5/4 マイ仙台戦 Pick Up Player【中西ふう選手】
- 5/4 マイ仙台戦
- メディア
残り3試合となった今シーズン。キャプテンの脇阪麗奈、エースストライカーの矢形海優、守護神の山下莉奈と並び、ここまでリーグ戦全試合で先発を続けている選手が中西ふう。自身でも「ビックリしています(笑)」と振り返るが、大卒2年目の今シーズン、昨シーズンとの比較で言えば、最も成長を遂げた選手と言えるだろう。昨シーズンの9試合(リーグ戦)から一気に伸ばした出場数だけではなく、プレーの中身も安定感がグッと増した。加入1年目の昨季から、ボールの持ち出しや運び方に特長があり、攻撃の起点になれる右サイドバックとして存在感を放っていたが、今季は「より相手の動きを見ながらプレーできるようになってきたと感じています」と自身も話すように、ボールを持った際の落ち着きが生まれ、相手のプレスをしっかりはがして味方に付けることで、その後の攻撃のバリエーションが一気に広がっていく場面も少なくない。高校、大学時代はボランチでプレーしていたため、視野が広く、スルーパスも得意。その上で、今後の課題としては、「クロスからのアシスト。クロスの精度や得点に関わるプレーを増やしていくこと」を挙げる。第10節のちふれASエルフェン埼玉戦でWE初ゴールも記録したが、今季中に「もう1点」も貪欲に目指す。
昨季は課題となった守備での成長も著しい。1対1でも競り負けないシーンが増えており、その秘訣については、「負けたくない気持ち」と笑う。元々、「ハードワークできる選手、人のために頑張れる選手」と鳥居塚伸人監督からの評価も高かったが、「1試合1試合、結果にこだわることで、最後の1歩を出せるようになったと思います」と自身も際(きわ)の部分での成長を実感している。昨年までは選手と並行してスクールコーチとしても活動していた。「基礎的な部分は、スクール生に教えると同時に自分も意識しながらやることで、“止める・蹴る”の技術は伸びたと思います」と振り返る。“キッズデー”として開催される今節は、自身が教えた子どもたちがスタジアムに足を運ぶ可能性もあり、コーチとして格好いい姿を見せたいところだ。自身の小学生時代は野球に打ち込んでおり、サッカーを始めたのは「中学生から」。そのため、伸びシロはたっぷり。「まだまだ成長します!」と宣言するように、今シーズン勝ち取った不動の右サイドバックという地位に甘えず、今後も努力を重ねてレベルアップしていく構えだ。今節に向けては、「後半戦は勝ちが少なくて結果で恩返しできていないので、勝利だけにこだわって頑張ります!」と抱負を話す。攻守にサイドをアップダウンし、チームを勝利に導きたい。