チームとしては、藤本(康太)が本当に久しく先発出場ということになり、彼はもちろん、セレッソそしてファン・サポーターの方にとっても、非常に大きな意味がある試合になったと見ていました。ケガの再発とか、そういった心配のなかでずっとやってきたのですが、メンタル的な自信も含めて、これで少しふっきれた部分もあるかもしれません。ほかにもケガ人はいるのですが、総力戦で、サポーターとともにしっかりと天皇杯、そしてリーグを戦っていきたいと思っています」

    Q:澤上竜二選手について、トップチームでは初ゴールを決めました。彼のここまでの歩みを含めて、総評をお願いします。
    「我々が今年からU-23チームをはじめて、彼はオーバーエイジにもならずにU-23でもコンスタントに出場できる年齢なのですが、トップチームに入ってずっと控えが続いていて、実践を積ませたいという気持ちがあったが、なかなかチーム事情でできなかった。大学時代とはやっているサッカーも違いますし、そういったなかでボールを受けるところだったり、練習試合を含めて、あのポジションで点をゲットするというところまではいっていなかったのですが、(この試合では)少しふっきれた部分もあると思う。ただ、やはりまだボールを受ける回数というところ(は課題)。前を向くと非常に強烈なものを持っているのですが、チームのリズムを作るとか、引いた相手に対して間のスペースでもらうとか、そういうところをずっと指導してきたが、100点満点あげられる状況ではたぶんなかったと思っています。ただ、彼もいろんな気づきとかがあったと思うし、シュートも何本か外れたりゴールポストに当たったところもあったとはいえ、ああいった(シーンでの)前を向いたところでのストロング(強み)とかもあるので、なるべくそういったいいところも見ながら育てたいと思っています。レベルが高くなったとき、前段での準備だったりがきちっとできないと、なかなか通用するレベルではないと思うので、これからはそこをしっかりとやっていくことが必要になるのかなと思います」

    Q:今日はほぼ現状のベストメンバーで臨まれました。もう少しメンバーを変更するとも思われたなか、あえて現状のベストメンバーで臨まれたのは、昨年の教訓などもあってのことでしょうか?
    「そうですね。ただ、今は勝ちにこだわってやるということが、セレッソにとって非常に大切なことで、試合のなかでももちろんそうなのですが、1つ1つのプレーについて勝っていくというこだわりみたいなものが、今のセレッソと、将来のセレッソに非常に必要なことかなと思っています。そして、競争と強調のなかでつかんできたもの、もしくは高いレベルのなかで(今後に)つながるような選手というところを見極めた部分もあります。昨シーズンは1回戦で敗れ、確かにサポーターにも非常に残念な思いをさせたこともありますが、この大会はアジア(AFCチャンピオンズリーグ)につながることもあり、それはセレッソの目標の1つでもある。まずは1回戦を突破する、その第1歩をしっかりと勝利したいというのが、正直言ってありました。次の相手も、京都という強豪でライバルでもあるので、そういう(勝つという)ところと、チャンスを与えたい選手もいる。そういう意味でも、当たり前かもしれませんが、どうしてもまずは1回戦を突破して、次戦もまた頑張っている選手たちにチャンスを与えたいし、そういったなかで勝てるような準備をしていきたい」

選手コメント

  • ■杉本健勇選手
    前半の1本目、相手にボールを触らせず、自分にチャンスが来たところで、(ヘディングシュートを)クロスバーに当ててしまったので。あそこで決めることができていれば、10点くらい取れていたと思うので、そこは悔しいです。
    (決めた5ゴールは)ごっつぁんゴールばっかりだったので、チームメイトに感謝したい。自分たちが先制点を取るというところは非常に大事だと思っていたが、失点しないというところも(テーマとして)持ちながら、1点を先に取れたので、そこはよかったと思います。ただ、試合内容をみても、もっともっとできたなと思います。(リーグ戦にもつながる大勝だったのでは?)でも、まずは来週の試合(天皇杯2回戦)がありますし。それに、これはずっと言ってきているのですが、俺は天皇杯のタイトルを取りに行っているので、つながるも何も、勝てばいいと思っていますし。内容はもちろん大事ですが、1つの(リーグ戦とは)違う大会になるが、優勝したいし、てっぺんを取りたいと思ってやっています。(ACLにもつながる大会だが)アジアに行けるので、それも含めて優勝を狙っているし、セレッソ大阪がアジアにもう1度挑戦したいというのは、クラブとして目指しているところでもあるので。でも、まだ1回戦ですし、そこに行くまでにも、まだまだ厳しい戦いが続いていくので。来週、京都にしっかり勝ちたいと思います。

    ■澤上竜二選手
    (トップチームでの初ゴールについて)
    その前の1点目のところで決めたかったのですが、打った瞬間、入ったかなと思ったのですが、入らなくて……。でも、そのあともゴールを狙っていたので、決めることができてよかったです。そのあともヘディングシュートとか、チャンスはあったので、そういったところをしっかり決めないといけない。
    (1トップでプレーしたことについて)
    今年あまりやれていないポジションでしたが、自分のやりやすいようにというか、窮屈なくできたと思います。課題について、結構裏に抜け出すことは多かったが、引いてきてのプレーでミスが多かったので、そういった部分はしっかりこれからやっていかなければいけないし、タマさん(玉田圭司)ならそういったところで間で受けることができて、起点になれるので、そういった部分は自分も見習わなければいけない。ゴール前でのプレーについて、今日もサイドから(のクロスなどで)結構チャンスはあったが、ああいうところでどんどんニア(サイド)に入るのが特長だと思っているし、そういったところも出していきたい。
    今年、得点を取れていなかったが、とりあえず1点取れたので、これをどんどん続けていって、2点、3点と取りたいし、リーグ戦でもしっかり点を取れるように、自信を持ってやっていきたい。

    ■丹野研太選手
    (前半のピンチでも、チーム全体で身体を張るなど、そういった姿勢がこういう結果につながったのでは?)
    そうですね。その(相手の)コーナーキックのシーンもそうですし。あれはもうちょっときちっと処理できたらよかったが、そこをカバーしてもらったりしたので。また、前(攻撃陣)のシャケさん(酒本憲幸)を中心に切り替えもすごく早かったですし、それは点差が離れてもしっかりやっていたし、後ろもみんなが声を出してやれていたので、そういったように、やりきるということが、すごく大事であり、そういったことがチームで自然と常にできるようになればいいと思うので。今日はいいゲームだったのかなと思います。
    (ハーフタイムから後半にかけても、一層気を引き締めたところもあった?)
    そうですね。相手の問題もあったのですが、自分たちのミスなどもあったし、セットプレーでも前半ちょっとふわっとしていた部分も攻守においてあったので、そういったところを修正して後半に臨みました。それもあって、いい入りができてよかったと思います。
    (この次の試合も大切なものになってくると思うが)
    僕らは新しいことをやろうとしているなか、またどんどん上積みできる機会でもあると思うし、次、京都は本当にいい相手だと思うし、しっかりそこに勝てるように、いい準備をしていきたい。

    ■茂庭照幸選手
    (前半の相手コーナーキックでのピンチを身体を張って防いだように、泥臭く勝ちにこだわって戦ったことが、今日の結果につながったのでは?)
    そうですね。ただ、あれ(ピンチのシーン)が、今のウチの課題。その一瞬の油断が、J2では失点につながってしまう。それが、今、この舞台で、この相手に出るというのは、まだまだ課題が浮き彫りになったし、よりトレーニングからセットプレーを集中してやらないといけない。あれで1点をやられていたら、どうなっていたか分からないし、前半は相手のGKもよく止めていたから、もっと(試合が)難しくなっていたかもしれない。そういう一瞬の隙とか油断とかは、声をかけていても、結局ああいうふうに危ないシーンを作られてしまうし、入っていてもおかしくなかったと思うし。それをしっかり受け止めてやっていかないと、成長していかないと思うので。しっかり舞洲でやっていきたいと思います。

試合後記

  • セレッソ レビュー 天皇杯1回戦 アルヴェリオ高松戦
    今季天皇杯初陣は、杉本の5ゴールなどで10-0と大勝!

    明治安田生命J2リーグ戦が中断期間に入ったなか、もう1つのタイトルをかけた戦い、第96回天皇杯に臨んだ、セレッソ大阪。昨年に引き続き、1回戦からの登場となったなか、キンチョウスタジアムにて、香川県代表、四国リーグに所属するアルヴェリオ高松と対戦した。

    リーグ戦から中6日での試合ということもあって、J2第30節ツエーゲン金沢戦にも先発したメンバーが軸となったが、2018ロシアW杯アジア最終予選のため一時離脱することになった日本代表MF山口蛍、韓国代表GKキム ジンヒョンにかわって、MFソウザ、GK丹野研太が新たにスターティングメンバーに名を連ねた。また、DF山下達也がこの試合では登録メンバー外となり、DF藤本康太がトップチームでは2014年11月2日のJ1第31節ヴァンフォーレ甲府戦以来となる先発入りを果たしたほか、大卒ルーキーFW澤上竜二がこちらもトップチームでは今季初先発で、本職の最前線に入った。

    キックオフ後、約40秒で、杉本健勇のヘディングシュートがクロスバーを直撃したところから始まった、この試合。そこからはセレッソが一方的に押し込んでいくなか、自陣にほぼ全員が入って対峙してきた高松をなかなかこじ開けられない時間もあったが、17分に先制点を獲得。ソウザの縦パスに抜け出した澤上が思い切りのいい左足のシュートを放つと、これは惜しくもゴールポストに当たったが、跳ね返ったところを酒本憲幸が押し込んだ。

    このゴールからさらに攻勢を強めたセレッソだが、松田、澤上、山村和也など、次々と決定的なシュートを放つも、高松GK橋口一貴の好セーブにあい、追加点が遠い。それでも、39分、再びソウザのパスをきっかけに、酒本の右クロスから山村がヘッドであわせ、GKが弾いたこぼれ球に詰めたのは、澤上。若きストライカーに、うれしいトップチームでの初ゴールが生まれ、リードを広げる。

    しかし、その直後、この試合最大のピンチが訪れる。高松のコーナーキックから、こぼれ球を、相手にフリーでシュートさせてしまう。それでも、そのピンチを救ったのは、ゲームキャプテンを務めた、茂庭照幸。戦前には、「アマチュア相手にうまいところを見せようとしたら、足下をすくわれてしまう。不細工でも、泥臭くてもいいから、身体と身体をぶつけあって、相手を吹っ飛ばすくらいの気持ちでやっていきたい」と述べていた闘将が、ギリギリのところで身体を張り、シュートブロック。失点を許さなかった。

    窮地をしのぐと、前半終了間際から、桜の9番、杉本のゴールショーが始まる。45分にカウンターからドリブルで持ち込み、個人技で相手をかわして自らシュートを決めきると、後半に入って51分、64分、74分、76分と、立て続けに加点。「ごっつぁんゴールばっかりだったので、チームメイトに感謝したい」と言いつつも、リーグ戦同様、得点感覚の鋭さを発揮したチームの牽引役の5得点の活躍もあり、試合は一方的な展開になった。さらに、57分には丸橋祐介、68分にはソウザも相手ゴールネットを揺らせば、仕上げのゴールを決めたのは86分から途中出場した玉田圭司。90+2分、泥臭く前線からプレスをかけて敵陣ペナルティーエリア内でボールを奪うと、GKを軽やかにかわし、無人のゴールへ流し込んだ。20番の待望の今季初得点で締めくくったセレッソは、守備でも相手を完封。10-0という大勝で、天皇杯1回戦を突破した。

    「前(攻撃陣)のシャケさん(酒本憲幸)を中心に切り替えもすごく早かったですし、それは点差が離れてもしっかりやっていたし、後ろもみんなが声を出してやれていたので。そういったように、やりきるということが、すごく大事」と試合後に述べたのは、丹野。チームがやるべきことをやれたからこそ、勝利、そして、ゴールへのひたむきな姿勢を出し切ったからこそ、つかむことのできた勝利だった。

    ただし、「試合内容をみても、もっともっとできたなと思う」と杉本も言うように、収穫、課題、両面が見えた試合でもあったことも忘れてはいけない。それでも、「今は勝ちにこだわってやるということが、セレッソにとって非常に大切なこと」と大熊清監督も言うように、目の前の1試合に全力を傾けるとき。それこそが、J1復帰(昇格)、そして、天皇杯のタイトル獲得、アジアの舞台へとつながるもの。そのためにも、次の2回戦、京都サンガF.C.との関西ダービーも、桜色の戦士たちにとっては、非常に重要な試合になるだろう。