11/9 EL埼玉戦 Pick Up Player【白垣うの選手】
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10月21日、朝からビッグニュースが飛び込んできた。「白垣うの選手 なでしこジャパンの国際親善試合メンバーに追加招集」のお知らせ。これまでU-17W杯、U-20W杯と世界大会を経験してきた白垣にとって、次なる目標はフル代表。そこは明確だったが、実際に「なでしこジャパン初招集」という事実のインパクトは特大だった。それは自身も同じだったようで、一報を聞いた最初の思いは、「嬉しかった」と同時に、「(このタイミングで呼ばれるとは)思ってもいなかったです(笑)」と驚きの方が大きかったようだ。急いで荷造りを済ませ、単身欧州へ。このあたりは過去の経験の賜物か、「電車と一緒ですよ!」と、一人でも問題なく移動。無事、イタリアに到着した。代表チームに合流すると、ファーストコンタクトは食事会場。その際、最も意識したことは、「元気よく挨拶すること!」。「最初は緊張もあった」が、明るく登場して先輩の笑いを誘うと、「緊張もほぐれました(笑)。皆さん優しかったです」と温かく受け入れてもらった。
活動中は、U-17女子W杯をともに戦った谷川萌々子と古賀塔子、セレッソアカデミーの1学年先輩、浜野まいかと小山史乃観、「同学年や世代が近い選手と一緒にいることが多く、色んな話をしました」と旧交も温めた。練習では一つ一つのプレーに対する監督や選手からの要求は「厳しかった」そうだが、もちろんそれは想定内。練習からアピールを続けると、遠征の初戦、イタリア戦では出番はなかったが、第2戦のノルウェー戦、0-2で迎えた後半36分に出場機会は訪れた。ポジションは右サイドバック。「サイドからの攻撃、クロスや仕掛けを期待している」とニルス・ニールセン監督に送り出されると、ニアゾーンに進入して決定機を演出する場面もあった。「スペースに入ったらボールが来て、もみさん(籾木結花)が走っているのが見えたので、チョンって出したら、チャンスになりました(笑)」と振り返る。もっとも、ピッチに入った直後には、相手に縦に突破されかけたシーンもあり、「ズバ抜けたスピードとフィジカル」を実感。「代表ではそのような相手と対応していかないといけないので、その基準はチームに戻っても意識して練習したい。自分の基準もチームの基準も無意識に上げていけるように頑張ります!」と気持ちを新たにした。
慌ただしくも充実した初のなでしこジャパン。「レベルが高く、楽しかった」舞台を経験したことで、「継続して呼ばれたい」新たな欲も生まれた。「まいかやしのみは最初から上だけを目指していた。凄いなと思っていたし、そこに自分も入れたことは嬉しかったですが、(追い付けるように)もっと上を目指していきたい気持ちになりました」と大きな刺激も得た。スペイン語で数字の1を意味するUNO(うの)と名付けられ、「2011年のW杯優勝を見てサッカーを始めた」白垣にとって、サッカー選手としての目標も「W杯に出て優勝すること」。今はまだ遠い目標かも知れないが、名前の由来ともなったスペインの地で第一歩を刻んだことは運命的でもある。再びチームに戻り、日々の練習で力を磨くこと、WEリーグを舞台に活躍し続けることが今の自身にできること。惜敗した前節を経て、ホームで迎える今節。ディフェンスラインの中心として無失点で抑え、チームを勝利に導きたい。