第21節
2026.5.10日
セレッソ大阪ヤンマーレディース
0
HOME
FULL TIME
0
YANMAR HANASAKA STADIUM
0-0
0-0
サンフレッチェ広島レジーナ
YANMAR HANASAKA STADIUM
9,552人
未来を咲かせよう。ヤンマーサポーティングマッチ
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■松田岳夫監督
「イベントもあったとは言え、9,000人を超える人たちに見ていただいて、声援が後押しになりました。結果にもつながったと思います。感謝しています。ゲームの方は、前半は失点ゼロで抑えたいというところで、守備からしっかり入りました。積極的に奪いにいきたい思いはありつつも、ゴール前でしっかりブロックを作って、相手に進入させないこと(を優先した)。一番怖かったのはクロスですが、しっかりはね返して、耐えることができました。その意味では、前半はプラン通りです。後半、田子を入れて、もう少し前で起点を作りたかったのですが、前半あれだけ攻撃を受けて守備の時間も長くなったことで、サポートが一つ二つ遅くなった。相手のプレッシャーもあって、ボールを持った選手がパスコースを探してしまう。そういうシーンが多く見受けられました。結果、0-0で勝点1は取りましたが、失点しなかったことは素晴らしい一方、攻撃の部分を含めて勝つことを考えると、まだまだ足りない力がたくさんあります。こういう試合を勝ちに転じるゲームにするためには、攻撃の部分も含めて個々のレベルアップ、チームとしても成長していくことが不可欠だと改めて感じた試合になりました」
Q:試合前に話されていた「失点しないことから入りたい」という狙いのもと、現実的な試合運びを徹底されて、それを最後までやり通した印象です。無失点で抑えた成果の一方、後半は田子選手を入れたり、和田選手をシャドーに上げたり、配置を変えて得点も目指したと思います。もう少し前から奪う場面や追い越していく場面を作れたら、と思って見ていましたが、それができなかった理由としては、やはり守備で疲弊していたことや、相手のプレッシャーで奪ったボールをつなげなかったことが大きいですか?
「そうですね。田子はキープ力はありますが、やはりそこに一人二人と絡んでいかないといけない。自分たちがボールを握ってから、パスが4本、5本とつながっていかないと、味方が前に上がる時間を作れない。その意味では、今日のゲームはパスがつながらず、相手のボールになってしまった。やはり時間を作れなかったことがポイントになったと思います。リターンパスが少なくて、パスを出した人が消えてしまう。パスコースがどんどん少なくなって、結果的にはスピードを上げざるを得なくなる。そういう流れになっていたと感じています」
Q:広島はサイドを崩すことが上手ですが、守備の部分では、粘れた感じでしょうか?
「前半、対応して感じたことは、両サイドのFWの選手がまずは裏を狙う。足元で受けた時は、2列目の選手が裏を狙う、ワンツーでも裏を狙う。裏を狙うことを徹底していたので、そこだけは抑えることをハーフタイムで徹底しました。内側に入られたりはしましたが、最終的にはボックスの前のところで体を張れていました。守備に関しては、ある程度、整理して対応できたと思います」
Q:5-4での守備のスライド、前に奪いにいく部分については、どう落とし込まれた?
「5-4-1でブロックを作るにしても、ラインをズルズル下げたくはなかった。4と5のサイドの選手でマークの受け渡しをしっかりすること。その連係はトレーニングでも意識しながらやりました。もう一つ、真ん中へのクサビのボールに対しては、5枚で守る以上、必ず1枚がインターセプトを狙うと。そこでターンをされて前を向かれると、相手もフリーになる。行くべきところと、行ってはいけないところを整理して、選手には伝えました。完璧ではないですが、失点していないことを考えると、やるべきことはやれたと感じています」
選手コメント
■脇阪麗奈選手
Q;守備から入ることを徹底して、まず前半を無失点で終えました。後半も守備から入るベースは持ちながらも、点を取りにいったと思います。この試合をどう振り返りますか?
「正直、もう少し攻撃したかったという思いはあります。これだけ守備に回ることは予想していなかったので、疲労の方が大きい試合になりました」
Q:前からプレスに行くことや、前に出ていくことができなかった要因としては、守備で追われ過ぎたことが大きい?
「相手の特長として、前に速い選手がいるので、行き過ぎるとショートカウンターで返されてピンチになるので、前への行き辛さはありました。奪ったボールをつなげられず、自分たちがボールを持つ時間が少なく、攻撃のリズムが出なかったです」
Q:奪ったボールをつなげなかったことは、相手の攻から守への切り替えも速かった?
「速かったですし、セカンドボールへの反応も速い。技術も高いですし、全員で統一されたサッカーをやっている印象でした」
Q:もっと前から奪いに行って攻めたいけど、このバランスも崩せない、というもどかしさもあったのでは?
「はい。行きたいし、ホームで点を取って勝ちたかったですが、まだまだこれが自分たちの実力です。広島相手に失点ゼロで終われたことは初めてだったので、そこをベースに攻撃につなげていけたらと思います」
■宝田沙織選手
Q:試合前から、「我慢強く守る時間も多くなるとは思いますが、どこかで自分たちも仕掛けないといけないし、スイッチを入れて攻めることが大事」と話していましたが、無失点で抑えた成果もあった一方、攻撃に転じる部分では、スイッチが入り切らない感じでしたか?
「そうですね。こういう試合になることは最初から分かっていた中で、自分たちでスイッチを入れて、いい形で奪って攻撃につなげるところは、なかなか意思疎通ができなかったので、そこは次の試合に向けてみんなで合わせて、どこで取るのか、奪い切るのかハッキリさせたいです。もっと自分たちのボールにできたら、今日もまた違った展開にできたと思います」
Q:前節のジェフ千葉レディース戦では、良い奪い方からカウンターでチャンスも作っていましたが、なかなか今日はそのようなシーンを作れなかったという意味では、やはり広島のボールの動かし方も上手かった?
「相手は背後に速い選手やサイドに強い選手がいたので、そこを空けてしまうと怖い部分もありました。リスクを負って取りに行く回数を増やせなかったことが、良い攻撃につながらなかった要因だと思います」
Q:前半0-0はある程度、オッケーだったと思いますが、田子選手が入って、途中から和田選手がシャドーに移った後半は、もう少し攻撃の回数も増やしたかった?
「そうですね。なっちゃん(田子)が入ったことで、前での収まりどころができたので、そこにもう少しボールを配球して時間を作れたら、自分たちの上がる時間も作れますし、攻撃でも色んな形を作れたのかなと思います」
■浅山茉緩選手
Q:中嶋選手を抑える重要な任務があったと思いますが、前後半を含めてマッチアップを振り返ると?
「最初はサイドでの守備の感覚が掴めなくて、前半の最初の方はスピード感に付いていけていなかったのですが、それでも、まずはドリブルさせない、縦に行かせない、背後に抜け出させないポジショニングを意識しました。まず足元に入れさせて、そこから対応したり、(逆サイドにボールを)変えさせたり、ということを前半は意識しました。後半は段々と慣れてきた中で、仕掛けられた時は1対1の間合いを意識しました。縦に行かれる時は体を入れる距離を意識しました。最後の方で、中に切り返された時に、クロスを上げられて失点してもおかしくないシーンもあったので、そこは修正して次に生かしたいです」
Q:チームとしても、前半の25分以降はあまりチャンスを作らせていなかった印象だが?
「中嶋選手にはいつもやられていたので、まずはチームのために自分がそこを抑えることは意識しました。守備の部分はできたのですが、攻撃では何もできなかったので、そこはもっと良くしていけたらと思います」
Q:同サイドの米田選手との連係については?
「今日は5バックでやった中で、中嶋選手の足元に入った時は自分が行く、背後に蹴られた時は博美がカバーする、その役割でやって、上手く声を掛け合いながらできたと思います」
■米田博美選手
Q:もっと前にボールを付けたかった思いもあったとは思いますが、5-4でブロックを作りながら無失点で抑えました。特にサイドでの浅山選手との連係で気を付けていたことは?
「広島はサイドに中嶋選手がいたり、シャドーに上野選手がいたり、収める選手がいる中で、自分たちの右サイドは対応が難しい部分もあったのですが、まひ(浅山)が中嶋選手に1対1で負けずにいってくれたことが、失点ゼロで終えれた一つの要因だと思います。もしまひが抜かれても自分がカバーに行くことはチーム全体で徹底していました。シャドーの選手にも、自分が出て、そのカバーをまひがやってくれました。信じてできたので良かったです」
Q:この試合での課題については?
「始まる前からボールを持たれることは想定していたのですが、自分たちのボールをもっと大事にできないと、このような苦しい試合になってしまいます。ゴールキックからつなげるところはつないでいたのですが、前進するために、もっと関わりを増やしていくことが必要でした」
■名和咲香選手
Q:0-0というスコアを含めて、この試合を振り返ると?
「みんながハードワークしてくれたおかげで、失点ゼロで抑えることができたと思います。最低限、失点ゼロで終われたことは良かったですが、自分としては不安定な部分も多かったので、課題が多く残る試合になりました」
Q:前半に1度、CKの対応でキャッチし切れない場面はありましたが、それ以外では判断も含めてしっかり守れていたのでは?
「いえ、背後の対応やビルドアップでも、もっとつなげる部分はあったと思います」
Q:キックが飛ぶことは、このような展開の試合で流れを変える意味では大きいと思ったが、意識していた部分もありましたか?
「押し込まれた時は裏返そうと思っていたのですが、ターゲットがあやふやになったり、ヘディングが強い市瀬選手に蹴ってしまうことも多かったので、もっと正確に蹴ることや、相手のディフェンスラインを超えるぐらいの飛距離を出せるように練習したいと思います」
守備での集中力は切らさず無失点で終えるも、攻撃の回数を増やし切れず無得点。広島からWE参入後初勝利を目指した一戦はスコアレスドローで決着
前節・ジェフ千葉レディース戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームに戻り、連勝を目指してサンフレッチェ広島レジーナとの2025/26 SOMPO WEリーグ第21節に臨んだ。先発は前節から1人変更。田子夏海がベンチからのスタートとなり、宮本光梨がボランチに入り、脇阪麗奈が1トップの位置でスタートした。
立ち上がりから広島がボールを握る展開が続く。セレッソは前節と同様、3-4-2-1でスタートし、守備時は5バックになる形。しっかりとサイドのスペースを埋めながら対応する。それでも5分、11分と自陣左サイドを崩されたが、中でディフェンス陣も体を張って守る。13分にはCKから神谷千菜にフリーでヘディングを許したが、クロスバーを越えた。23分には、今度は自陣右サイドを崩されると、ここで与えたCKからGK名和咲香がキャッチし切れずこぼしたが、ポストに当たって事なきを得た。試合前、「我慢強く守る時間も多くなる」と宝田沙織も話していたように、前半30分は広島のペースで進んだが、セレッソとしてもこの時間帯をしっかりしのいだ。何度か危ない場面こそあったが、広島の幅を使ってくる攻撃に対しても守備でのスライドを怠らず、ポジショニングやカバーの意識も高く、失点はせず乗り切った。ただし、広島はボールを失った瞬間の切り替えも早く、セレッソは保持の際に素早く囲い込まれ、パスをつなぐことができない。ただし、前半の終盤は高い位置でボールを奪い始めると、40分には中盤で脇阪が奪い、百濃実結香から和田麻希に渡り、和田が左サイドを突破し、中の脇阪へパス。チャンスになりかけたシーンも作ったが、相手DFの早い戻りに遭い、シュートは打てなかった。前半はチームとして粘り強く守れた一方、敵陣に入っていく回数は少なく、シュートも打てずに終わった。
後半開始からセレッソは選手交代。宮本に代えて田子夏海を投入。田子が1トップに入り、脇阪がボランチに下がった。後半は我慢強く守るとともに、いかに攻撃の回数を増やしていけるかが焦点となる中、47分、早速CKを獲得すると、宝田のキックがニアでクリアされたボールを脇阪がダイレクトでシュート。「守るだけではなく、どこかで自分たちも仕掛けないといけない。スイッチを入れて攻めることが大事。我慢しながらも自分たちの良さである攻撃的なサッカーも出していきたい」(宝田)という展開を表現したい後半。セレッソは、守備の強度を上げて高い位置で奪う回数を増やすと、58分には分厚い攻撃を披露。右サイドから左サイドに大きく展開した中から、最後は百濃が左サイドのポケットを取り、決定機になりかけた。ここで得たCKからセカンドボールを拾った和田がループシュートを狙ったが、クロスバーを越えた。フィニッシュに至る攻撃も徐々に出てきたセレッソは、70分、高和芹夏に代えて筒井梨香を投入。筒井が3バックの左に入り、中谷莉奈が左のウイングバック、和田が2シャドーの一角に入った。ここからさらに得点へ向けてギアを高めていきたかったが、広島のパスワークも上手く、プレスをはがされ自陣に下がらざるを得ない時間も続く。70分以降は広島に深い位置まで進入されたが、サイドではチャレンジ&カバーを怠らず、中央に入ってくるボールにも脇阪や宝田、筒井が激しくプレス。広島に得点は許さない。何とかワンチャンス、相手のゴールをこじ開けたいセレッソは、後半アディショナルタイムのラストプレー。直前に交代で入った荻久保優里がピッチ中央でボールを奪うと、パスを受けた田子がドリブルで運んでミドルシュート。強烈な弾道を枠内に飛ばしたが、GKの好セーブに防がれ、ゴールとはならず。惜しくも土壇場での先制とはならなかったが、スタジアムを沸かせた。直後のCKをはね返されたところでタイムアップ。試合の構図としては、攻める広島、守るセレッソという均衡は最後まで崩れることなく進んだ中で、スコアレスドローでの決着となった。
「2026年度大阪府サッカー協会4種の集い(シーズン開会式)Presented by YANMAR」に参加した小学生ら約6,400人を含めて計9,552人が詰めかけたYANMAR HANASAKA STADIUM。セレッソとしては、最後まで応援してくれたサポーターを沸かせるゴールを奪いたい試合だったが、多彩な攻撃を持つ広島相手に守備では崩れることなく無失点を達成。「何より安易な失点をしないこと。失点しないために何が必要なのか、チームとして考えていくことも大事。ある程度、相手の良さを消しながら自分たちの良さを出していくところで勝負していく」という試合前の松田岳夫監督の言葉通り、現実的な試合運びの中から失点ゼロで抑えつつ、後半にかけて得点を狙う戦略で臨んだ試合は概ねプラン通りに進んだが、保持からフィニッシュに結びつける回数は少なく課題も残った。「こういう試合を勝ちに転じるゲームにするためには、攻撃の部分も含めて個々のレベルアップ、チームとしても成長していくことが不可欠だと改めて感じた試合になりました」と松田監督。次節は今季の最終戦。再びホームでできることも力に変えて、今シーズン取り組んできた人数をかけて攻める攻撃の部分でも力を出し切って、ゴールを奪い、勝利で終えたい。