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11/30 新潟L戦 Pick Up Player【米田博美選手】

  • 11/30 新潟L戦
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20歳を迎えた昨年は、FIFA U-20女子ワールドカップでも活躍。チーム内での地位も向上し、その未来は前途洋々。これからのディフェンスを力強く支える存在になることは間違いないと思われた。ところが、今季は試練のシーズンを送っている。開幕から3試合は3バックの右で先発し、3試合連続無失点と堅守に貢献するも、第4節のAC長野パルセイロ・レディース戦で今季初の失点を招くと、続く第5節のINAC神戸レオネッサ戦では先発を外れ、第6節で復帰するも3失点。システムが4バックに変わった第8節以降は、第7節でWEデビューを果たした四本帆夏にポジションを奪われる形で途中出場の試合も続いている。傍目からは、ややスランプとも思われる時期に突入している感もあるが、そうした現状について、自身では、「悔しさもありますが、出た時に自分に何ができるかを考えて、いい準備をすることを意識しています」と話す。プレースタイルと同様、その冷静な表情からは、ハッキリとした感情を読み取ることはできないが、あくまで自らに矢印を向けつつ、日々の練習からやり続けることで状況を好転させていく覚悟だ。

今シーズンは様々な選手が「プレーの幅を広げる」(松田岳夫監督)べく複数のポジションにチャレンジしているが、センターバックが本職の米田も最近は右サイドバックで起用されることが増えている。4バックの右SBは「初めて」(米田)経験するポジションだが、元々、攻撃の起点になるパスの精度は高く、チャンスに直結するフィード力も持っている。もちろん、対面の相手を抑える守備、対角のクロスをはね返す空中戦と、ディフェンスが重要なタスクにはなるが、「サイドバックがどう関わるかで、攻撃の厚みも変わってくる」とボール保持の局面でも貢献する意欲は強い。「攻撃になった際は、パスを送ることだけではなく、パスを出した後に自分が背後に抜けて、受け手にもなれるようにハードワークしたい」と前向きにトライする意識で臨んでいる。まだ21歳。現在の雌伏の時期を糧にする時間はたっぷりと残されている。CBのポジションを奪い返すことも頭に入れながら、SBとしての自身も高めていくことは、今後のキャリアにもプラスに働く。準優勝を果たした昨年のU-20女子W杯で、CBでコンビを組んだ“相棒”のなでしこジャパン選出にも刺激を受けている。「近くにいる選手が選ばれて、自分も負けていられない気持ちになります。自分にもチャンスはあると思うので、負けずにやっていきたい」。2シーズン連続で副キャプテンを務めるなど、チームメイトからの信頼も厚い背番号3。その復調は、今シーズン後半のセレッソにとってカギを握る要素の一つだけに、自らのプレーで試練を乗り越えていきたい。

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