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10/18 浦和戦 Match Preview

  • 10/18 浦和戦
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リーグ前半戦ラストとなる今節。積み上げてきた力をぶつけて、浦和撃破を目指す

 
今季初の連勝を飾った前節・ジェフ千葉レディース戦から中5日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、三菱重工浦和レッズレディースのホームに乗り込み、2025/26 SOMPO WEリーグ第11節に挑む。リーグ前半戦ラストとなる今節。WE参入後、浦和からの初勝利、さらには、こちらもWE参入後初の3連勝を目指して、いま持てる全ての力をぶつけたい。
 
早いもので、今節がリーグ戦は折り返し。新チームが始動した6月24日から約3ヶ月半、開幕から約2ヶ月、濃密な時間を過ごしてきた。開幕前にはクラブとして初のドルトムントキャンプを実施。現地で3試合の練習試合も行った。開幕からは3試合連続無失点で1勝2分。米田博美、白垣うの、中谷莉奈で組む3バックが奮闘し、ルーキー新井萌禾の躍動も光るなど、新たな息吹が吹き込まれた。ただし、第4節のAC長野パルセイロ・レディース戦で今季初の黒星を喫すると、そこから5連敗。第5節・INAC神戸レオネッサ戦では0-5の大敗を喫するなど悔し涙に暮れた試合もあった。もっとも、この間も松田岳夫監督は様々な選手を起用し、配置も変えるなど試行錯誤を重ねていく中、16歳・四本帆夏の台頭、GK名和咲香の定着など若手の突き上げもあった。第8節・サンフレッチェ広島レジーナ戦では後半途中から宝田沙織をボランチに下げる新布陣が機能。直近2試合はホームで連勝を飾った。チームの安定に貢献している宝田は、「やってきたことが少しずつ出てきている。いい方向に向かっていると思います」と手応え。自身についても、「1列下がったことで、見える景色は変わったし、やるべきことも変わったけど、前に出ていくことも増えたし、シュートに持っていける場面もFWより増えました」と笑顔も覗かせる。前節は中盤の位置から飛び出して先制点につなげたが、「2列目から出ていけば相手も掴まえづらい。自分がフリーになってチャンスを作っていきたい」と攻撃参加に意欲も見せた。「いい方向に向かっている」(宝田)チームは連勝した前節と前々節の間に行われたI神戸との練習試合でも3-2で勝利。この試合で2得点を決めた和田麻希は、前節も途中から出場してWE初ゴールを含む2得点。チーム全体の競争力も高まり、それが結果にも現れ始めている。日々の紅白戦でも昨シーズン以上によく声が出ており、まさに練習から試合に向けたバトルが始まっている印象だ。チームについて副キャプテンの高和芹夏は、「試合に出ている選手も緊張感を持ってやっているし、出ていない選手も練習でアピールしたら試合に出られるという思いでやっている。みんなが意識高く競争しています。紅白戦でも、どっちのチームも同じぐらいの質や強度を出せていると思うし、誰が出てもやるべきことを理解して、いいチームになってきていると思います」と話す。そうした右肩上がりで迎える今節・浦和戦は、現在地を図る絶好の機会。「前半戦ラストの試合ということで、今までやってきたことを全部ぶつけるチャンス。ただ、この2試合とは違う試合になると思うので、しっかり切り替えて臨みたい」と宝田。90分の中で難しい時間帯は必ず訪れるだろう。それでもチーム全体で粘り強く戦い、乗り越え、臆することなく挑みたい。
 
浦和は昨シーズン終了後に石川璃音と遠藤優が海外へ、塩越柚歩と猶本光が日テレ・東京ヴェルディベレーザへ移籍。シーズン序盤には角田楓佳も海外移籍と主力選手が一気に抜けたが、その強さは健在。複数の外国籍選手も加わり、今シーズンも3強の一角を成している。直近の3試合は3連勝。いずれも前半に2得点を挙げ、試合を優位に進めると、後半は鉄壁の守備でクローズする流れが続いている。セレッソとしては、勝つためには前半を無失点でしのぐことも重要で、試合の主導権を浦和に持っていかれることなく、立ち上がりから出力を上げていきたい。前線の軸は島田芽依。第6節から4試合連続ゴールと高い決定力を発揮しているストライカーを、白垣、四本の両センターバックがしっかり抑えることが、まずは勝利に欠かせない。また、今季の浦和をけん引している両サイドのドリブラー、榊原琴乃と丹野凜々香に前向きな状態でプレーされる回数を減らすことも重要。対面するサイドバックの守備も勝敗を分けるポイントになりそうだ。浦和にボールを持たれる時間も長くなることは想定されるが、アンカー・平川陽菜にはしっかりとプレッシャーをかけ、自由を奪いたい。選手個々で見ると、同学年の宝田と浦和の高橋はなは、準優勝した2016年のU-17W杯、優勝した2018年のU-20W杯とアンダー世代から共闘し、切磋琢磨してきた関係性。「(高橋は)守備でも体が強く、チャンスで決めてくる力もありますが、同い年として負けないぞ、という思いも出てきますし、(今節は)センターバックで出てくると思うけど、はなを相手に決めたい思いは強くあります」と宝田。「チームの勝利が一番ですが、その上でゴールも奪えたらもっといいな、という思いで臨みます」と果敢にゴールも狙っていく。
 
近い将来、トップ3に食い込んでいきたいチームにとって、今節はその試金石となる一戦。全体をコンパクトに、前と後ろを連動させながら意思統一して奪い取る守備。ボールホルダーを追い越しながら、複数人が絡んで崩していく攻撃。セレッソらしいアグレッシブさはベースに持ちながらも、松田監督が就任以降チームに植え付けてきた、「ボールに関わろうとする意志」を攻守で発揮し、躍動できれば、浦和撃破も夢ではない。真っ赤に染まるアウェイで、勝点3を目指す。

試合前日コメント

松田 岳夫監督


Q:今節・三菱重工浦和レッズレディース戦に向けて
「上位3チームの1つですし、リーグ前半戦、最後の試合でもあるので、ここまで積み上げてきたことをしっかり出したいです。(3強との対戦では)守備に意識が傾き過ぎてしまったベレーザ戦、無謀に行って裏返されたINAC戦、両方(のパターン)を経験したので、両チームとの対戦から学んだことを生かしたいです」
 
Q:今節へ向けた課題について
「前節を振り返ると、自分たちがボールを持っている時間は少ないし、自分たちが意図した試合かと言えば、そうでもない。守備も前から行こうとする意識はあっても、統一できておらず、間延びして間を抜かれる瞬間もあった。もう一度、意思統一を図って、前だけではなく、後ろも含めて全員でコンパクトにする意識を持って臨みたい。なかなか単発で奪いに行って取れる相手ではないので、チームとして取り組んでいきたいです。(浦和は)両サイドにスピードがあって上手さもある選手がいるので、そこもポイントになると思います」
 
Q:改めて、ここまでの集大成を見せたい今節に臨む意気込みについて
「当然、相手があっての部分もありますが、自分たちがどういうサッカーをするのか。そのベースが確立されないままリーグが始まってしまった。そこを探りながら来たのが前半戦でしたが、試合やトレーニングで積み上げたことはあるので、それをしっかり出せるようにしたいと思います」



名和 咲香選手


Q:3試合連続で先発中です。出続けることで積み重なっている手応えもありますか?
「ありますね。ここまでリーグ戦4試合に出て、攻められる場面でも自分のプレーを出せるところは増えてきたので、自信は付いてきています。試合に出ることでしか学べないことはありますし、(相手の)セットプレーとかクロスからの攻撃は、色んなパターンがあるので、いい経験になっています」
 
Q:試合に出続けることで、意識の中で変化したことはありますか?
「試合に出ることで、もっと、ずっと出続けたい気持ちが強くなったので、1回1回の練習から『次の試合も自分を使ってくれ!』という思いで取り組んでいます(笑)。(山下)莉奈さんも凄いですし、1つしかないGKのポジションで誰にも負けたくない気持ちでやっています」
 
Q:伸ばしていきたいと考えている部分は?
「背後のケアとか、スペースを守ることです。クロスに出ることも、もっとハッキリ自信を持って、積極的にチャレンジしていきたいです」
 
Q:対浦和という部分では、いかがですか?
「目の前の相手には、どこでも、誰が相手でも負けたくないので、特に気にせず戦います!」

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