• X
  • LINE
  • Facebook

9/27 広島戦 Match Preview

  • 9/27 広島戦
  • メディア

守備で相手の起点を潰すとともに、ボール保持の質にもこだわり、今シーズンのアウェイ初勝利を目指す

 
1-3の敗戦を喫した前節のアルビレックス新潟レディース戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、再びアウェイに乗り込み、サンフレッチェ広島レジーナとの2025/26 SOMPO WEリーグ第8節に挑む。
 
2-3で敗れたとは言え、守備の改善も見られ、2度、追い付く粘り強さも発揮した前々節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦。「持って行き方次第では、次に向かっていける第一歩になった」と松田岳夫監督も振り返った一戦を経て、次にどうつなげていくか。内容とともに結果にもこだわって臨んだ前節の新潟L戦は、前半は風上も利用して積極的にシュートを放つ。サイドからのクロスで先制を許した後も、前半アディショナルタイムには脇阪麗奈のCKからニアで浅山茉緩が合わせて同点。1-1で折り返した。エンド変わった後半は、逆に風上を新潟Lに利用され、CKから2失点。風に乗って伸びてきたボールの質に対応できず、3失点目はCKを直接、決められた。後半はこちらのシュートもゼロに終わり、1-3で敗戦。第4節から続く連敗は4に伸びた。そうした中で、収穫の一つが、後半、WEデビューを果たした育成TOP可選手、中村心乃葉、四本帆夏の存在。高校1年生の後者は16歳2ヵ月での出場となり、クラブの公式戦最年少出場記録を更新した。「名前を呼ばれた瞬間は緊張しました。でもピッチに入ったらやるしかないので、自分のできることをチームのために精一杯やろうと思いました」(四本)と腹を括ってピッチに入ると、実際に見せたプレーも堂々としており、今後への期待を抱かせた。2人を起用した理由について松田監督は、「トレーニングからボールに対する執念、自分のプレーをやり切ろうとする気持ちの部分で他の選手より高かった。それが起用した一番の理由です。ずっと『競争、競争』と言っている中で、『競争相手は下のカテゴリーにもいる』ということも分かって欲しかった」と話した。「もちろん経験は積まないといけないですが、誰もが最初は経験がない中でスタートします。ポテンシャルは高い。神経も図太い。物怖じせずにやれる。今後も積極的に使っていきたいと思っています」と競争のテーブルに乗った形だ。
 
クラブワーストタイの4連敗と苦しい中、「危機感を力に」(松田監督)変えて臨む今節。相手は2勝3分2敗で6位に付けている広島。C大阪と同様、今シーズンから監督が代わった中で、「より今年の方が、選手それぞれの特長を出せているのかな、と感じています」とは松田監督。昨シーズンは中央でプレーすることもあった中嶋淑乃が今シーズンは本来の左サイドでプレー。第6節終了時でクロス数も3位を記録している。中央には、ここまで4得点を挙げているエース・上野真実がいる。「少し(実力が)抜けています」と指揮官も警戒する広島のホットラインを抑えることは、C大阪が今節、勝利するためには欠かせない。4試合連続複数失点と課題を抱えている中、何とかここで無失点に抑え、負の流れを断ち切りたい。上野と対峙する機会も増えると思われる白垣うのは、「上野選手は足元も上手くて背も高く、何でもできる選手ですが、そこにいい形でボールを入れさせない守備を心掛けたい。起点も作らせないようにしたい。連動した守備で奪い、自分たちの時間を増やすことも意識したいです」と話す。起点となる相手に強く寄せて潰す守備はもちろん、今シーズン、目指しているボール保持の質を高めることで、守備の機会を減らすことも心がける。小川愛、新加入の伊藤めぐみ、広島は中盤にも実力をもった選手が並んでおり、主導権の握り合いも今節のポイント。「相手の良さも消さないといけないですが、そこばかり意識すると、また受け身になってしまう。自分たちの良さをしっかり出すことで、相手が自分たちに合わせてくる、それぐらい強気でいきたいと思います」と松田監督は今節に臨むテーマを話す。
 
WE参入後、広島にはまだ一度も勝てていない。ただし、直近の対戦である昨シーズンのアウェイでは、初勝利こそならなかったが、1-1の引き分けで初の勝点を獲得することには成功。粘り強い守備とともに攻撃でもチャンスを作るなど、勝利まであと一歩に迫った。その広島戦でWE初ゴールを決めた田子夏海も、「試合に出たら、積極的にゴールを狙って、得点を決めたい」と意気込む。「試合を重ねてきて、それぞれがやりたいこと、チームとしてやるべきことは分かってきているので、それを試合で表現して、チャンスの数を増やして、得点に結び付けたい」とは宝田沙織。チーム一丸で戦い、生みの苦しみにある現状を打破する今シーズン2勝目、今シーズンのアウェイ初勝利を目指す。

試合前日コメント

松田 岳夫監督


Q:前節について。後半の2失点は風の影響もあったと思うが、1-3という結果は悔しい?
「守備は以前に比べて向上した部分もありますが、結果は結果なので(残念)。ただ、それより(残念なのは)、INAC、ベレーザと、守備をする時間が長い試合が続いたこともあって、選手たちの意識の中で、しっかり守ってカウンター。そっちに寄ってしまったこと。本来、自分たちは、ボールを動かして、ゲームを支配して、そういうサッカーをやりたい。でもそこに気持ちが向いていかなかったことが一番、問題だなと思います。試合にも負けて、内容でも負けて、2倍、悔しい試合になりました」
 
Q:INAC戦での5失点もあり、ベレーザ戦に向けては守備の意識を高めて臨み、一定の成果は出た中で、前節はその意識に引っ張られ、今シーズン、目指してきた保持を志すサッカーができなかったと。相手によって意識を変えていくことは簡単ではなさそうだが?
「そうですね。やっぱり相手との力関係はあるし、当然、ボールを保持しようとすればプレッシャーはくるし、リスクもある。でも、そのリスクに恐れず向かっていけるか。それが大事。(選手たちの)気持ちとして、リスクは冒したくない、でもゴールは取らないといけない。そうなると、ただ縦に急ぐことになる。そういうサッカーになってしまっています。もう一回、やるべきことを思い出して、取り組んでいきたいと思います」
 
Q:サンフレッチェ広島レジーナについて
「上野、中嶋、やはりこの2人は(実力が)少し抜けています。上野は真ん中でボールを収めながら、最後、ゴールに向かっていく力強さがある。中嶋はサイドに張って、縦のスピードを出しながら、技術も生かして中央にも入ってくる。ピッチを広く使う部分と、縦へのパワー。両方を使い分けられるチームなので、そこは抑えていかないといけないと思います」
 
Q:昨シーズンから広島も監督が代わっていますが、変化は感じますか?
「より今年の方が、選手それぞれの特長を出せているのかな、と感じています。その相手の良さも消さないといけないですが、そこばかり意識すると、また受け身になってしまう。自分たちの良さをしっかり出すことで、相手が自分たちに合わせてくる、それぐらい強気でいきたいと思います」



田子 夏海選手


Q:WEリーグ2年目となる今シーズンに向けて
「今シーズンは最初からプレーしているので、昨シーズンより多く点を取りたいです。左の方で出ることも多いので、左足でのシュートも練習していますし、今シーズンは筋トレの量やメニューも増えています。(成果としては)試合の中でも、ゴールに向かっている時に少し強くなったと実感していますし、相手に当たられても体勢を崩さずシュートを打てるシーンも出てきていると思います」
 
Q:課題として心掛けていることはありますか?
「ボールを受けたらまずゴールを目指す姿勢はなくさずに、でもそれだけだと選択肢も少なくなってしまうので、周りも見て、うまく味方を使ってゴールに向かう回数も増やしていきたいです」
 
Q:今節のサンフレッチェ広島レジーナ戦に向けて
「ここ4試合、勝てていないので、勝ちたいです。試合に出たら、積極的にゴールを狙って、得点を決めたいです」

TOP > ニュース一覧 > 9/27 広島戦 Match Preview