2025/26 SOMPO WEリーグ第7節

2025.9.20

アルビレックス新潟レディース

川澄 奈穂美 (35')

滝川 結女 (50')

山本 結菜 (80')

3

AWAY

FULL TIME

1

1-1

2-0

セレッソ大阪ヤンマーレディース

浅山 茉緩 (45+2')

新発田市五十公野公園陸上競技場

1,163

ギャラリー

MATCH REVIEW

浅山茉緩の今季初ゴールで前半は1-1で折り返すも、風下に立った後半にCKから2失点。4連敗と苦しい状況に

 

2-3で敗れた2025/26 SOMPO WEリーグ第6節・日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦から中4日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、アウェイに乗り込み、アルビレックス新潟レディースとの第7節に挑んだ。先発は前節から2人変更。田子夏海と山下莉奈が2試合ぶりに戻った。前節はシャドーの一角で先発した百濃実結香は、今節は前々節に続いてボランチに入った。ベンチには、育成TOP可選手の中村心乃葉、四本帆夏が初めて入った。

 

強風が吹きつけるスタジアム。前半は風上に立ったセレッソだが、立ち上がりから新潟にボールを握られ守勢に回る。左右のクロスははね返すも、セカンドボールを拾えずにいたが、11分にファーストシュート。前節、WE初ゴールを決めた新井萌禾が遠めの位置からミドルシュート。クロスバーをわずかに越えたが、積極的に狙った。直後にも田子がミドルシュート。風上も利用して、フィニッシュで終わる姿勢を出していく。その後も新潟にボールは持たれたが、15分、脇阪麗奈のボール奪取から新井が再びロングシュート。白垣うのの寄せも目立つなど、セレッソが守備から主導権を握り返していくと、20分には米田博美が高い位置で奪い、こぼれ球を拾った北原朱夏がドリブルからミドルシュート。GKの正面に飛んだが、得意の左足を振り抜いた。27分にも田子がミドルシュートで狙う。良いリズムを掴みかけていたが、30分、中谷莉奈が中盤に付けたパスをカットされ、ショートカウンターを受けると、最後は背後に抜けた新堀華波にシュートを打たれる。ここはクロスバーに当たって失点は免れたが、直後の35分、再びDFラインでボールを失い、ショートカウンターを受けると、自陣右サイドからのクロスにファーサイドで川澄奈穂美にヘディングを決められ、新潟Lに先制を許した。ただし、前節と同様、先制されてもすぐに反撃すると、前半アディショナルタイム、田子が右サイドを縦に突破して得たCKから同点に追い付く。脇阪のニアへのキックに浅山茉緩がダイレクトで合わせ、角度のないところからネットにねじ込んだ。試合翌日が22歳の誕生日だった浅山にとっては、自らのバースデーを祝うゴールとなった。

 

後半は風下に立ったセレッソ。49分、上尾野辺めぐみのミドルシュートはGK山下が好セーブでしのぐも、ここで与えたCKから失点。風に乗ったキックをはね返せず、滝川結女に決められた。61分、松田岳夫監督は2枚替え。宝田沙織と米田博美に代えて、田中智子と四本を投入。セレッソ大阪ヤンマーガールズU-18所属の四本は16歳2ヵ月での出場となり、クラブの公式戦最年少出場記録を更新。高校1年生ながらも堂々としたプレーを見せるなど、遜色なくWEの舞台に立ってみせた。この交代でシステムを4-4-2に変更。新井と田子の2トップで反撃に出る。CBの右に入った四本はフィードでも貢献。積極的に前にボールを配球する。74分にはさらに2枚替え。北原と田子に代えて宮本と中村を投入。四本に続き中村もWEデビューとなった。ただし、80分、風にも乗ったCKを直接決められて3失点目。83分には、途中から右サイドバックに入っていた浅山に代わり中西ふうが今季初出場を果たす。もっとも、風下の後半はシュートを打つことができず、試合はこのまま1-3の終了。強風という要素も加わり、難しい対応を迫られたことは確かだが、課題のクロスから3失点。4試合連続の複数失点で4連敗と厳しい結果に終わった。

 

苦しい現状に浅山は、「もっと戦う集団になっていかないといけない。1人1人が勝ちたい思いをプレーに出して、勝つことにこだわっていけるように練習していきたい」と話した。

風の影響やセットプレーの課題にも言及しつつ、「肝の部分でプレーを表現できた新潟さんと、それができなかったウチとの差、そういうものを感じました」と総括した松田監督だが、「下を向いている状況ではないので、反省すべき点は反省し、次のゲームに前向きに向かっていきたい」と次節に目を向けた。その次節はアウェイでのサンフレッチェ広島レジーナ戦。WE参入後、まだ勝利がない相手だが、「1人1人が100%の力を出し切る」(浅山)ことで、連敗ストップとともに今シーズンアウェイ初勝利を目指す。

監督コメント

■松田岳夫監督
「まず遠くアウェイの地に応援に来てくれたサポーターの方に感謝したいと思います。試合を通じて選手の後押しをしてくださいましたが、結果でお返しすることが出来なかったことを非常に残念に思いますし、申し訳ない気持ちでいます。試合を通して自分たちのプレーを表現することができなかった、それはもちろん相手があることなので、相手に自分たちの良さを消されたというよりは、自分たちが、風(の強さ)であったり相手のプレッシャーの中で周りが見えなくなってしまった。若さゆえに起きた現象と言えなくもないですが、そういうところがしっかり表現できないと、なかなかこういう結果を打開する事にはならないと改めて感じたゲームでした。失点したのがセットプレーからというところでは、得失点のチャンスがある機会ですのでそこのプレーの質をもっと詰めていかないといけないですが、肝の部分でプレーを表現できた新潟さんと、それができなかったウチとの差、そういうものをゲームを通して感じました。今は下を向いている状況ではないので、次のゲームに向かって、反省すべき点は反省し、次に前向きに向かっていきたいと思います」

選手コメント

■浅山茉緩選手
Q:WEリーグ通算2得点目おめでとうございます。得点シーンを振り返ってください
「ニアに走ったタイミングで(脇阪)麗奈さんからいいボールがきたので、ゴールに向かって合わせることを意識したら、コースも良く風も味方になってくれました。とても嬉しかったし、得点が入った嬉しさは忘れては行いけないし、また点を取りたいと思いました」

Q:今日は風も強く難しいコンディションでの試合でしたが、意識したことは?
「風が強い中では、はっきりプレーしないといけないと思っていたし、繋げられるところは繋がないとと思っていましたが、風でバタバタする時間が多く、自分たちのサッカーができなかったのが今日の敗因かと思います」

Q:チームは4連敗と苦しい状況ですが、打開するためにチームとして必要なことは?
「内容もそうですが、まずはもっと戦う集団になっていかないといけないし、1人1人が勝ちたい思いをプレーに出さないと、戦術だけでは勝てる試合はないと思うので、もっと気持ちを出して、勝つことにこだわっていけるように練習していきたいと思います」

Q:次節広島戦への意気込み
「広島には昨シーズンから勝てていない相手ですし、1人1人が100%の力を出し切らないと絶対に勝てない相手だと思うので、プレーだけでなく気持ちで戦えるように頑張りたいです」


■中村心乃葉選手
Q:WEリーグデビューおめでとうございます。率直な感想をお願いします
「嬉しい気持ちでいっぱいですが、自分の個性が出せなかったことは悔いが残っています」

Q:どんなことを意識して試合に臨みましたか?
「とにかく監督から後半シュートが少ないと言われていたので、シュートを打てるように意識しました」

Q:通用すると感じた部分と、これから改善していきたいポイントは?
「判断の遅さが欠点と思ったので、改善していきたいです。できた部分は、最後体を張って切り返せたことが良かったです」


■四本帆夏選手
Q:WEリーグデビューおめでとうございます。率直な感想は?
「嬉しかったです」

Q:どんなことを意識して試合に臨みましたか?
「初めて対戦する選手が多い中で、自分の持ち味であるフィジカルやロングボール、チームに対しての声掛けを意識しました」

Q:通用すると感じた部分と、これから改善していきたいポイントは?
「通用した部分は味方を使った連携プレーです。足りないと思ったことは、相手のスピードについて行くところや、マークの受け渡しなどです」

Q:次節広島戦への意気込み
「トレーニングでアピールして、メンバーに入れるように頑張ります」