5/4 マイ仙台戦 Match Preview
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今季の集大成を披露したい“ラスト3”。守備を引き締め直し、攻撃では積極的にフィニッシュにつなげていきたい
田中智子のゴラッソで先制するも、カルロタ スアレスにハットトリックを許して逆転負けを喫した前節のINAC神戸レオネッサ戦から中6日、セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームに戻り、マイナビ仙台レディースとの2024-25 SOMPO WEリーグ第20節に挑む。
WE参入2年目の今シーズンも、残りあと3試合。C大阪は、ここまで19試合を終えて5勝5分9敗の勝点20で7位。昨シーズンは6勝3分13敗の勝点21で9位だったことを考えると、今節、勝利すれば、昨シーズンの勝利数に並び、勝点で上回ることができる。順位としては、すでに5位のアルビレックス新潟レディースの勝点が33まで伸びているため、今シーズンの目標に掲げた5位には届かないが、可能な最高順位である6位を目指したい。内容としても、今シーズンここまで積み重ねてきた集大成を見せるラスト3試合。今節へ向けて、鳥居塚伸人監督は、「前節は入りのところは『これだけできるようになった』という成長も見せてくれましたが、一つの失点で変わってしまうことは今後の課題になりました。ただ、入りのようなプレーができれば、どこが相手でも、ボールを握りながら自分たちの思い描くサッカーができます。次の仙台戦でも、そういったプレーにチャレンジしたいです。守備でのハードワーク、前からのプレスに関しては、(前々節の)ノジマ戦も前節も、高い位置でのボール奪取から得点も取れたので、そこは継続していきたいです」と述べた。相手を見ながらボールを動かし、背後を狙い、隙を突いていく攻撃。高い位置からの連動したプレスでボールを奪う守備。今節もそうした目指すサッカーを表現する時間を増やし、得点や勝点3に結び付けていきたい。第17節の三菱重工浦和レッズレディース戦、前節のI神戸戦では、少しの隙が失点につながる上位のレベルを改めて痛感した。この2試合で体感した基準を持ち続けていくことが、チーム、そして選手個々の成長にもつながる。
チームとして戦うことは前提に、選手一人一人にとっても、今シーズンの目標に向けたラストスパートになる。前節の結果、ここまでキープしてきた得点ランクトップの座から落ちた矢形海優にとっては、再び頂点にチャレンジするラスト3試合になる。前節の試合前、二桁得点を取って以降の心境について、「WEリーグでプレーして4年目で、初めて目標にしていた二桁を達成できたのですが、二桁を取った後、次に取る得点の難しさを改めて感じました。相手の分析も進み、マークも厳しくなる中で、そこをこじ開けてこそ、本当の得点王。残り試合でその壁をぶち壊したいです」と話していたが、今こそ初心に戻り、「関係ないっしょ、気持ちっしょ!」(那須川天心選手)のマインドを胸に、「最後は気持ちっしょ!」のメンタルで臨みたい。その相手が奇しくも古巣のマイ仙台。第8節の対戦時ではハットトリックも達成した一方、皇后杯5回戦では無得点の末に敗れている。今季3度目の対戦となる今節で再び爆発し、得点ランクトップに返り咲きたい。直近の2試合、C大阪は高い位置でボールを奪い、遠めからのミドルシュートでゴールにつなげている。前節、ボール奪取から田中のゴールをアシストした宮本光梨も、虎視眈々とWE初ゴールを狙っている一人。「後期はコースが見えたら積極的にシュートを打つことを意識しています。ゴールも狙って、決め切れるように頑張ります!」と残りのシーズンに向けた抱負を話す。WE初ゴールという意味では丸井優奈もしかり、田子夏海のホーム初ゴールも待たれる。チャンスは逃さず積極的にフィニッシュで終えたい攻撃陣に対し、前節3失点を喫した守備陣にしても、今節は再び引き締め直す一戦になる。「目には見えないところも含め、上位に行くチームは細かい部分もキッチリしているからこそ失点も少ない。残り3試合、自分たちもそうした細かい部分もしっかり意識させて、失点しないことにこだわりたい」と指揮官はネジを締め直した。
ゴールデンウィーク真っ只中の5月4日。子どもの日の前日でもある今節は、「キッズデー」として開催される。集まった多くの子どもたちの前で、女子サッカーの素晴らしさ、セレッソ大阪ヤンマーレディースの魅力が伝わるプレーを披露し、試合後はホームのサポーターとともに勝利の喜びを分かち合いたい。
試合前日コメント
鳥居塚 伸人監督
Q:今シーズンも残り3試合です。積み重ねてきた集大成を見せたい一戦となる今節へ向けて、意気込みをお願いします
「前節のINAC戦は、入りのところは『これだけできるようになった』という成長も見せてくれましたが、一つの失点で変わってしまったところは今後の課題になりました。ただ、入りのようなプレーができれば、どこが相手でも、ボールを握りながら自分たちの思い描くサッカーができます。次の仙台戦でも、そういったプレーにチャレンジしたいです。守備でのハードワーク、前からのプレスに関しては、(前々節の)ノジマ戦も前節も、高い位置でのボール奪取から得点も取れたので、そこは継続していきたいです。仙台に関しては、今シーズンは皇后杯で負けているので、今回は必ず勝って、勝点3を取りたいと思います」
Q:前節・I神戸戦の試合前、「(前々節の)ノジマはこちらのポジショニングのエラーを見逃してくれた部分もあった。ロングボールの対応で、ファーストディフェンダーが競れていたかと言えば、そうではない場面もあった。INACには前に高さと強さのあるセンターフォワードがいる。簡単なエラーを起こしてしまうと勝点3は取れない。一瞬の隙を突いてくるチームに対し、どれだけ90分集中して戦えるか」という話をされていましたが、まさに指摘された結果になりました。良くなっている守備ですが、わずかな隙でやられてしまう怖さを身に染みた一戦になりました
「そうですね。前節に関しては、高さのある選手がターゲットになり、『1試合の中で何回もボールが入って来るよ』ということは分かっていた中で、9回勝っても10回目でやられてしまうのがプロの難しさです。全部がパーフェクトに競り勝つことはできないですが、その中でも負けない技術は身に付けないといけないですし、跳ね返す技術もそうです。また、競り合う場面だけではなく、その前のクロスを上げさせるところのアプローチはどうだったのか、そのさらに前のプレーはどうだったのか。失点に至る過程では、目には見えないところも含め、上位に行くチームは細かい部分もキッチリしているからこそ失点も少ない。残り3試合、自分たちもそうした細かい部分もしっかり意識させて、失点しないことにこだわりたいです」
Q:三菱重工浦和レッズレディースやI神戸と対戦して感じた基準を、どの相手にも忘れず戦うことが成長につながりますか?
「目の前の相手に合わせるのではなく、自分が持っている100%を常にピッチで出すことがプロのレベル、ということになります。今シーズン残り3試合の中で、どこまで選手たちが成長できるかは、来シーズンにもつながっていきます。残り3試合、全員でハードワークして、プロのリーグを感じ取ってシーズンを終えることができたら一番いいので、自分としても(高いレベルを)求め続けていきたいです」
中西ふう選手
Q:今シーズン、ここまでリーグ戦では全試合先発を果たしています。自身としては、どのようなシーズンになっていますか?
「試合にたくさん出ることによって、昨シーズンよりもできることが1試合1試合、増えていったと思いますが、前節、INAC神戸と対戦して、ちょっとしたことで失点することを感じ、個人的にもさらに気を引き締めてやっていく必要があると思いました」
Q:具体的に、試合に出続けることで伸びたと感じる部分はどこですか?
「より相手の動きを見ながらプレーできるようになってきたと感じています。(サイドバックのポジションから)ゲームを作る意識も増しています」
Q:今シーズンは守備の面での成長も見られますが、対人を含めた守備に関しては?
「1対1はどちらかと言うと得意ではないですが、『負けたくない』という気持ちだけで、頑張って相手に付いていっています(笑)。1試合1試合、結果にこだわることで、最後の1歩を出せるようになったとは思います」
Q:今後、さらに伸ばしていきたい部分は?
「今季はリーグ戦に全試合出ているのですが、まだクロスからのアシストがないので、クロスの精度や得点に関わるプレーを増やしていきたいです」
Q:最後に、今節に臨む意気込みをお願いします
「後半戦は勝ちが少なくて、結果で恩返しできていないので、今節は勝利だけにこだわって、チームみんなで頑張ります!」