第11節
2025.10.18土
三菱重工浦和レッズレディース
島田 芽依 (6')
平川 陽菜 (27')
伊藤 美紀 (37')
丹野 凜々香 (56')
4
AWAY
FULL TIME
0
浦和駒場スタジアム
3-0
1-0
セレッソ大阪ヤンマーレディース
浦和駒場スタジアム
1,397人
ギャラリー
MATCH REVIEW
監督コメント
■松田岳夫監督
「遠くアウェイの地まで足を運んでくださったサポーターの皆様に勝利、そして戦う姿をお見せすることができなかったことが残念であり申し訳ない気持ちと、選手が心の底から勝利することに力を注いで、気持ちも身体もそこに向けられたかというとそうなれなかった。これは私の指導の足りなさだと感じています。このチームはやれることは少し増えてきた、それを今日しっかりを表現できればと思っていましたが、大事なものが何か足りない。それは今日のゲームですごく感じました。ここに関しては後半戦に向けて、そしてカップ戦も経て、その”大事なもの”を選手たちと共有しあい、チーム力を高めていければと思っています。簡単なことではないと思いますが、何か変わっていかないとこのチームの根本は変わらないと思いました」
Q:ビルドアップを奪われての失点が2回あったことなど攻撃の部分でうまくいっていない印象がありましたが、こうすべきだった、というポイントは?
「当然相手のプレッシャーがあり、それにどう対応するかは日々のトレーニングの中から今日のゲームで見出すことをイメージしていましたが、一番は準備不足。まず腰が引けて相手のプレッシャーを怖がりボールを受けたくない、そういう姿勢でボールを受ける、そうするとプレッシャーを受けて出す手がない、次に受ける人もそのボールを受けたくない、という負の連鎖に陥っていたのが前半の現象だと思っています。本来であればオフの選手がアクションを取ろうという点ではビルドアップのところもそういうイメージでトレーニングを積んできましたが、浦和さんという力のあるチームに対して自分たちのプレーができなかったことが全てだと思っています」
Q:ハーフタイムに4人交代をおこなった狙いは?
「前半に出場していた選手たちの意識が変わることも当然必要ですが、もっと積極的にプレーできる選手、今まで出場機会が少なくてもグラウンド上でなんとか表現しようとしている選手たちが日々のトレーニングでアピールしてきていたので、そういう選手たちを積極的に使っていきたかったです。やはり試合を通して相手からのプレッシャーのなかで何ができるのか、苦しい状況で何を考えているのかはよく見えたゲームだったなと思います」
Q:GKを含む最終ラインについて、年齢の若さからも試合を重ねることで引き出しが増えることとは思いますが、今後のトレーニングのなかで彼女たちに見せてもらいたい姿は?
「求めることは何も変わっていません。同じことを言い続けています。プレッシャーが弱ければできることがプレッシャーが強ければできない、それは最初は当たり前ですが、やろうとして出来ないのか怖いからやらないのか、そこの違いは非常に大きいと思っています。トレーニングから勇気をもってプレーをすること、そこに尽きます」
選手コメント
■白垣うの選手
Q:今日は厳しい内容のゲームとなりました。ますは試合を振り返ってください
「前半1点決められてから守備の切り替え、修正ができずに3失点してしまったのでそこを修正していかないといけないと思ったし、攻撃にも繋げられなかったことも修正しないといけないと思います。後半は奪いどころをはっきりしていけたので、奪いきるところもたくさんあり、そこからシュートに繋がったことは良かったと思います」
Q:相手の強力な攻撃陣に対し、どのような試合をしようとDFチームで話し合っていましたか?
「まずは自由にやらせないところと、チーム全員で前で奪いきることは目指していました」
Q:チームとして、今日の試合をどう今後につなげていきたい?
「失点後の修正やボールを奪ったあとの攻撃への繋げ方を修正していきたいと思います」
■宮本光梨選手
Q:後半からの出場となりました。ご自身で意識してプレーした部分は?
「前半で3失点してしまっていたので、とにかくやるしかないと思っていました。まずは守備のところから、相手のアンカーが浮いていましたがFWとボランチどちらが行くか迷っている部分があったので、ボランチが狙いにいき、前線からガツガツ行くことを意識しました」
Q:次節はクラシエカップ初戦です。ノジマ戦に向けて意気込みを
「カップ戦初戦で気の抜けない試合ですし、ホームなのでサポーターにも勝利を届けられるように、今日の試合を振り返りながらチーム全員でレベルアップしていきたいと思います」
■田子夏海選手
Q:試合全体を通して、前に向かう姿勢が今節も見られました。特に意識していた部分は?
「首位争いをしているチームだったので守備も強く、後ろ向きでボールを受けても当たられていたので、その当たられた勢いを活かして自分で前を向いてゴールに向かっていきました」
Q:ここ数試合得点の匂いはするものの、なかなか得点には結びついていません。ご自身でどのように感じていますか?
「ゴール前に入っていけるシーンは増えましたが、決めきるところで決められていないので、ゴール前に入ることは継続しつつもっとシュート練習を行って得点に結びつけていきたいです










リーグ前半戦ラストは浦和に0-4の敗戦。奮闘するも、攻守に課題を突き付けられる結果に
今季初の連勝を飾った前節・ジェフ千葉レディース戦から中5日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、敵地に乗り込み、リーグ前半戦ラストとなる2025/26 SOMPO WEリーグ第11節・三菱重工浦和レッズレディース戦に臨んだ。先発は前節から1人変更。前節、途中出場から2得点を決めた和田麻希が3試合ぶりにスタメンを果たした。
風下に立った前半。セレッソはボールを握りながら敵陣に迫り、3分には最初のCKを獲得するなど悪くない入りを見せたが、6分に失点。GK名和咲香のゴールキックが短くなると、和田もキープし切れず浦和に奪われる。ここからショートカウンターを受けて自陣左サイドを突破されると、最後はクロスから島田芽依に決められた。試合の主導権は浦和に握られてしまうが、セレッソも11分、13分と四本帆夏から中谷莉奈へ展開、サイドから押し込む形を作る。14分にも脇阪麗奈と宝田沙織で中央を破り、宝田のパスから左サイドを突破した百濃実結香がドリブルで持ち込みチャンス。アウェイでもしっかりとつなぎ、崩していくサッカーを試みるセレッソだが、失った後の浦和の速い攻撃に苦しめられ、ピンチも重ねていく。20分過ぎからは前からの守備をはがされ、自陣に押し込まれる時間も続くと、27分に2失点目。四本から脇阪へのパスがズレたところを奪われ、ショートカウンターを受けると、サイドからのクロスをGK名和がはじいたセカンドボールを拾われ、平川陽菜に決められた。直後の29分には、逆に浦和のディフェンスラインから中盤に出たパスを和田がプレスバックで奪い、宝田がミドルシュート。続く30分にも宝田のパスから右サイドの裏を取った和田がカットインしてシュート。DFのクリアに阻まれたが、攻撃の形を作った。2失点目から10分はセレッソの時間だったが、ここで得点を奪えずにいると、37分に3失点目。GK名和が島田のプレスに詰められ、キックをカットされると、そこからのクロスを伊藤美紀に決められた。直後の38分には田子夏海が角度のないところからシュート。わずかにクロスバーを越えたが、積極的なフィニッシュだった。互いの時間帯がありながらも、終わってみれば0-3。セレッソとしては、3失点は全て自陣での不用意な失い方から。「一番は準備不足。まず腰が引けて相手のプレッシャーを怖がりボールを受けたくない、そういう姿勢でボールを受ける、そうするとプレッシャーを受けて出す手がない、次に受ける人もそのボールを受けたくない、という負の連鎖に陥っていたのが前半の現象だと思います」と松田岳夫監督。浦和の圧力、決定力の高さに屈した前半だった。
ハーフタイムには異例の4枚替え。和田、田中智子、脇阪、四本が下がり、浅山茉緩、高和芹夏、宮本光梨、米田博美がそれぞれ同じポジションに入った。46分、後半から入った浦和の丹野凜々香の決定機は名和が好セーブで防いだが、56分に失点。押し込まれた状態でボールを受けた米田が自陣で失うと、ショートカウンターから丹野に決められた。形としては前半と同様だった。4点差は付いたが、ここからセレッソも反撃。62分、百濃の突破から宮本がミドルシュートを放つと、65分には決定機。この試合、再三、個での突破を見せていた田子が右サイドで起点を作って中に折り返すと、2列目から走り込んだ宝田がフィニッシュ。良い形だったが、シュートはクロスバーを越えた。67分にも決定機。前線で高和が良い守備を見せてボールを奪うと、中西のクロスを相手DFがクリアし損ねたボールを拾った宝田が落とし、最後は宮本が左足でフィニッシュ。こちらも崩した形だったが、シュートはDFのブロックに遭い、わずかに枠を外れた。後半は厚みのある攻撃を繰り出したセレッソは、84分にも決定機。浅山のパスから左サイドを抜け出した田子がフィニッシュも、シュートはGKの好セーブに阻まれた。こぼれ球に高和も詰めたが、押し込むことはできず。88分にはCKがファーにこぼれてきたところを拾った米田がシュートもクロスバー。後半は再三ゴールに迫ったセレッソだったが、堅守の浦和から得点は奪えず試合終了。リーグ前半戦ラストは多くの課題を残して終えた。
それでも、前線で起点を作り続けた田子やドリブル突破が光った百濃、後半から入って活性化した高和や宮本など、個々で奮闘を見せたことは次につながる。この試合で悔しさを味わった名和や四本ら若手もこの経験を無駄にすることなく糧にして、成長を遂げていきたい。次の公式戦は1週間後、ホームに戻ってのクラシエカップ初戦。「このチームはやれることは増えてきましたが、大事なものが何か足りない。後半戦に向けて、カップ戦も経て、その”大事なもの”を選手たちと共有しあい、チーム力を高めていきたい」(松田監督)。ここから再びチーム全員で切磋琢磨して、全体を向上させていきたい。