8/16 EL埼玉戦 Match Preview
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ボール保持の先、背後を狙う動きを増やしてゴールへ向かい、今シーズン初ゴール、新体制初勝利を目指す
2025/26 SOMPO WEリーグ開幕戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ちふれASエルフェン埼玉のホームに乗り込み、WEリーグ第2節、今シーズン初のアウェイゲームに挑む。新体制として初勝利を掴むべく、チーム一丸で戦う。
マイナビ仙台との開幕戦。セレッソは、立ち上がりこそ硬さも見られたが、徐々にほぐれて体も動き始めると、ボール保持で相手を押し込み、攻撃を仕掛ける。ただし、前半45分に迎えた決定機をモノにできずに折り返すと、後半は攻撃のテンポが上がり切らず、シュートまでたどり着けない。逆にマイ仙台のカウンターから決定機も作られるなどゴールを脅かされる場面もあった。結果は0-0のスコアレスドロー。「試合を通して、相手のディフェンスラインの背後に進入したシーンは少なかった」(松田岳夫監督)と課題も見られたが、白垣うのを中央に配した3バックが崩れることはなく、無失点で終えたことは収穫。「今日の引き分けを無駄にせず、全員で同じ矢印を向いて、次の試合に挑みたい」とキャプテンの脇阪麗奈も前を向いた。今週の練習では、サイドの背後を取る形も入念に確認。「開幕戦の映像も見せて、いつ裏を取るのか、いつ動き出すのか。そこは改めてチームとして共有した。ミーティングで話したこと、自分たちの課題をしっかり捉えて、それを改善しようという意識は見える」と松田監督。ボール保持をシュートに結び付けるべく、出し手と受け手が呼吸を合わせて前進、頂点に位置する宝田沙織にボールが入った瞬間、新井萌禾や和田麻希らシャドーの選手を中心に複数の選手が関わり、ゴールに迫る回数を増やしていきたい。
開幕戦、前半の崩しで目立ったのは、米田博美、高和芹夏、和田でトライアングルを組んだ右サイド。「自分のところで迷うのではなく、途中からは簡単に芹夏さん(高和)に付けて、また受けることを意識した」(米田)、「シンプルに博美から受けて、顔を上げた時は麻希も背後にランニングしてくれる。(パスを)出して、また自分が関わることは練習からもやっている」と話す高和は最初の好機にも絡んだ。今シーズンは右ウィングバックでプレーしているが、チャンスと見るや、前に上がっていくプレーは変わらない。「守備のタスクはサイドバックっぽくなるけど、攻撃では高い位置を取りながら背後に飛び出して、ゴールに近いところでプレーしたい」と貪欲にゴールも狙っていく。右サイドで作った後、逆サイドから百濃実結香が飛び込む形も見られたが、両ウィングバックの攻撃参加は厚みを生み出す上で重要になる。
EL埼玉の開幕戦は、RB大宮アルディージャWOMENとのアウェイゲームだった。こちらも0-0のスコアレスドローで終わったが、前半は大宮の攻撃を受ける回数も多かった中、GK浅野菜摘の好セーブが光り、岸みのりと大沼歩加のCB陣を中心に体を張った守備も見られた。セレッソとしても、EL埼玉の守備を打ち破ることが今節の大きなポイントになる。EL埼玉の攻撃陣では、昨シーズンまでの不動のエース、吉田莉胡がINAC神戸レオネッサに移籍。前線の核を失う形となったが、サンフレッチェ広島レジーナから加入した髙橋美夕紀が前線で存在感を発揮。彼女に起点を作らせないことは重要だ。「全員で声を掛け合って、相手のFWに何もやらせないぐらい潰せば、攻撃にも出やすくなる。そこは意識していきたい」。開幕戦では矢形海優に厳しく寄せた白垣は、今節に向けても“起点潰し”に意気込む。GK山下莉奈は、今シーズンの守備の変化について、「一番はシステムが変わったこと。(3CBの)スライドがより大事になるし、後ろの枚数が余り過ぎても良くないので、前に出て潰すことも意識している。(サイドでは)ウィングバックとの連係も大事」と話す。シュートレンジが広い瀬戸口梢のミドルシュートにも警戒したい。EL埼玉には、昨シーズンはカップ戦も含めて2分2敗と勝利がなかった。新体制となって迎える初戦でそうした苦手意識を払拭する勝利を収めたい。
新監督のもと、動き出したばかりの新生セレッソ。各選手が前向きにトライを続けている中で、チームを軌道に乗せるための何よりの良薬が勝利。今シーズンのファーストゴールを奪うのは誰か。全員でゴールに向かう姿勢を発揮し、今シーズン最初のアウェイゲームで勝点3を持ち帰りたい。
試合前日コメント
松田 岳夫監督
Q:前節の試合後、「勝ち切るためにはゴールが必要。そのためには、どこかでリスクを冒さないと、ゴールは手に入らない」という言葉もありましたが、今節は攻撃の改善がポイントになりそうでしょうか?
「そうですね。ゴールを取るためにボールも動かすわけで、目的がボールを保持するため、となってしまったことは、チームとしても改善しないといけません。開幕戦の映像も見せて、いつ裏を取るのか、いつ動き出すのか。そこは改めてチームとして共有しました。そのチャンスを逃している、あるいは見つけられない。そこが今のチームとしての問題点だと思っています」
Q:緊張感もあった開幕戦を終えて、選手たちの様子に変化は見られますか?
「勝てれば最高でしたが、ポジティブに考えれば負けなかったと。今週の練習では、実際にミーティングで話したこと、自分たちの課題をしっかり捉えて、それを改善しようという意識は見えます。ここから積み上げていけるのかな、という手応えは感じています」
Q:今シーズン初のアウェイゲームとなる今節・ちふれASエルフェン埼玉戦へ向けての意気込みをお願いします
「毎試合そうですが、勝つためにプレーすること。そのためには点を取らないといけない。開幕戦は、守備に関しては、チームとしてやるべきことを徹底できていたので、そこはさらにパワーアップしながら、勝つために100%の力を発揮する、そこに尽きると思います」
和田 麻希選手
Q:昨シーズンからの変化について
「監督も代わって、3トップ自体、昨シーズンはあまりやっていなくて新鮮でした。最初は少し不安でしたが、やっていく内に楽しくなってきて、連係も取れてきたら、どんどんサッカーが楽しくなってきました。(宝田)沙織さんが収めてくれるので、もっと近くでプレーして、うまく関われる距離感を意識してプレーしたいです」
Q:今節・EL埼玉戦へ向けての意気込みをお願いします
「開幕戦でプレーしたことで、今節は少し硬さもほぐれてプレーできると思います。前節はチャンスがあった中で決め切れず、0-0の勝点1で終わったので、そこから改善したサッカーをサポーターさんにお見せして、勝ってみんなで喜びを分かち合えるように頑張ります」