10/5 大宮戦 Match Preview
- 10/5 大宮戦
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3試合ぶりにホームに戻る今節。背後へのアクションを増やし、果敢にゴールに迫り、今シーズン2勝目を目指す
0-1の敗戦を喫した前節・サンフレッチェ広島レジーナ戦から中7日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームにRB大宮アルディージャWOMENを迎え、2025/26 SOMPO WEリーグ第9節に挑む。5連敗中と現状は厳しいが、3試合ぶりにホームに戻る今節こそ第3節・ノジマステラ神奈川相模原戦以来となる今シーズン2勝目を手にしたい。
前節の広島戦は、今シーズン初めてスタートから4-4-2で臨んだ中、統率の取れた守備に加え、「ボールを動かすことをイメージしてゲームを進めた」(松田岳夫監督)中で、攻守に狙いを持ったプレーを披露。前半38分にFKから失点こそ喫したが、後半のピンチでは体を張って守り、追加点は許さず試合を進めると、選手交代やポジション変更も含め、終盤にかけては押し返す時間帯も作るなど、最後まで勝点の可能性を残した展開を演じることはできた。もっとも、失点につながったファウルは不用意であり、今節に向けても、余計なセットプレーを与えないことは重要だ。また、放ったシュートは3本に終わるなど、攻撃の迫力という点では物足りなさが残ったことは否めない。松田監督も「ボールをつなぐだけではゴールに向かえない。そこには人の流れも必要。人が動かないと、相手も崩れない。ボールを持っていない人が何かアクションを起こさないといけない」と課題に言及。今週の練習では、クロスからのシュートや攻撃側が優位の2対1の対人形式など、フィニッシュを意識させるメニューも増やし、より迫力を持って相手ゴールに向かっていく意識付けも行った。「自分からアクションを起こすことや、どう打開するか考えながらボールを動かしていきたい」とは8番の田中智子。「FWが背後を狙ったり、後ろの選手が追い越していったり、アグレッシブさを出していくこと」(松田監督)が今節のテーマになる。前節の終盤は田子夏海と浅山茉緩の2トップが推進力を発揮した一方、前節、4試合ぶりに先発した和田麻希も交代するまで良いプレーを見せていた。「ベンチ外だった期間は自分でも調子が悪いなと思っていた。でもその間にどうすればいいか、色々と考えることもできた」(和田)と頭で整理したことをピッチに落とし込んだ。背後への抜け出しでゴールに迫るFW陣のプレーに期待したい。
大宮は前節、三菱重工浦和レッズレディースとのさいたまダービーに敗れ、現在は1勝4分3敗の9位。セレッソと同じくまだ1勝だが、負けや引き分けの試合でも常にアグレッシブな戦いを披露。今シーズンからレッドブル体制になったことで、より前へ向かう意識や迫力は増している。「2トップの破壊力はリーグでも上位」と松田監督も評するFW陣は力強さがあり、サイドのプレーヤーも含め、縦に速い選手が揃っている。矢印を前に向けてくる相手に対し、セレッソとしても「ズルズル下がるとやられてしまう。そこにボールを出させない守備をしていきたい」(松田監督)と引かずに応戦する構えだ。逆にそうした相手の矢印を逆手に取ってつなぐことで、攻撃のチャンスを広げていくこともできる。前節のシステム同士であれば、ミラーゲームになる今節。個々のバトルで競り負けず、グループとしてもつながりを持って攻守に戦い抜きたい。
新体制で迎えたWE参入3シーズン目の今シーズン。序盤は苦しい時期が続いているが、「何かを得ようとするなら我慢も必要ですし、ある程度、我慢強く取り組んでいこうと思っています」と松田監督。選手起用で試行錯誤も重ねながら、辛抱強くチームを成長させるべく指導を行っている。そうした取り組みが実を結ぶ日は必ず訪れるはずだが、より前向きなメンタルで取り組むためにも良薬となるのは白星。「そろそろ勝たないといけない。自分たちがやらないといけないので、みんなで勝利に向かってやるしかない」と田中。ホーム・ヨドコウ桜スタジアムの声援も力に変えて、チーム全員で最後まで走り切り、今シーズン2勝目を掴み取る。
試合前日コメント
松田 岳夫監督
Q:5連敗中と苦しい状況ですが、前節の良かったところは継続していく?
「勝負事なので、当然、勝ち負けはあります。何かを得ようとするなら我慢も必要ですし、ある程度、我慢強く取り組んでいこうと思っています。でも、やっぱりチームとして前進していかないといけない。守備でもズルズル下がって必死に守るより、高い位置でボールを取ることが基本スタンス。攻撃でも、ボールを握って前に進むこともそうですし、FWが背後を狙ったり、後ろの選手が追い越していったり、そういうアグレッシブさは出していかないといけない。それは選手にも話して、ミーティングでも共有しました」
Q:前節はシュート3本に終わっただけに、今節はゴールへ向かう迫力を出していきたい?
「そうですね。ボールをつなぐだけではゴールに向かえない。そこには人の流れも必要。人が動かないと、相手も崩れない。ボールを持っていない人が何かアクションを起こさないといけない。その動きが今は少ない。味方が何をするか見て、ボールが来たら頑張る、ということではなく、ここに欲しい、こうしたい、という意思をそれぞれが示せば、そこにボールは来る。練習でもそのようなシーンは増えているので、その意識が大切です」
Q:今節の相手、RB大宮アルディージャWOMENも2トップを中心に前への迫力はあるが、受けないことが大事?
「そうですね。2トップの破壊力はリーグでも上位の力はあると思っています。そこに対してはしっかり対応しないといけないですが、ズルズル下がるとやられてしまう。そこにボールを出させない守備をしていきたいです。攻守にアグレッシブに戦って、何としてもホームで勝ちたいと思っています」
浅山 茉緩選手
Q:前節は後半の途中からポジションが上がったが、FWでのプレーについて
「自分からアクションしてボールを引き出すこと、スペースや背後を取れた時の楽しさは、FWでしか感じられない部分です。FWで出るとすれば、積極的にシュートを打って、点を取ることを第一に考えながら、自分が動いてボールを引き出すことと、自分が動き出せば味方も空くので、そこにボールが入ることでチャンスも広げていけるように、どんどん走り出していきたいです。守備では、スイッチを入れることを意識して、なるべく高い位置でボールを奪えるように、後ろが限定して狙いやすいように、コースを切りながら守ることもやっていきたいです」
Q:前節は田子夏海選手と2トップを組む形になったが?
「なっちゃんはキープ力があるし、最後のシュートのパワーは武器。自分が走り出せば、(田子も)空いてくると思う。そこから(田子が)フィニッシュにも持ち込めるし、キープしてくれたら自分が抜け出してチャンスも作れると思うので、うまく連係を取りながらやっていきたいです」
Q:今節・大宮戦へ向けた抱負をお願いします
「勝てていない状況が続いているので絶対に勝ちたいですし、勝って、サポーターの皆さんと喜びを分かち合いたいです。チームとしても個人としても、今シーズンやっていることを積み重ねて、最終的に1つでも多く勝てるように、結果にこだわってプレーしたいと思います」