第1節
2026.8.23日
セレッソ大阪ヤンマーレディース
脇阪 麗奈 (88')
1
HOME
FULL TIME
1
YANMAR HANASAKA STADIUM
0-1
1-0
アルビレックス新潟レディース
園田 瑞貴 (10')
YANMAR HANASAKA STADIUM
3,403人
イベント
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
松田岳夫監督
「ホーム開幕戦、3,000人を超える皆さんに来ていただき、その中で勝ち切れはしませんでしたが、最後まで戦い、勝点1を取ることはできました。見ている方たちにもっともっと楽しい気分になってもらいたい、そういう思いで今後も戦っていきたいと、改めて感じました。ゲームの方は、入りがやや重く、相手にゲームを握られてしまった。その要因としては、ボールに対してアプローチがかからなかった。そこはハーフタイムも含めて修正を加えていった中で、徐々に自分たちのリズムを作ることができたと思っています。今日最大の収穫は、最後に追い付けたことと、途中で入った選手たちが自分の持ち味をしっかりと出してくれたことです。チームが競争の中で成り立っていること、出る選手によって我々のスタイルに変化があること。それを証明できたことは良かったです。勝ち切れはしませんでしたが、次につながる勝点1だったと思います。この流れをつなげて、次節はしっかり勝ち切りたいと思います」
Q:試合前、「ボールの動かし方や人の関わり方はかなり意欲的に取り組んできました」と仰っていた中で、実際にこの試合ではそういったシーンが随所に見られました。一方で、ゴールを取り切る部分では苦労しました。今日の手応えと課題について
「相手のボックス内に入ること、人の関わりについては、最初はぎくしゃくしていましたが、ゲーム自体を握ってからは、追い越す動きやボックス内での工夫は見られたと思います。ただし、ラストパスやフィニッシュの精度のなさ、アイディアの不足、それがこの試合では出ました。シュート数では相手を上回りましたが、ゴールを取ることができなかった。点を取らなければ勝てない。それがそのまま結果に表れたゲームだったと感じています」
Q:昨シーズンからの上積みという部分では、林選手が臆せずプレーして、カットインからのシュートなど持ち味を存分に発揮していました。途中出場の久保田選手も最初のプレーでアシストという結果を残しました。彼女たちの評価について
「林に関しては、今シーズンからチームに合流して、彼女のプレーを見ていく中で、まず簡単にボールを失わない。相手と正対した時に、右にも左にも行ける。そういうボールの持ち方をしています。突破力があり、フィニッシュでのキック力も強い。ゴールも期待できる選手の一人なのかなと感じています。また、今日はサイドで守備に追われることも多かったですが、後ろへのパワー、スピードでも決して負けていませんでした。自信を持ってやってくれたと評価しています。久保田に関しては、短い時間でしたが、普段からトレーニングに取り組む姿勢をそのまま出してくれました。相手の背後に対してアクションを起こしていけること。『来るかな、来ないかな』ではなく、来ると信じて動き出せる。それはトレーニングから見られていました。『いつもやっているプレーを出してくれ』と送り出しました。それが最後、あのような形で結果に現れたので、非常にいい働きをしてくれたと思っています」
Q:同点ゴールを決めた脇阪選手は、今季はプレーヤーに専念する部分もあると思いますが、早速、結果を出しました。これまでの取り組みを含めて昨シーズンとの違いはありますか?
「今シーズンは始動から前線でプレーしています。先ほども言ったように、立ち上がりはプレスの頭が決まらず、なかなか守備がハマらなかったのですが、彼女を真ん中(1トップ)にしてからは、プレッシャーがかかるようになりました。運動量の豊富さ、駆け引き、前だけではなく後ろにも戻っていけること、2度追い3度追いできること。守備の部分で重要な選手だと思っています。攻撃のところでも、ボールを引き出せて、高い位置で起点を作ることができる。その上手さは、FWになってかなり引き出せています。今日も何度もチャンスを作ってくれました。非常にいい働きをしてくれたと思っています。ゴールに関しては、ファーストタッチが良かった。いい形でゴールに流し込んでくれました。GKのタイミングを外すようなシュートでした。全員のゴールへの意識が、あの瞬間に実を結んだのかなと思っています」
選手コメント
脇阪麗奈選手
Q:88分という土壇場で同点ゴールを決めた瞬間の思いについて
「今シーズン松田監督になって2年目ですが、昨シーズンは悔しい思いばかりしていました。なかなか結果も出せていなかったので、何か変えないといけないと思い、『キャプテンを辞めたい』とクラブに相談して、受け入れてくれたクラブに感謝しています。その分、結果で返そうというところで、チームとしての今シーズン初ゴールを決めることができて良かったです」
Q:今シーズンに懸ける思いが最初から結実した、いい入りになりましたね
「そうですね。プレシーズンから前めのポジションでプレーして、得点にも絡めて取れていたので、自信はありました。ゴール前にいたらいいボールが入ってきたので、冷静に決めることができて良かったです」
Q:トラップが素晴らしかったです。GKの頭上に打ったシュートも狙い通りですか?
「最初はダイレクトで打とうと思ったのですが、左足だったので、しっかりトラップして右に持ち替えました。正面に打ったら取られると思ったので、枠を外さないように上に決めました」
Q:クロスを上げた久保田選手は新戦力ですが、チームに融合している?
「晴香は最年長としてチームに溶け込んでいますし、今日も途中から入って少ない時間で結果を出してくれました。人間的にも素晴らしい選手です」
Q:チームとして躍動感のある攻撃を繰り出せていました。昨シーズンからの成長も感じますか?
「そうですね。積み上げてきたことが昨シーズンより精度が上がった。昨シーズンもやっていたのですが、このプレシーズンで、より全員で質を高め合って、まとまってサッカーができている印象があります」
久保田晴香選手
Q:同点ゴールを導いたクロスを振り返ると?
「マルさん(丸橋アンバサダー)からクロスの練習の時に、『蹴る瞬間はしっかりボールを見て蹴ろう』と教えてもらった通りに蹴ったら、めっちゃいいボールが行きました(笑)」
Q:交代で入ってすぐのプレーでしたが、緊張はなかったですか?
「残り5分ぐらいだったので、監督からも『やること分かっているか?』と聞かれて、『はい、分かっています』と(笑)。得点に絡むプレーだと思っていました。得点を取りたかったのですが、アシストという形で貢献できて良かったです」
Q:チーム全体として、試合を通じてクロスを上げる回数は多かったですが、相手も中に人数をかけていて、前で引っかかることも多かったと思います。そういうシーンも見ていて、そこを越そうという意識もありましたか?
「GKも上手だったので、そこを越えるボールを蹴ろうとは思っていました」
Q:試合前、「サポーターの前でのプレーが楽しみ」と話していましたが、実際にスタジアムでピッチに立ってプレーした感想はいかがですか?
「スタジアムに着いた時から応援して迎えてもらって、すごく嬉しかったです。新加入なのにタオルを持っている方もいらっしゃって、めちゃくちゃ嬉しかった。広島では試合に出ることができずに悔しかったので、いいWEデビューになりました。今日は愛媛の知り合いも見に来てくれたので、嬉しかったです」
Q:開幕戦から活躍されて、次への意欲も増しているのでは?
「そうですね。もっと長くプレーしたい思いもあるので、チームメイトといい競争をしながら、使ってもらえるように日々の練習から頑張って取り組みたいと思います」
林祐未選手
Q:WEリーグという舞台で自分自身のプレーを出せた手応えと課題など、どのような思いですか?
「攻撃の部分でカットインや相手をはがすドリブルなどは結構出せたと思うのですが、守備のところで背後をやられたり、自分のところでピンチも迎えたことも多かったので、そこは改善したいと思います」
Q:良さを出すところでは、堂々と自信を持ってプレーしている様子が伝わってきました。自分の形になれば、この舞台でもやれる手応えは掴めましたか?
「自分の持ち味であるカットインはこの舞台でも通用すると思ったので、あとはシュートの質を高めてどんどん決めたいと思いました」
Q:相手のGKは日本代表でした。当然ですが、普段戦っている選手とは違いましたか?
「はい。いい感じのシュートだったので、いい感触もあり、『入ったかな』と思ったのですが、普通に止められました(苦笑)。そこは普段とは全然違うと思いました」
Q:ただ、あのシュートからチーム全体に攻撃へのスイッチが入ったように思います
「いいように言えば、あそこからCKも増えて、押し込むところを押し込めていれば、勝点3も取れた試合になったかなと思います」
Q:後半は前半ほど林選手にボールが入る回数は多くなかったですが、どのような思いでプレーしていましたか?
「後半はチーム全体が右寄りの攻撃になっていたので、もっと中に入って、右サイドからのクロスに押し込めたら良かったです」
Q:トップカテゴリーでの90分は、体力的にはどうでしたか?
「(普段の環境とは)比べものにならないぐらい、きつかったです(苦笑)」
Q:クラブの公式戦最年少出場記録を更新したことについては、いかがですか?
「嬉しいです。試合に出してくれた監督に感謝しています」
中谷莉奈選手
Q:キャプテンとして臨んだ最初の試合でした。戦い終えた今の気持ちはいかがですか?
「今までよりピッチの中で声を出して、チームをまとめる部分では、今まで以上に意識を高く持って臨んだ試合でした」
Q:やるプレーは大きく変わらないと思いますが、キャプテンマークを巻くことで気持ちに変化はありましたか?
「きつい時間帯でも腕にキャプテンマークがあるだけで、自分がやらないといけないという思いが出てきました。もっとやらないといけないことはいっぱいあります」
Q:チーム全体のプレーを振り返ると、立ち上がりこそ相手にボールを持たれる時間も多かったですが、前半の途中から後半にかけては主導権を握りながら攻める時間も長くなりました。今シーズンへ向けて期待を抱かせるプレーだったと思うが?
「前半の最初から後半のような攻撃を出せたら良かったですが、前半は入りが悪くて相手に主導権を握られる時間が長かったです。もう少し最初から自分たちのボールを大切にしてプレーできたら良かったと思います」
Q:チーム全体の守備の手応えはいかがでしたか?
「前半は川澄選手とかが上手くポジションを取ってきて、フリーにさせてしまった。そこでファーストディフェンダーが決まらず、後ろも行けない時間もあったので、そこはハーフタイムでも監督から指示がありました。後半はファーストを決めて後ろが連動する守備はできていたと思います」

松田岳夫監督2年目の新シーズンが開幕。先制されるも、前半の途中から後半にかけて攻め続け、88分に脇阪麗奈のゴールで同点に。価値ある勝点1を獲得
いよいよ開幕したWEリーグの新シーズン。セレッソ大阪ヤンマーレディースにとっては4季目であり、松田岳夫監督にとってはセレッソで指揮を執る2シーズン目。アルビレックス新潟レディースをホームに迎えて行われた一戦は、GK名和咲香、DFは左から中谷莉奈、四本帆夏、米田博美、右ウイングバックに和田麻希、左ウイングバックには高校1年生の林祐未、ダブルボランチに宝田沙織と宮本光梨、1トップに田子夏海、2シャドーに百濃実結香と脇阪麗奈が並ぶ3-4-2-1でスタートした。
開始3分、林が巧みなドリブルでスタジアムを沸かせれば、6分には田子が高い位置で奪ってロングシュート。個々で光るシーンも見せたC大阪だが、立ち上がりは新潟Lにボールを握られ、守勢に回る展開に。すると10分、押し込まれた状況の中から左右に揺さぶられ、新潟Lの右ウイングバック、城和怜奈のクロスに大外で園田瑞貴に頭で決められ先制を許した。「入りがやや重く、相手にゲームを握られてしまった。その要因としては、ボールに対してアプローチがかからなかった」と試合後に話した松田監督だが、ミラーゲームの一戦、対面の相手に立ち位置でズレを作られ、マークが緩くなってしまった。ただし、ここまで浮いた位置でボールを受けていた新潟Lの川澄奈穂美に対して中谷や林が強く奪いに行き始めると、徐々に流れが変わり始める。C大阪が保持の時間も作り出しながら、25分、高い位置で受けた林が細かいステップで相手を外してカットインからシュート。良いコースへ飛ばしたが、今シーズンから新潟Lに復帰したGK平尾知佳の好セーブに阻まれた。惜しくも同点とはならなかったが、ここからC大阪が立て続けにCKを獲得してゴールに迫る。26分、CKのセカンドボールを拾った林がダブルタッチで相手2人を交わしてシュート。27分には、ファーで受けた宝田が決定的なシュートを放ったが、ここはDFに防がれネットを揺らすことはできず。その後も押し込んだのはC大阪。高い位置での攻撃を続けると、42分にも決定機。林が仕掛けて相手2人引き付け、こぼれ球に反応した宮本が強烈なシュート。枠内に飛ばしたが、ここも新潟Lの守護神、平尾の好セーブに防がれた。前半終了間際には右サイドから和田が再三仕掛けるなど、最後までゴールに迫り続けて前半を終えた。
ホーム開幕戦。集まってくれた多くのサポーターのために何としても新潟Lの牙城を崩したい後半。脇阪を1トップ、田子をシャドーに配置を変える。47分、高い位置を取った和田がペナルティーエリア内へ進入。後半は、右のシャドーにポジションを移した田子と右ウイングバックの和田が何度もニアゾーンを取ってクロスを上げるなど、堅守攻略まであと一歩という場面を再三作った。59分に最初の選手交代。百濃に代わり、高和芹夏がシャドーに入った。高和は攻守にエネルギー溢れるプレーを披露。流れをさらに引き寄せることに貢献した。69分には、和田のパスを受けて右サイドの深い位置を取った田子が中へクロス。逆サイドに流れたところを拾った林が縦に仕掛けてクロス。最後はゴール前の混戦から宝田がシュートを放ったが、ここもGK平尾の足でのビッグセーブに阻まれた。75分には宝田に代わり武内マイアが入り、WEデビューを果たす。80分には田子のクロスがクロスバーを叩くシーンも。刻一刻と試合終了に近づく中、87分には和田に代わり久保田晴香が入り、こちらもWEデビューとなった。すると直後の88分、四本のフィードから裏に抜け出した久保田が相手との競り合いを制してボールを収める。間髪入れず、狙い澄ましたクロスを上げると、脇阪が左足での絶妙なトラップから右足でシュート。前半から何度もC大阪の前に立ちはだかってきた平尾の頭上を越すシュートを決めて、ついに新潟Lのゴールをこじ開けることに成功した。「昨シーズンは悔しい思いばかりしていました。なかなか結果も出せていなかったので、何か変えないといけないと思い、『キャプテンを辞めたい』とクラブに相談して、受け入れてくれたクラブに感謝しています。その分、結果で返そうというところで、チームとしての今シーズン初ゴールを決めることができて良かったです」と試合後に振り返った桜の10番。肩の荷を一つ降ろし、プレーヤーとして、より自身と向き合う今シーズン、最高のスタートを切った。終盤は一気に逆転を狙った中で、後半アディショナルタイムにはクロスからピンチも迎えたが、枠内に飛んできたヘディングシュートは四本がクリアして失点は阻止した。
試合はこのまま1-1でタイムアップ。新潟Lに先制されて以降、前半の途中から後半にかけては攻め込む時間も長く、シュートの数では16対6と圧倒しただけに勝ち切りたい一戦ではあったが、最後にゴールをこじ開けたことは今後につながる。「今日最大の収穫は、最後に追い付けたこと、途中で入った選手たちが自分の持ち味をしっかりと出してくれたこと」と松田監督。チーム一丸で掴んだ勝点1であり、16歳2ヶ月12日、クラブの公式戦最年少出場記録を更新した林の堂々としたプレーも光った。勝点3こそ得ることはできなかったが、チームとして、選手個々として、昨シーズンの上積みを感じさせた今シーズンの船出となった。