2025/26 SOMPO WEリーグ第20節

2026.5.3

ジェフ千葉レディース

0

AWAY

FULL TIME

1

0-1

0-0

セレッソ大阪ヤンマーレディース

宝田 沙織 (29')

ゼットエーオリプリスタジアム

600

ギャラリー

MATCH REVIEW

今シーズン最後のアウェイ戦は、宝田沙織のWE初ゴールが決勝点となり勝利。リーグ戦としては7試合ぶりの勝点3を掴む

 

アウェイでのノジマステラ神奈川相模原戦から中6日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、再び敵地に乗り込み、2025/26 SOMPO WEリーグ第20節、ジェフ千葉レディース戦に挑んだ。第13節・ちふれASエルフェン埼玉戦以来、リーグ戦としては7試合ぶりの勝利を目指した今節、先発は前節から3人変更。フィールドプレーヤーでは宮本光梨と中西ふうが外れて高和芹夏と浅山茉緩が入り、GKは名和咲香がスタメン。システムは第7節・アルビレックス新潟レディース戦以来となる3バックで臨んだ。

 

セレッソとしては初の舞台となったゼットエーオリプリスタジアム。前半は風上に立ったセレッソだが、立ち上がりは千葉に押し込まれる。3分、背後を取られて千葉Lに決定機も、AFC U-20女子アジアカップから戻り最初の試合となったGK名和が左足でビッグセーブ。その後もロングシュートやクロスからゴールを脅かされたが、今節は3バックの左で先発した中谷莉奈が絞って防ぐと、徐々にセレッソも保持で押し返す時間を作る。この時間帯は前からの守備も効き始めると、11分、高い位置でボールを奪い、今節は2シャドーの一角で先発した高和がミドルシュート。続けて田子夏海も遠めの位置からロングシュート。GKが前に出ていることを見て積極的に狙ったが、わずかに枠を外れた。互いにボール保持の際はしっかりとつなぎつつ、それに対して両チームが高い位置からプレスをかける。自ずと中盤やサイドでの攻防も激しさを増す中、先手を取ったのはセレッソ。29分、中盤で宝田沙織がボールを奪うと、高和、脇阪麗奈とつなぎ、脇阪が右のウイングバックで先発した浅山へ展開。浅山が斜めのクサビを高和に入れると、高和が田子に落とし、田子の後ろを回って相手をはがす。一瞬、時間ができた田子が余裕を持って精度の高いクロスを入れると、中で宝田がワントラップから右足でシュート。落ち着いた動作で巧みにネットを揺らした。宝田にとってはこれが嬉しいWE初ゴール。決まった瞬間、一斉に選手たちが駆け寄り、歓喜の輪が広がった。その後も前半は千葉Lのポゼッションに対してしっかりとプレスで制限をかけつつ、奪った後のパスワークにも余裕が生まれ、前節の反省も生かしてピッチを広く使いながら1点リードでハーフタイムを迎えた。

 

後半も前半終盤の良い流れを継続。しっかりと前からのプレスもかかると、51分に決定機。ピッチ中央で宝田がボールを奪い、ショートカウンターを発動。ボールを拾った百濃実結香が素早く前線のスペースへパスを送ると、田子が良いタッチから前を向いてドリブルで運び、決定機を迎えたが、飛び出してきたGKを外して放ったシュートはわずかに枠を外れた。ここからは再び千葉Lに押し込まれる時間が続き、セレッソは後ろ重心の守備を余儀なくされる。56分に千葉Lは3枚替え。その内の一人、現在は筑波大学所属ながら「2025‐2026年JFA・WEリーグ特別指定選手」としてピッチに立った栗本悠加はセレッソのアカデミー出身。WEの舞台で、かつての仲間と対峙することになった。「後半は受け身になってしまい、奪った後の攻撃や奪い方はまだまだ課題があると感じました」と試合後に振り返ったのは宝田だが、後半は千葉Lのリズムで進む時間が続いた。それでもこの時間帯でもセレッソはゴール前でしっかりと体を張り、千葉Lに決定的なチャンスは作らせない。すると80分以降は再び相手ゴール前へ進入。81分、和田麻希のクロスに百濃がヘディングで合わせると、84分に決定機。宝田のパスから左サイドのスペースを取った北原朱夏がクロス。中央で百濃がGKと1対1になりかけたが、前に出てきたGKと戻ってきたDFに挟まれ空間がなくなり、シュートはGKに防がれた。後半アディショナルタイムにも中盤でボールをカットした脇阪が前線の田子へ送ってビッグチャンス。ドリブルで運んだ田子がペナルティーエリアの手前で相手に倒されたが、笛は鳴らず。試合を決める追加点とはならなかったが、その後もしっかりと守り切ったセレッソが1-0で勝利。リーグ戦としては7試合ぶりとなる勝点3を掴んだ。

 

完敗に終わった前節のN相模原戦を経て、今節に向けた練習では「走りや基礎的な球際の部分などを高めて」(百濃)臨んだセレッソ。「ハードワークして自分たちが今出来る精一杯をしっかりゲームの中で発揮した」(松田岳夫監督)ことが勝利につながった。また、前節は取り所が定まらなかった守備に関しても、「ジェフさんの広くボールを動かすプレーに対して、マッチアップをハッキリしながらプレッシャーを掛けられたことが上手くハマった」(松田監督)と、先制点も含めて良い守備から良い攻撃に移れたことも勝因となった。今シーズン最後のアウェイ戦を勝利で飾り、ラスト2試合はホームで迎える。次節の相手はサンフレッチェ広島レジーナ。WE参入後、勝利がない相手に対し、「勝点3を必ず取りたいですし、自分たちが積み上げてきたものを試合で出せるように意識していきたい」と宝田。今節へ向けた練習と同様、チーム全体で良い準備を重ねて挑みたい。


監督コメント

■松田岳夫監督
「苦しいゲームになることは予想していました。今の我々の得点力やゲームの構成力、諸々を考えた時に一点勝負だと考えていました。そのためには失点を絶対にしないこと、それから勇気を持ってプレーすることやハードワークすること、そこが今日のゲームで一番ポイントを占めたと思います。ジェフさんの広くボールを動かすプレーがあるなかでしっかりとマッチアップをはっきりしながらプレッシャーを掛けられたことが上手くハマっていたと感じています。勝つことの難しさやハードワークの大切さを改めて感じたゲームになりました。これを残り2試合に繋げていい形で今シーズンを締めくくることができればと思っています」

Q:攻守に渡って選手がアグレッシブに挑戦していったのかと感じましたが、どのような準備をして試合に臨んだのか?
「今までカップ戦などギリギリの状態に追い込まれた時はいいゲームをしていましたが、それはメンタル面の充実やハードワークができる、色んな面が全て揃った時にできるだけであって、本当にそれが我々の実力であるかと考えるとそうではない。選手たちには『頭でサッカーするのではなく、体でサッカーしよう』と話していました。やはり調子の悪い時、上手くいかないときが自分たちの実力なんだと、メンタル面ではそういった問いかけを今週は行って来ました。戦術的なところでは、相手のゴールキックからのポゼッションは非常に特徴的な部分があるので、そこをうまく回収できれば我々に勝機が訪れると話していました。攻撃時と守備時で可変をするチームなので、その可変時の一瞬の隙にカウンターを狙おうとゲームプランを考えてきました。いい形でゴールできたところがこういう結果に繋がったと思いますし、ハードワークして自分たちが今出来る精一杯をしっかりゲームの中で発揮した、そのようなゲーム展開だったと思います」

Q:リーグ戦も残り2試合となったが?
「勝った後の試合はそのいいイメージばかりが先行してしまい、連勝できない展開になってしまっているので、残る2試合はシーズンの締めくくりとして、その部分を強調していきたいと思います」

選手コメント

■宝田沙織選手
Q:初ゴールおめでとうございます。素晴らしい得点でした。まずは得点シーンを振り返ってください
「ボールの空中時間があったのでワンタッチで決めるか迷ったのですが、最近はそれで外してしまうことが多かったのでとりあえずコントロールしようと思い、相手を引きつけることもできたので決まって良かったです」

Q:試合全体を振り返って
「前半は分析通りやれることは出来ましたが、後半は受け身になってしまい、奪った後の攻撃や奪い方はまだまだ課題があると感じました」

Q:ジェフの守備は特徴的なものがありますが、どのように攻略しようと考えていたか?
「奪い方が良ければ相手の脇が空いてくることは知っていたので、最初はそこに付けることができましたが、相手も対応してきたのでサイドチェンジがなかなか出来なかったです。コートをもっと広く使うことができればもう少しボールを持てた試合になったかと思います」

Q:残り2試合はどういうテーマで、何を魅せていこうと思っていますか?
「なかなかリーグ戦では勝てていないので、勝点3ずつは必ず取りたいと思いますし、自分たちが積み上げて来たものを試合で出せるように意識していきたいと思います」


■四本帆夏選手
Q:試合を振り返って
「先週の試合を振り返って、今週の練習で一からみんなで取り組んだ結果が今日の試合に出たと思うし、みんながしっかり戦えてよかったと思います」

Q:どのあたりの準備、心構えが重要でしたか?
「基本となるハードワークはもっとベースに掲げていかないといけないし、フィジカルも球際はしっかりやらないといけないと感じていました」

Q:ご自身のプレーを振り返って
「ヨ ミンジ選手や小川由姫選手は監督からも気をつけるように言われていましたし、そこを守らないと相手にリズムを掴まれてしまうので、徹底していこうと思いました」

Q:残りの試合、どのようなテーマでやっていこうと思っていますか?
「残り2試合、ホームなので必ず勝たないといけないと思いますし、一つでも上の順位に絡んでいけたらと思います」


■百濃実結香選手
Q:試合を振り返って
「前節は強度もなく、走りもできなかったので、週はじめは走りのトレーニングから始まり、基礎的な球際の部分などを今週練習してきて、足りないところもたくさんありますが球際の強度は先週の試合よりは出せたかなと思います」

Q:ご自身のプレーを振り返ってください
「今回シャドーで(宝田)沙織さん、(脇阪)麗奈さん、(高和)せり、(田子)なっちゃんの5人で流動的にし、沙織さんや麗奈さんが上がったらバランスを取ることを意識しました。あとは背後や相手選手の間でボールを受ける事を意識してプレーしましたが、自分が抜け出したら相手のラインが下がったりなど、もっとラインブレイクができれば良かったと思います」

Q:残り2試合となりましたが、何を魅せていきたいですか?
「勝った試合の後が崩れがちで、無意識のうちに緩んでしまっているので、まずは連勝することと、広島との試合は勝った事がないので、とにかく自分たちのサッカーしながらも失点しないことを強く意識することと、攻撃は1年間積み上げてきた流動的に動く部分や人とボールが動くサッカーをホームで見せることができれば、結果に繋がると思います」