ケーズデンキスタジアム水戸
入場者数:10,420人
2016明治安田生命J2リーグ 第2節
水戸ホーリーホック
セレッソ大阪
  • 柿谷 曜一朗 (45+1')
0-1
0-1 0-0
  • 01
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
  • 06
  • 07
  • 08
  • 09
  • 10

水戸ホーリーホック

GK 1 本間 幸司
DF 5 伊藤 槙人
DF 30 宋 株熏
DF 3 佐藤 和樹 74
MF 14 佐藤 祥 81
MF 8 ロメロ フランク
MF 22 内田 航平
MF 7 兵働 昭弘
MF 10 船谷 圭祐
FW 11 三島 康平
FW 26 佐藤 和弘 66

サブ

GK 21 笠原 昂史
DF 2 田向 泰輝
DF 20 今瀬 淳也
DF 24 細川 淳矢
MF 17 湯澤 洋介 81
FW 9 萬代 宏樹 74
FW 19 山村 佑樹 66
監督 西ヶ谷 隆之

セレッソ大阪

GK 21 キム ジンヒョン 79'
DF 3 茂庭 照幸
DF 14 丸橋 祐介
DF 15 松田 陸
DF 23 山下 達也
MF 6 ソウザ
MF 10 ブルーノ メネゲウ 66
MF 24 山村 和也
FW 8 柿谷 曜一朗 45+1'
FW 9 杉本 健勇
FW 11 リカルド サントス 80

サブ

GK 27 丹野 研太
DF 5 田中 裕介
DF 22 中澤 聡太
MF 7 関口 訓充 66
MF 31 橋本 英郎
FW 19 田代 有三 80
FW 20 玉田 圭司
監督 大熊 清
試合経過
湯澤 洋介 (in) 佐藤 祥 (out) 81'
80' 田代 有三 (in) リカルド サントス (out)
79' キム ジンヒョン
萬代 宏樹 (in) 佐藤 和樹 (out) 74'
山村 佑樹 (in) 佐藤 和弘 (out) 66'
66' 関口 訓充 (in) ブルーノ メネゲウ (out)
45+1' 柿谷 曜一朗

シュート数

6 9
    柿谷 曜一朗 (45+1')

ゴールキック

10 9

コーナーキック

5 2

直接フリーキック

7 17

間接フリーキック

4 2

オフサイド

4 2

ペナルティキック

0 0

監督コメント

  • 【ハーフタイム】
    ・後半は風下になるので落ち着いてプレーしよう
    ・サイドを有効的に使っていこう
    ・数的優位を作ろう
  • 【試合後】
    「前節より試合の入り方も良くて、攻撃の形も何回か作れて、連係と連動も出てきた。ただ、決定力という意味で少し外している中で、苦しい試合になるとは思った。その中で、守備で崩れずに、交代したメンバーも含めて役割を果たしてくれた。開幕戦や今日のような全員で守備をする集中力を続けながら、追加点を冷静に取っていくことが、これから勝ち続けていくためには必要。ただ、これは追加点を取ることだけに意識が行ってしまうと、同点とか逆転されることもある。守備の部分は継続しながら、攻撃のバリエーションやチャンスの数を増やしていくことを続けていきたい」

    Q:開幕戦に比べて、中盤を含めて守備の安定感が増したと思う。練習の中で修正した部分が、ある程度はしっかり出せたということか?
    「そうですね。ボールに、ボールに、という中で、DFラインに入ってしまったり、後ろとのコミュニケーションが取れていなかったり、前に取りに行きすぎてDFラインの前を使われてしまったり。そういうことが前節は多かった。今日は後ろから声も出ていたし、連動という意味で、前の選手も含め、守備の連係は開幕戦より上がったと思う。みんなで、という意識が開幕戦より上がったのは、成果が出たように思う。それと、前節は取ってからのワンタッチ目のミスが多かったけど、今日はまあまあ良かった。さらに相手を裏返すまで、攻撃の回数を増やすことで、カウンターの回数や崩していく回数も増やしていきたい」

    Q:決勝点はすばらしい形だったが、監督の評価は?
    「(キム)ジンヒョンの攻撃的な性格と技術と、一番相手が嫌な裏を突くという頭の切り替えと。そういう部分が(柿谷)曜一朗も含めて良かった。ああいう形を冷静に決めるのは簡単ではない。試合に入る前に、体のメンタルもそうだけど、頭の切り替えをしよう、と。言葉は悪いけど、ずる賢いとか、隙を突く部分が出せた。出し手と受け手がフィットしていたと思う。クレバーであり、GKのキックの技術も高かった」

    Q:2試合続けて0-1で勝ち切った。昨年からの反省である試合を締める課題は、一定の成果が出てきているのでは?
    「長丁場の戦いの中で、まだ2試合が終わっただけなので。チームに染みわたって、メンバーが替わっても同じことができるチームの色やスタイルになっているかということでは、今後だと思う。次がホームの開幕になるので、さらに引き締めて攻撃にもつなげたい。今日はソウザがいいボールの取り方をして、取ったところが攻撃の起点にもなっていた。取った後の精度を高めて、守備から攻撃にもつなげていきたい」

選手コメント

  • ●キム ジンヒョン選手
    Q:すばらしいアシストだったが?
    「(柿谷)曜一朗がうまく決めてくれた。決めてくれないとアシストにもならないし、チームも勝てない。しっかり決めてくれてありがとうと言いたい」

    Q:前半の終わり間際という時間帯で、相手の集中力も欠けていたのでは?
    「試合に入る前に、曜一朗と『風も強いし、30分ごろに(DFラインの裏を)狙って行こうか』という話もしていた。最初から相手のDFラインが高くて、ちょうど前半の最後にゴールキックになったので、時間帯も含めてここは狙ってもいいかな、と思って蹴った」

    Q:本職の守備でも2試合連続で完封となったが?
    「一番大事なのはそこ。アシストする・しないよりも、一番後ろでしっかり失点ゼロで終えることが自分の仕事なので。そうすれば、1-0でも勝てる。それに、チーム全体も前の試合より今日の試合のほうがボールも動かせたし、守備のポジションも良かった」

    Q:守備が安定していた感じは、後ろから見ていても感じたか?
    「そうですね。前節は、ボールを取りに出るタイミングも悪かったし、最初のポジションも悪かった。そこで崩されたりとか、相手にチャンスも与えてしまった。今日は前より良かった。今日みたいな試合を続けて、失点をゼロで続けていきたい」

    ●柿谷曜一朗選手
    Q:柿谷選手の決勝点も含め、開幕連勝となったが?
    「得点以外にも決められるシーンはあったから、そこを惜しいではなく、決めきることができたらもっと良かった。僕だけじゃなく、チームとしても、決めるところで決めないと、最後に何かアクシデントがあって失点した場合にもったいない試合になってしまう。そこは今後の課題だと思う」

    Q:得点の形については?
    「(キム)ジンヒョンからも、『あの場所を狙ってくれ』とずっと(言われていた)。試合前から『今日は風もあって、蹴れそう』ということは話していたので。実際、試合が始まって蹴った瞬間に全部越えてきそうな蹴り方だった。球のスピードも、だいぶ乗っていた。前半の最後にいい形で決めることができた」

    Q:柿谷選手の得点は、サポーターも待ち望んでいたと思うが?
    「1点を決めてオッケーではないと思いますし、これからたくさん試合がある中で、サポーターはもっと勝つ試合を見たいと思う。その中で、自分もゴールを取っていければいい。まだ2勝しただけなので、これからもっと勝ち試合をみんなと共有していきたい。アウェイ2連戦でみんな体も疲れていると思うので、しっかり休んで、ホーム開幕に最高のコンディションで臨めるようにしたい」

    Q:チームとして、2試合連続で守り切れていることは大きいのでは?
    「僕ら前の選手は、ジンヒョンを含め守備の選手に感謝しないといけない。チームが1つになって戦っている証拠だと思う。出ている選手だけではなく、遠征に来ていない選手も含めて全員で1つになって戦っていかないと、J2は厳しいということはわかっている。こういう試合はまだまだ続いて行くと思う。ただ、勝っていくことだけが本当に大事。もっともっと勝点を積み重ねられるように頑張ります」

    ●山村和也選手
    Q:開幕戦に比べて、修正された部分もあったと思うが?
    「そうですね。前節で課題だったバイタルエリアのケアは、僕とソウザも少しコミュニケーションを取りながらやることはできたと思う」

    Q:最初のうちは、ある程度ソウザ選手が前に行って、山村選手がスペースを埋める役割もあったのか?
    「ソウザもそういった特長を持っている選手なので、僕もその特長を生かせるように、なるべくバランスを見ながらプレーした。全体として、すごくコンパクトに守ることもできたので、続けていきたい」

    Q:鹿島の選手も見に来ていたが、そういうことも含めて、茨城県でプレーできたことは?
    「茨城県に8年間住んで、ここで試合をできたことは懐かしかったし、馴染みの場所で負けるわけにはいかなかったので、しっかりと勝つことができて良かった」

    ●ソウザ選手
    Q:開幕連勝という結果を振り返って。
    「開幕して2試合ともアウェイで勝てたことは良かった。もっともっと続けて行けるように頑張りたい」

    Q:試合内容も、開幕戦より良かったと思うが?
    「今週、監督の下で修正してきたことが出せた。仲間同士で協力し合って克服できた。開幕戦はどうしても気持ちが高ぶったり緊張したりする部分もある。これから、もっと自由に動ける部分は出てくると思う」

    Q:試合の終盤、ソウザ選手のすばらしいカバーもあったが?
    「そう言ってもらえることはうれしいけど、仲間とともに助け合ってできたことがうれしい。大事なのはチーム。仲間と助け合ってやれば、必然的にいいプレーは生まれる。勝つことが何より大事なこと」

    ●山下達也選手
    「今日は自分たちのミス以外はそんなに崩された場面はなかったし、ボランチも含めて、全体の距離感は悪くなかったと思う。最後、自分のパスミスから流れが向こうに行って申し訳なかったけど、耐えてくれたので、みんなに感謝しています。こうやって失点ゼロで抑える試合を増やしていけば、これからもっと、試合の終盤で心の余裕も生まれてくると思う」

    ●松田陸選手
    「前半は自分たちの思うとおりにできた。(前節から)修正もしっかりできていた部分もあったし、良かったと思う。ただ、後半は相手が風も考えて蹴ってきたと思うし、こぼれてきたところのカバーだったり相手の高さだったりというのが、ちょっと計算していたよりも相手は強かった。そこにちょっとあたふたした部分もあり、もっと研究して、しっかりとチャレンジ&カバーができていたら、もっといい展開にはなっていたと思う」

    Q:攻撃面で連動したプレーもできつつあるが?
    「自分としても楽しくできたし、チームとしても開幕戦よりはできたところもあるのかなと思う」

    Q:2試合連続無失点について
    「最低限の仕事はできたと思うし、失点ゼロで抑えたことが自分たちの自信にもなる。勢いも自分たちのほうに(よく)変えていけると思う」

    Q:ボランチやセンターバックとの連係で気をつけていたことは?
    「ボランチには真ん中を空けないよう、ずっと言っていた。その部分でしっかりと山村くんやソウザ選手はよくやってくれていた。その部分に関しては、ボランチはパーフェクトだったと思う」

    ●丸橋祐介選手
    「距離感も今日は良かったし、攻撃の時にいい形でフィニッシュで終わることができていたのも良かったと思う。守備についても、開幕戦ではバイタルエリアが結構空いていたので、あそこはみんなで集中してケアすることができていた」

    Q:スローインで長めのボールをよく出していたが?
    「リカ(ルド サントス)が結構背負って(受けて)くれるので、できるだけ遠くという形で意識して投げていた」

    Q:2試合連続0-1という形だが、無失点勝利は今後につながるのでは?
    「無失点で2つとも勝てているし、得点も1点ですが取れている。このいい流れを続けていきたい。(課題は)もうちょっとフィニッシュの形や精度を上げていくこと」

    Q:柿谷選手のゴールの形について、チームの武器になる?
    「いや、もう警戒されているので(苦笑)。でも、常に曜一朗くんはああいうの(相手の背後へ飛び出す形)を狙っているので、今後も隙があればどんどん狙っていきたい」

    ●関口訓充選手
    Q:前節に比べると、今節はできた部分も増えたのでは?
    「そうですね。ある程度できた部分はあったけど、まだまだ納得できる内容ではないと思う。攻撃でも、もっとうまく組み立てられると思う。相手にとって脅威になる攻撃を増やしていきたい」

    Q:関口選手自身、交代後に何度も突破からチャンスを作っていたが?
    「もう少し仕掛けるところは仕掛けたかったけど、時間を使うことも考えながらプレーしていた。試合の状況を考えての判断でもあった」

    Q:杉本選手に出したクロスのような場面を増やしていきたい?
    「ああいう形だけだはなく、ダイレクトパスを連続して中央も崩せると思う。選手はいっぱいいるので、質を高めていきたいし、もっともっと攻撃で崩す形は突き詰めていきたい」

試合後記

  • 開幕連勝を目指して迎えた敵地での水戸ホーリーホック戦。セレッソ大阪は、開始から優勢に試合を進めつつも無得点で前半を折り返そうとしていた45+1分、誰もが待ち望んでいた柿谷曜一朗の復帰後初ゴールが生まれた。

     キム ジンヒョンのゴールキックからだった。開幕戦とは異なり、風上に立った前半。
    「ジンヒョンからも、『あの場所を狙ってくれ』とずっと(言われていた)。試合前から『今日は風もあって、蹴れそう』ということは話していたので」(柿谷)
    「試合に入る前、曜一朗と『風も強いし、(DFラインの裏を)狙っていこう』という話もしていた」(キム ジンヒョン)
    彼ら2人は、試合前からそんな話をしていたという。

    キム ジンヒョンのキック精度の高さと、柿谷の裏へ抜ける巧さと決め切る力。2013シーズンの第31節・FC東京戦でも見せた、彼ら2人の持ち味が詰まったセレッソにとっての武器。「出し手と受け手がフィットしていた。クレバーであり、GKのキックの技術も高かった」。大熊清監督も手放しで称賛した。

     開幕戦で好セーブを連発し、チームを勝利に導く活躍を見せたキム ジンヒョンは、この試合でも安定感抜群。山下達也のパスミスから迎えた78分のピンチでも、体を張ってセーブ。仲間を助けてみせた。決勝点を決めた柿谷も、「出ている選手だけではなく、遠征に来ていない選手も含めて全員で1つになって戦っていかないと、J2は厳しいということはわかっている。こういう試合はまだまだ続いて行く。勝っていくことだけが本当に大事」と試合後に話すなど、プレーで、言動で、チームを引っ張っている。頼もしき桜のキャプテンだ。

     相手にバイタルエリアを使われたFC町田ゼルビアとの開幕戦で出た反省を踏まえ、先週の練習では、監督、選手たちが意識的に守備でのコミュニケーションを深める姿も見られた。そんな守備の修正力が問われたなか、チームは練習の成果を披露。中央を締めた山村和也とソウザのボランチコンビのバランスも良かった。59分のピンチでしっかりと中に絞ってクリアした松田陸のプレーもすばらしかった。

     また、始動以降、「残り5分、10分をしっかり戦い抜く」(大熊監督)ことの重要性も指揮官が訴え続けているなか、85分と86分にはソウザが相手のカウンターを受けそうな場面でしっかりと防ぎ、後半アディショナルタイムには、柿谷も2度のプレスバックでチームを助けた。最後まで走り抜き、勝ち切る強さを表現した点も、開幕アウェイ2連戦の大きな収穫だ。

     一方で、攻撃面では向上の余地は残った。69分の杉本健勇の決定機など、決め切るチャンスを逃す場面も見られ、後半はシュートの数自体、この1本に終わっている。試合後の会見で、「相手を裏返すまで、攻撃の回数を増やすことで、カウンターの回数や崩していく回数も増やしていきたい」と大熊監督も述べたように、攻撃の手数や質、畳み掛ける迫力は、今後に向けて高めていきたいポイントだ。

     ともあれ、勝ちながら課題を修正していけることはすばらしいこと。敵地で迎えた開幕2連戦を連勝でスタートさせた事実はとてつもなく大きい。次節はいよいよ待ちに待ったホーム開幕戦。相手は、セレッソと同じく開幕連勝中のザスパクサツ群馬だ。群馬には昨季2敗している。借りを返す絶好の機会となる。
    「まだ2勝しただけ。これからもっと、勝ち試合をみんなと共有していきたい。アウェイ2連戦で体もみんな疲れていると思うので、しっかり休んで、ホーム開幕に最高のコンディションで臨めるようにしたい」。柿谷キャプテンはそうきっぱりと言い残し、引き締まった表情でスタジアムをあとにした。