2025/26 SOMPO WEリーグ第16節

2026.2.21

セレッソ大阪ヤンマーレディース

北原 朱夏 (5')

1

HOME

FULL TIME

3

1-2

0-1

アルビレックス新潟レディース

滝川 結女 (7')

滝川 結女 (18')

山本 結菜 (47')

ヨドコウ桜スタジアム

4,726

ギャラリー

MATCH REVIEW

幸先良く北原朱夏のゴールで先制も、守備の対応に課題を残して3失点。「大阪府民招待デー」は無念の逆転負けを喫する
 
リーグ再開初戦となった前節のRB大宮アルディージャWOMEN戦から中5日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームにアルビレックス新潟レディースを迎えて2025/26 SOMPO WEリーグ第16節に臨んだ。「大阪府民招待デー」となった今節。集まった多くのファン・サポーターに勝利を届けるべくキックオフを迎えた。先発は前節から1人変更。北原朱夏が2試合ぶりにスタメンに名を連ね、左サイドバックに入った。
 
試合は開始早々動く。5分、セレッソが先制に成功。自陣からのパスをハーフェーライン付近で受けた田子夏海が起点を作り、宝田沙織、脇阪麗奈と縦に運び、脇阪が右サイドの背後へ抜けた和田麻希にスルーパス。和田のマイナスの折り返しを百濃がシュート。ここはミートしなかったが、背後から走ってきた北原朱夏に渡ると、北原がワントラップして相手を交わし、落ち着いて右足でシュート。見事、右上の隅に決めてみせた。複数の選手が湧き出て相手を追い越す素晴らしいゴールだった。ただし、直後の6分、新潟に1本のパスから背後を取られ、クロスバー直撃のシュートを受けると、7分に失点。再び後方から出たパスに対し、対応した四本帆夏が前で潰せず裏を取られ、そのままクロスを上げられ滝川結女に決められた。その後も互いに相手の裏を素早く狙うなど、試合は落ち着かない。この時間帯に勝ち越しゴールを決めたのは新潟Lだった。セレッソは自陣右サイドを縦に突破され、そこからのクロスをファーサイドで再び滝川に、今度は頭で合わせられた。1失点目に続き、対峙した相手に簡単に前を向かれた守備の対応、背後に出たボールへの対処に課題が残った。序盤に激しく動いた試合だが、ここからはリードした新潟Lのペースで進む。セレッソはボールこそ持つが、新潟Lの統率された守備に対してパスの出しどころを見つけることができず、相手のアタッキングサードに進入できない。逆転されて以降は決定機を作るには至らず、新潟Lに主導権を握られたまま前半は終了した。
 
ハーフタイムにセレッソは2枚替え。筒井梨香と北原に代えて米田博美と中西ふうを投入。ディフェンスラインにテコ入れを図ったが、後半開始早々の47分に失点。ポケットを取った新潟Lの山本結菜に中谷莉奈がタックルに行くも交わされシュートを決められた。この場面でも、際の対応で課題が残った。56分にもサイドからのクロスを収めて反転した山本にポスト直撃のシュートを打たれるなど後半は攻めに転じることができずにいたが、宮本光梨が入った65分ごろから反撃に出ると、67分、田子がサイドで相手2人を背負った状態から前を向いてドリブル。斜め前方のスペースへ出したクロスに反応したのは百濃。後半セレッソにとって最初の決定機を迎えたが、シュートは相手GKのビッグセーブに防がれた。71分にも決定機。中西のクロスに再び百濃が飛び込んだが、ヘディングはミートせず、ゴールとはならなかった。この時間帯で1点差に迫るチャンスを逃すと、2枚替えを行った75分以降は再び新潟Lに試合のぺースを奪い返され、このまま試合終了。幸先良く先制に成功したセレッソだったが、守備に課題を残し、無念の逆転負けを喫した。新潟Lとは2週間後に再びクラシエカップ グループステージ第4節で対戦する。今節出た課題を精査し、次なる戦いに生かしていきたい。
 
試合後は、海外へ挑戦する白垣うのの壮行セレモニーも実施され、サポーターに向けて挨拶。涙で言葉に詰まる場面もあったが、最後は「やる気!元気!白垣!で頑張ってきます!」と力強く叫んで締めた。「唯一無二の選手になる」目標へ向けて新たなスタートを切った背番号22。今後のさらなる飛躍を願って応援したい。

監督コメント

■松田岳夫監督
「ゲーム全体を通して自分たちのサッカーができませんでした。4,000人以上の方たちに観に来ていただいて、まずは戦う姿、自分たちのいいプレー、そして結果。それを求めてプレーしましたが、自分たちの時間を作れたのは、開始10分と後半の数分だけだったと思います。要因は色々ありますが、新潟さんにうまくゲームを作られた。起きていた現象としては、CBがボールを持っている時間が長く、持っているというよりは持たされていた。そこからアクションを起こすことができなかったことが攻撃でノッキングが起きた最大の要因だと感じます。得点以降、あまりゴールに近付けなかった。そこは変わらずチームの課題です。アタッキングサードの部分でのイマジネーション、工夫、迫力、全てが足りなかったと感じています。得点を奪えないチームが3失点していたら、こうなってしまう。注意していたクロスからの失点。ボックス内での軽いプレー、ボールには行っているけど簡単に滑ってしまう、簡単にクロスを入れられる、フリーでシュートを打たれる、ボックス内で体を張れない。そういったところが全てこの失点につながったのかなと感じています。技術的にも戦術的にも改善すべきところは多いですが、単純にもっともっと戦わないといけない。見て下さる皆さんに伝わる何かが足りない。それをしっかりともう一回、見直してゲームに反映させていかないと、次はないのかなと感じています」
 
Q:開始早々の先制点も含め、ゴールを奪う意欲は出ていた一方、失点シーンは淡白でした。前に向かう分、背後が疎かになってしまった印象です。そのあたりのバランスに関して、ピッチ内での試合運びに課題も見られましたが、そのあたりに関してはいかがでしょうか?
「一つ一つのシーンもそうですし、単純に言ってしまえば、チームとして戦う集団になれていない。要はコミュニケーション不足。誰が相手の11番を見ているのか、もっとハッキリコミュニケーションを取って受け渡しができていれば防げたシーンもたくさんありました。それ以外でも、失点した時に誰がチームを鼓舞して次に向かおうとしていたか、些細なことですが、チーム内でのコミュニケーションが足りないと感じます。もちろん、選手たちが出せないことが起きている現象ですが、それを解決できなかった自分にも反省はあります。そういう部分が見ている方にも伝わると思いますし、その不足している部分は、今日は非常に目立ちました。大きな敗因の一つだと感じています」
 
Q:中断期間がありましたが、前半に取り組んで成長してきたことが、日が空いて元に戻ってしまったのか、停滞しているのか、前に進んでいるがゆえの課題なのか、どのように感じていますか?
「一人一人ができることは増えてきたとは思っています。ただ、それがチームとしてコミュニケーションが取れて、連係、連動できればチームの力になりますが、一人一人がプレーをしているだけでは限界があります。現状としては、チームとして高めてきたつもりですが、起きている現象はそういうことなのかなと。一人一人が頑張ろうとはしているけど、コミュニケーションの面で機能していないのかなと感じます。向上している部分と向上していない部分が交錯しているイメージです」
 
Q:海外でのプレーが決まった白垣選手について、掛ける言葉をお願いします
「選手が新たな環境、ハイレベルな場所に移籍するのは、この世界では当然です。野心や意欲を持って、飛び立って欲しいです。今回の移籍も我々としては喜ばしいことだとは思っています。チームとしては痛いですが、しっかりと目標を持って取り組んでいく姿勢を応援したいと思いますし、彼女は性格的にも前向きな選手なので、何かを得て大きくなって、将来的にはまたセレッソに帰ってきてもらう。そうなれば最高かなと思っています」

選手コメント

■北原朱夏選手
Q:先発で起用されて、幸先良く先制点も取りました。得点場面を振り返ると?
「クロスに入ることは狙っていました。(入るのが)遅れたかなと思ったのですが、いい感じでマイナスに来たので。(百濃)実結香が打つ前も、もしかしたら来るかなと思って待っていたら来ました。最初はワンタッチで打とうと思ったのですが、思ったより余裕があり、フリーだと感じたので、一回止めて、落ち着いてコースに流し込みました。自分でも珍しいなと思います(笑)」
 
Q:今季はゴール前での落ち着きを感じるが?
「そんなこともないですけど、来た時にそんなに何も考えず、入って行けているのがいいのかなと思います」
 
Q:ゴール右上の隅という素晴らしいコースに飛ばしましたが、狙っていましたか?
「上の隅を狙ったわけではないですが、ゴロやと当たると思ったので、浮き球は狙いました。そうしたら思ったよりいいところに飛んだので、ビックリしました(笑)」
 
Q:サイドハーフが中に絞って、大外でサイドバックが攻め上がる、人数をかけた攻撃でした。取り組んできた良さでもある?
「自分の良さでもあるし、自分が外ではなくて内でもできる部分はあるので、味方を見ながら自分もゴール前に入っていくことは意識しています」
 
Q:そこからペースを握れたら良かったですが、失点の時間も早かったです。あの時間帯はどこに課題があったと感じますか?相手に蹴らせ過ぎたところもありましたか?
「蹴られることは認識していた上での戦いだったので、(蹴られた後の)ケア不足、コミュニケーション不足、準備不足の面が大きかったかなと思います。早く点を取れたので、少し気が緩んだこともあると思います」
 
■百濃実結香選手
Q:前節、惜しいところまで行って点を取れなかった反省も踏まえ、今節はどう得点に結びつけるかがテーマだった中で、5分という早い時間帯に先制できました。形としても、多くの人数が関わる良い得点だったが?
「そうですね。入りも悪くなかったですし、得点シーンも自分は空振りしてしまったのですが、背後に朱夏もいましたし、多くの人数がゴールに迫るセレッソらしさは出ていたと思います。ただ、その後すぐの失点がもったいなかったという感じです」
 
Q:点を取りに行く勢いは出ていましたが、背後を簡単に取られての失点が続きました。失点の形は反省も残りましたか?
「ミーティングでも松田監督から『相手はクロスが特長』という話はあったのですが、相手の得意な形から失点しまったことは課題です。いい形でクロスを上げさせないことが大事でしたし、中も人数が足りていたのにやられてしまった。『そこには気を付けろ』と言われていた失点だったので、チームとして悔やまれる思いでいっぱいです」
 
Q:相手が勝ち越してからは、守備でオーガナイズしつつ背後を狙ってくる形を徹底してきました。こちらとしては、前半の立ち上がりに比べて相手の守備を打開する糸口が見つけ辛かった感じでしょうか?
「後半に関しては、入ってすぐやられてしまった。『立ち上がりは気を付けよう』という話も出ていた中での失点だったので。あれがなければ、という思いもありますし、そのあと自分が2点を決めるチャンスがあって、決め切れなかった。自分が決めていたらもっと流れが変わったり、セレッソに流れが来て、もっと攻めることができたかも知れません。そこで決め切れず、負けの状態で試合が続いてしまったことは自分の責任なので、チームに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです」
 
Q:田子選手からのクロスに合わせた場面は相手GKも良いセーブでした。形としては狙い通りでしたか?
「狙い通りではありました。なっちゃんを信じて入って、マッチアップしていた選手より先に触ろうという思いで足を伸ばしたのですが、当たりが弱くて止められてしまったので悔しかったです」
 
Q:直後の中西選手のクロスにヘディングで合わせようとした場面については?
「あの場面も、ふうちゃん(中西)からクロスが上がると信じて入りました。前に相手がいて少し見えにくかったことはありますが、ボールが来る場所をもう少しちゃんと予測していれば、当てることができたと思います。自分の準備が足りずに外してしまったと思うので、もっと中で準備して、味方を信じて、いい形で入っていきたいと思います」
 
 
■田子夏海選手
Q:先制の場面は田子選手が起点になって、うまく得点につなげましたが、その後すぐ2失点がありました。得点を取ったあとはどのような思いでプレーしていましたか?
「先制点を取れたので、その流れに乗って2点目を取りに行こうという思いでプレーしていました」
 
Q:逆転されて以降は相手に守りを固められ、なかなかチームとして打開することが難しかった印象ですが、その中でも田子選手は相手にマークされても、背負って前を向くドリブルなど、得点への意欲を見せていたが?
「3点を決められた時点で前に行くしかなかったので、何人に囲まれても自分で前を向いてゴールに向かうことは意識してプレーできたと思います」
 
Q:今日はゴール前でのシュートよりチャンスメイクの部分が多くなった?
「真ん中にいるよりサイドに流れたり落ちることが多かったです。背負って前を向くプレーも得意なので、前で待つより、ボールを受けに行って打開しようと思っていました。それで落ちて受けたり、サイドからクロスを上げるシーンが増えたのかなと思います」
 
Q:個人としての奮闘は見られましたが、結果につながらなかった部分も含め、どう受け止めていますか?
「先制点を取って流れに乗りたかったですが、逆転されてからはピッチ内でも声掛けが少なくなってしまった。その中でも自分は声を出してやるタイプではないので、みんなが下を向かないよう、プレーで引っ張ろうと思っていました」
 
 
■四本帆夏選手
Q:入りはチーム全体としてゴールへの意欲が出ていましたが、今日の試合を迎える前の思いは?
「中断期間があって、前半戦に比べて練習でも求められることが少しずつ上がっている中で、自分ができていたことができなくなっていることは問題だと感じています」
 
Q:試合に出始めた頃は自分の良さをどんどん出していく部分もあったかと思いますが、経験を重ねて失点の怖さを知ったり、そういう時期かも知れません。この試合に関しても、先制した後の失点で、相手に前を向かれたプレーは反省が残りますか?
「今日はお客さんもたくさん入ってくれて、その中で自分たちのサッカーを見せて、『次も観に来てもらえるように』ということを監督からも言われて臨んだ中で、早い時間でいい形で朱夏さんが先制点を決めてくれました。そのあと自分の一つのミスでチームの流れを崩してしまったことは申し訳ないですし、自分に目を向けて突き詰めていかないといけないと思います」
 
Q:CBはそのような経験を重ねて成長していく部分もあると思いますが、繰り返さないために、次に向けてどう準備していきたいですか?
「試合前から『相手は足が速いので、背後を取られないように』という情報はあった中で、その形でやられてしまったことは自分の力不足です。対応し切れなかったことは課題なので、しっかり目を向けていきたいです」