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12/14 広島戦 Pick Up Player【新井萌禾選手】

  • 12/13 広島戦
  • メディア


復帰の舞台は皇后杯3回戦・ノジマステラ神奈川相模原戦だった。後半28分にピッチに入ると、出場から5分後、百濃実結香の決勝点が生まれた。続くクラシエカップ第2節・アルビレックス新潟レディース戦では1点ビハインドの後半から出場。攻守にスイッチを入れて戦況を変えると、1-1で迎えた後半アディショナルタイムの90+3分に決勝点。「『試合に出たら絶対活躍して、勝利に貢献する』という気持ちが強かった。自分の気持ちにも応えられた」とヨドコウ桜スタジアムでの公式戦連勝を5に伸ばす立役者となった。直近の皇后杯準々決勝、朝日インテック・ラブリッジ名古屋戦でも流れが相手に傾きかけた前半37分に途中出場。入ってすぐに決定機を演出すると、2トップの一角でプレーした後半30分、自らの放ったミドルシュートがクロスバーを直撃し、和田麻希が詰めて先制に成功。これが決勝点となり、準決勝進出に大きく貢献した。復帰後の3試合、「2ヶ月間、悔しい思いをした」分を取り返すべくピッチで躍動。「一つ一つの局面でチャレンジすることで、周りの選手にも刺激を与えることができると思うし、そうすれば周りの選手も積極的なプレーが出てきて、それがチームの連動性にもなっていく」。漲る闘志が“着火剤”となり、チーム全体の炎を燃え上がらせる存在となっている。
 
遡ること約3ヶ月前。WEリーグ第8節・サンフレッチェ広島レジーナ戦に向けた練習中に足首と膝を負傷。全治2ヶ月の診断が下された。第6節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦でWE初ゴールを決めて、「ここから」という時期での離脱。「悔しかったし、ショックも強かった。すぐには前向きになれなかった」。それでも1週間後、グラウンドに出てチームメイトと顔を合わせた瞬間、「自分の(暗い)雰囲気でチームを悪い方にもっていきたくなかった。『ケガしたからこそできることもある』と切り替えて、強くなる」ことを決意。「ジムや整骨院、色んな所で色んな人に話を聞いて、『ここを鍛えないといけない』というアドバイスも受けて、自分に足りていない部分も分かって、筋トレにも生かしました。今まで自分の体と向き合っていたつもりだったけど、しっかり向き合えていなかった」。より強靭な体を手にすべく、フィジオセラピストやトレーナーとリハビリに励んだ。欠場中は外からチームを応援していたが、複雑な思いも抱えていた。「勝ってみんなが喜んでいる姿を見て自分も嬉しかったけど、悔しい思いもあった。早くケガを治してピッチの上で活躍したい気持ちがどんどん強くなっていきました」。離脱中には19歳の誕生日も迎えた。「余裕を持てる女性になりたい。心に余裕がある女性は魅力的(笑)」とおどけつつ、ピッチ内では、「(復帰したら)5点は取りたい!」と目標を立てた。復帰後の活躍は前述の通りだ。
 
皇后杯準決勝・広島戦へ向けてもやるべきことは明確だ。「守備ではファーストディフェンダーになって、攻撃でもどんどんボールを受けて、積極性を出していきたい」。ピッチの至るところに顔を出し、「泥臭く戦う」ことが信条。ケガを乗り越え、“ここにもか(萌禾)、そこにもか(萌禾)”が進化して復活を遂げた。「トーナメントは何が起こるか分からない。普段以上の力が出る舞台でもある」。広島とは初対戦となる背番号19が攻守にエネルギーを注入し、チームを決勝へ導く原動力となる。

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