4/19 N相模原戦 Pick Up Player【荻久保 優里選手】
- 4/19 N相模原戦
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WEリーグ参入2年目の今シーズンも残すところ、あと5試合。終盤の戦いに突入してきたが、今シーズン大きく伸びた選手の一人が荻久保優里。起点になる縦パスに加え、危機察知能力も高い頭脳派ディフェンダーだが、今シーズンはボランチでもプレー。中盤から長短のパスを操れる能力を生かし、チームのコンダクターとしてピッチを仕切る役割も果たした。「ボランチは360度どこからでも相手は来るので、周りを見ながらプレーする意識は増しました。その分、サイドバックに戻った時は、余裕を持ってプレーできるようになったとは感じています」と話すなど、現在プレーしている左サイドバックでも、ボランチでの経験は生かされている。今シーズン伸びた部分について、自身では、「パススピードが上がり、インターセプトの回数が増えたこと」を挙げた。そうした技術面だけではなく、肉体面でも進化は見られる。見た目にも体つきが大きくなり、「昨シーズンより当たり負けは減った」ことは本人も自覚する。ピッチ内外で自身を見つめ、コツコツ努力できることも彼女の才能。「昨年やなでしこリーグ時代は筋肉系のケガも多かったのですが、ケガをしないことが選手としては一番大切。全体練習、ジムでの筋トレもそうですが、練習前の体のケア、体幹など、やるべきことはやっています」とメンテナンスも怠らず、今シーズンはここまで公式戦全試合出場を果たしている。
ノジマステラ神奈川相模原戦と言えば、今シーズンはリーグ開幕戦で対戦し、この試合で荻久保は、1点リードで迎えた後半4分、脇阪麗奈のCKにファーサイドでポジションを取り、ダイレクトでボレーシュート。「サッカー人生の中でも一番いいゴール」と自身も振り返る、美しい軌道を描いたゴラッソを決めた。この得点を含め、今シーズンの2得点はいずれもセットプレーから。得点力に課題を残す現在のチームにあって、今節はセットプレーも含めて果敢にゴールを狙っていきたい。左サイドバックの位置から、自身の武器であるキックの正確さを生かしたクロスや背後へのロングパスでゴールに迫ることもそうだが、最近は「自分自身がもっとゴール前に走り込む回数を増やす」意識も増している。後方から味方を操るだけではなく、チャンスと見た時は積極的に攻撃参加していくプレーにも注目したい。もちろん、ディフェンスラインの一角として、まずは守備が大切になる。3バックのN相模原に対し、ミスマッチが起こるサイドでの攻防やクロス対応は今節のカギになるだろう。「守備でも崩しでも、何回でもチャレンジすることを恐れずプレー」して、チームを勝利に導きたい。