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12/7 名古屋戦 Match Preview

  • 12/6 ラブリッジ戦
  • メディア

2025プレナスなでしこリーグ1部で優勝した朝日インテック・ラブリッジ名古屋との皇后杯準々決勝。WEのプライドを持ち、準決勝進出を果たす

 
2025/26 WEリーグ クラシエカップ グループステージ第2節・アルビレックス新潟レディース戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、今シーズンのプレナスなでしこリーグ1部で優勝した朝日インテック・ラブリッジ名古屋との皇后杯準々決勝に挑む。会場は栃木県宇都宮市にあるホンダヒート・グリーンスタジアム。キックオフは11時となっている。
 
2025/26 SOMPO WEリーグ第12節、日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦で敗れて以降、11月は公式戦4連勝で締めたセレッソ。直近の公式戦、新潟Lとのクラシエカップ第2節では、前半12分にCKから決められ失点。イヤな形で先制を許したが、ハーフタイムでの2枚替えも功を奏し、後半はセレッソが攻守で主導権を握ると77分、分厚い攻撃でサイドを破り、中谷莉奈のクロスに高和芹夏がヘディング。GKに防がれた跳ね返りを中西ふうがボレーシュートで決めて同点に追い付いた。さらに試合終盤の90+3分、四本帆夏が相手をかわして左足で放ったシュートをGKがはじいたところに新井萌禾が詰めて、劇的な決勝点。先発で奮闘した選手、途中出場で流れを加速させた選手、チーム一体で見事な逆転勝利を収めた。「できることは少しずつ増えてきている」と指揮官も手応えを語るように、ポジションを越えて人の流れを作っていく動き、誰かが空けたスペースを誰かが使うこと、ボールホルダーを追い越して攻撃に勢いを生むプレー。今シーズン、松田岳夫監督の下で積み上げてきた「全員がボールに関わるサッカー」が少しずつピッチで具現化され始めている。後半から出場し、攻守にスイッチを入れた新井の復帰もチームに大きな力を与えた。「どこでボールを奪うか明確になった。それによって、ゴールも近くなった。攻撃もそうですが、守備での貢献度が非常に大きかった」と松田監督。競争の活性化をさらなるチーム力に変えていきたい。
 
皇后杯は、2回戦ではオルカ鴨川FCを延長戦の末、3-1で破り、3回戦のノジマステラ神奈川相模原戦は百濃実結香の決勝ゴールで、1-0で勝利。こちらもチーム一丸で勝ち進んできた中、ベスト8の相手はなでしこリーグ1部に所属する名古屋。WE参入を果たす前、セレッソも21、22シーズンと戦っており、4試合で1勝2分1敗という結果が残っている。この4試合では中谷と百濃がそれぞれ2点を決めており、両者ともに「覚えています」と声を揃える。当時から互いにメンバーは変わっているが、「プラスに考えてプレーしたい」(中谷)。「プロとして絶対に勝つ強い気持ちで臨みたい」(百濃)。今シーズン、メキメキ成長している左サイドの両選手に期待したい。その後、名古屋は23シーズンに2位、24シーズンは3位と近年は常に優勝争いを続け、今シーズンついに悲願の優勝を達成した。「なでしこリーグで優勝しているので、力のあるチーム。より一層、みんなで引き締めて戦いたい。WEとしての意地を見せないといけない」とはキャプテンの脇阪麗奈。名古屋の磯村健監督とは、Lリーグ(日本女子サッカーリーグ)時代に対戦経験のある松田監督(当時は読売ベレーザ監督)も名古屋について、「しっかりサッカーをやってくるすごくいいチーム」と評しつつ、「我々の方がやれることは多い。そこは自信を持ってチャレンジしていくべき。『我々はWEリーグでやっている』とプライドをしっかり持って戦いたい」と意気込みを述べた。
 
今大会はベスト8の内、4チームがなでしこリーグ勢と、各ブロックで“波乱”も続出。名古屋も、丁寧にボールをつなぎつつ複数の選手が連動してゴールに向かう攻撃はしっかりと訓練された様子も見受けられ、守備でも今シーズンのなでしこリーグ1部の22試合で12失点と堅守を誇る。皇后杯に挑むモチベーションも高いことは想定されるが、「セレッソとしても受けて戦うのではなく、自分たちも前から積極的なプレーでボールを奪ってつないで、どんな形でもいいから先制点を取りたい」と中谷。選手個々の力で、チーム全体として、相手を上回り、準決勝進出を果たしたい。
 

試合前日コメント

松田 岳夫監督


Q:直近のクラシエカップ・アルビレックス新潟レディース戦の前は、「自分たちも少しずつ積み上げて、やれることは増えたはず。その増えたことを、このゲームで出せるかどうか。それが大事」と話されていましたが、その増えたことを見せられたゲームになりましたか?
「そうですね。相手が3バックだったこともあって、結構、構えてくれました。逆に構えられるとアクションを起こさないといけない。ボールを持って、ただ動かすだけではダメ。そうした中で、相手を引き付けるとか、相手を動かす作業が前半はあまりできませんでした。後半はそういうところがうまくいったので、流れも良く、展開も良くなりました」
 
Q:ある意味、ポジションに囚われない動き、誰かが空けたスペースを誰かが使う、ボールホルダーを追い越していく。みんなが少しずつ、考えながら技術も高めながら、できるようになっていますか?
「そうですね。ただ、自由とは違うので。自分のポジションから変化していく。前の選手が空けたスペースを後ろの選手は使っていく。そうやって人の流れを作っていくことは当初からずっと言ってきたこと。『パスを出したら、動きましょう。人の流れを作りましょう』ということは、チームのコンセプトとして言ってきて、だんだんやっと、リズムのいい時はそうしたプレーも出せるようになってきました」
 
Q:前半で田子選手と脇阪選手を下げる交代策も思い切った決断だったと感じました。それだけ新井選手にしても宮本選手にしても、後半から入って流れを変えてくれるという期待感もあったということでしょうか?
「チームの中でいい競争ができています。この選手に頼る、というチーム作りはしていません。試合の中でしっかりバトンを受け継ぐと。そういうチームになってきたかなと思います。後半からスイッチが入ったことで、攻撃も守備も良くなりました。ただし、ここまでずっと見ていると、このチームは前半良くないことも多い。『この前、途中から出て活躍した選手を今度は頭から出そう』となっても、同じようになる(苦笑)。それはチームとしての課題だと思います」
 
Q:その意味では、次の皇后杯準々決勝、朝日インテック・ラブリッジ名古屋戦は1発勝負ですし、前半からしっかり試合に入っていきたい思いも強い?
「はい。延長があるからとかではなく、90分で決め切りたい。そのためには前半から100%のチャレンジをしていく。そこに尽きると思います。相手もしっかりサッカーをやってくるすごくいいチームです。磯村監督とは、昔、シロキFCセレーナで監督をされていた頃に対戦したこともあります。当時から、『日本の女子サッカーをどう盛り上げていくか』とか、そういう話をしたこともあります」
 
Q:しっかりつないでくる相手の良さを出させない守備が大事になる?
「しっかりしたサッカーをやってくるチームなので、逆に我々がサッカーの原理・原則をしっかりやり切れば、結果にも出ると思うし、我々の方がやれることは多いと思います。そこは自信を持ってチャレンジしていくべき。もちろん、侮ってはいけないですが、『我々はWEリーグでやっている』と。過信にならない自信をしっかり持って臨みたい。『自分たちの方がやれることは多い』というプライドをしっかり持って戦いたいです」


田子 夏海選手


Q:皇后杯準々決勝、朝日インテック・ラブリッジ名古屋戦に向けて
「リーグ戦だと点を決めれなくても次の試合がありますが、皇后杯は1発勝負の負けられない戦い。点を決めないと勝てないし、試合に勝たないと次に進めないので、点を決めたい思いは強いです」
 
Q:愛媛FCレディースでプレーしていた昨シーズンまで、名古屋とはなでしこリーグ1部で対戦しているが?
「愛媛で自分がプレーした試合では、チームとして名古屋に勝ったことがありませんでした。最後まで粘って勝ち切る強さを感じましたが、今回、こうして再び戦えるので、絶対に勝ってベスト4に進みたいです」

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