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11/2 東京NB戦 Match Preview

  • 11/2 東京NB戦
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リーグ後半戦のスタートとなる今節。積極的な姿勢とともに粘り強い守備も発揮して、日テレ・東京ヴェルディベレーザからの初勝利を目指す

 
リーグ後半戦の初戦となる今節。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、日テレ・東京ヴェルディベレーザのホームに乗り込み、2025/26 SOMPO WEリーグ第12節に挑む。前半戦の11試合を終えて、3勝2分6敗で勝点11の8位。目標の4位との勝点差は6と、まだまだ届く範囲にあるだけに、後半戦はこの差を埋めて、一つでも上を目指して戦っていきたい。
 
前半戦ラストとなった前節の三菱重工浦和レッズレディース戦は、3連勝を目指して意気揚々と臨んだ中、前半で3失点して0-4で敗戦。後半こそ盛り返して決定機も作ったが、一矢報いることができず、4失点は全て自陣で奪われてショートカウンターから喫した。「(浦和と)力の差はありましたが、一番(の課題)は持っている力を出せるかどうか、という部分で、それが出せなかったこと。相手を恐れてプレーに制限がかかり、自分たちのプレーを出せなかった」と松田岳夫監督は試合を総括。ミスから生まれた4失点に関しても、「ボールを持っている選手も悪いけど、周りが誰も受けようとしていないことも問題。『ここで受けたらミスをする』とか『相手が来るから受けられない』と勝手に判断して、そういうプレーになってしまった。そこで勇気を持てるかどうかが一番大事な要素」と一喝した。そうした消極的とも言える戦いぶりは、アウェイで顕著になる。前半戦、ホームでは3勝1分1敗と健闘した一方、アウェイでは1分5敗と未勝利。もちろん対戦相手との兼ね合いもあるため、一概には言えないが、普段とは異なる環境下で力を出し切れない現状が浮かび上がる。また、第5節のINAC神戸レオネッサ戦、前節の浦和戦と、3強との敵地での対戦では、前半の早い時間帯で先制され、立て続けに失点を重ね、試合を難しくしている。それだけに今節も立ち上がりは重要だ。相手の勢いに飲まれないよう、隙を作らない入りを見せたい。東京NBは、9月はリーグ戦2分1敗と未勝利。前節はマイナビ仙台に1-2と逆転負けを喫している。チームの目標から考えても連敗は許されないだけに、ホームで迎える今節は並々ならぬ意気込みで向かってくるだろう。セレッソとしてもメンタル面で受けに回らず、「勝ちたい気持ちを前面に出して」(脇阪麗奈)果敢に挑みたい。
 
東京NBとの前回対戦時は、I神戸に0-5という大敗を喫した翌節ということもあり、守備の立て直しを図って臨んだ中、間を締めつつ相手の攻撃に制限をかけるなど、守備で一定の成果を収めると、中学生時代プレーした古巣相手に決めた新井萌禾のWE初ゴールを含め、2度、追い付く粘り強さも発揮したが、攻撃で後ろに重くなり、攻めに転じる回数は少なかった。今節に向けて監督、選手たちは「積極的に戦いたい」と口を揃える。前回と同様、今節に関しても間を締めることは意識しつつ、より連動した守備で前からボールを奪い、押し込んだ状況で攻撃する回数を増やしていくことができればベストだ。フィニッシュで期待される選手は田子夏海。リーグ前半戦を終えて枠内シュート率4位、1対1ドリブル成功率は堂々の1位というスタッツが物語る通り、相手を背負った状態でも前を向いて打開できる突破力、遠めからでもゴールを狙えるパワフルなショットは異彩を放つ。後半戦は得点数も伸ばしていきたい。WE参入後、2シーズン連続で東京NBからゴールを決めている脇阪、WE初ゴールが待たれる宝田沙織ら中盤からもゴールに迫るシーンを多く作っていきたい一方、現実的に考えると、個々の技術が高く、パスワークも洗練されている相手に対し、ボールを持たれて守備のブロックが下がる時間も長くなることは予想される。そこでいかに耐えることができるかは、勝敗に直結する大きなポイントだ。警戒すべき選手を挙げればキリがない相手に対し、個々のマッチアップで負けないこと。グループでしっかりとチャレンジ&カバーを行うこと。プレスの位置に関わらず、チーム全体でコンパクトな状態を保ち続けること。全員でつながりを持った守備を完遂したい。
 
リーグ戦が空いた期間、チームはクラシエカップの初戦を勝利で飾り、白垣うのがなでしこジャパンでデビューを果たす明るい話題もあった。選手個々のレベルアップとともに、チーム全体の底上げも進んでいるだけに、今節も「スタートの11人だけではなく、18人全員で戦っていきたい」と松田監督。昨シーズンまで東京NBを率いていた同監督にとって、今節は古巣のホームで指揮を執る一戦。監督自身は特に気にする様子は見られないが、周囲の注目度は高い。WE参入後、未勝利の相手に対して攻守で積極的な姿勢で挑むとともに、粘り強い守備も発揮して、後半戦に向けて大きなはずみとなる勝点3を目指す。
 

試合前日コメント

松田 岳夫監督


Q:昨シーズンまで率いていた日テレ・東京ヴェルディベレーザのホームで戦う今節ですが、気持ちは違いますか?
「いえ、全く(笑)。倒さないといけない相手の一つです。気持ちは全く変わりません。ここ数試合、勝ち切れていない分、向こうの選手たちも危機感を持っていると思うし、勝つために色んなことをやってくると思うので、どう変化してくるか見えない部分もあります。ウチとしては、前回の対戦時はディフェンスラインも下がり、守ってカウンターのような試合になったけど、今回はもっと積極的に戦いたいとは思っています。もちろん、勝ちは大事ですが、選手たちの成長を考えると、どこまでやれるのか示していかないと、先につながっていきません。相手によってサッカーが変わるのではなく、自分たちはこういうサッカーをする、それがどう通用するのか。それを見極めていく段階だと思うので、積極性は失いたくないと思っています」
 
Q:前回対戦では、2度、追い付きながらも85分に決勝点を取られて敗れました。90分を通した戦いでの考え方は?
「まずは簡単に失点しないこと。失点すると、相手は乗ってしまう。ボールを支配される時間は長くなるとは思うけど、我慢強く戦うことも大事。90分をトータルで考えて、戦略的に戦いたい。時間帯によってどう攻めるか、どう守るか。スタートの11人だけではなく、18人全員で戦っていきたいと考えています」


四本 帆夏選手


Q:WEリーグの舞台で対戦するベレーザ戦に向けて
「アカデミーで対戦した試合でも、自分の中ではあまりいい思い出がない相手です(苦笑)。上手い選手も多いですが、トップチームでも負け続けるわけにはいかない。自分がやれることを精一杯チームのためにやって、勝てるように頑張ります」
 
Q:勝つために大事になると考えていることは?
「ボールを回されても、そこで引いたら相手のペースになってしまうので、しんどくても、一歩、二歩、走る。相手より早く動く。自分たちで積極的にボールを奪いにいくことが大事かなと思います」

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