2023-24 WEリーグ第14節

2024.4.14

セレッソ大阪ヤンマーレディース

0

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FULL TIME

1

0-1

0-0

ちふれASエルフェン埼玉

祐村 ひかる (9')

平和堂HATOスタジアム

2,314

彦根市民招待デー

ギャラリー

MATCH REVIEW

滋賀県初のWEリーグ開催。多くのサポーターで素晴らしい雰囲気の中、何度もチャンスを作るが無得点。無念の敗戦を喫する

 

滋賀県では初のWEリーグ開催となった今節。「平和堂HATOスタジアム」には多くのサポーターも駆け付けてくれた中、セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ちふれASエルフェン埼玉とのWEリーグ第14節に臨んだ。先発は前節から1人変更。牧口優花が外れて玉櫻ことのが入り、田中智子と2トップを組んだ。前節は2トップの一角で先発した浅山茉緩が今節は右サイドバックに入った。

 

開始からボールをつないで敵陣へ進入を試みるセレッソだが、フィニッシュまでは行けずにいると、9分、自陣でのパスがズレたところを相手に狙われ、GKとの1対1を作られ失点。開始早々、ビハインドを負った状態でスタートすることになったが、ここからパスのテンポを一つ上げて左右を広く使いつつ、背後も狙って攻めると、25分に決定機。右サイドハーフの百濃実結香が中に絞ってボールを受け、前線の田中へスルーパス。DFの背後を取った田中がGKとの1対1に持ち込んだが、左足でのシュートはわずかに枠を外れた。ここからさらに、敵陣深くまで押し込んだ状態で試合を進めたセレッソは、35分にもビッグチャンス。右サイドから田中がクロスを入れると、ペナルティーエリア内で高和芹夏が収め、最後は後ろから駆け上がってきた左サイドバックの中谷莉奈がシュート。決定機に近い形だったが、シュートはクロスバーを越えた。45分にも、玉櫻が背後を取ってクロス。逆サイドから走り込んだ浅山がシュートも枠を外れた。前半はこのまま0-1で終了。相手の守備をこじ開けることはできなかった。

 

後半開始から玉櫻に代わって米田博美が入り、浅山が2トップに上がる。後半もセレッソがボールを握る形で試合は進むと、51分に決定機。百濃が得意のドリブルで左サイドを破って中へクロス。田中が受けて相手を引き付け、丁寧に落とすと、最後はフリーの脇阪麗奈が狙い澄ましてシュートを放ったが、惜しくも枠を捉え切れず、クロスバーを越えた。その後もセレッソがボールを握り、相手を揺さぶりつつ攻めるも、最後のアタッキングゾーンに入っていくことができず、もどかしいまま時間は過ぎる。鳥居塚伸人監督も何とか打開すべく、後半から両サイドハーフの位置を入れ替え、選手交代も早めに行う。62分には和田麻希、76分には四海結稀奈とキャラクターの異なる選手を投入。相手の目先を変えにかかるが、時間の経過とともに守備ブロックが強固になったEL埼玉を崩すことができない。逆に79分にはサイドを取られてヒヤリとする場面も招いたが、ここは相手のシュートをDFがブロックし、2失点目は防いだ。83分には、地元・滋賀県出身の北原朱夏もピッチに入る。サイドからの果敢な突破が期待されたが、時間も短く、思うようにチャンスは作り切れないまま試合は終了。序盤に喫した失点が最後まで重くのしかかった。

 

固められた相手に対し、「背後も狙いながら足元も使うとか、色んなアイディアをもっと全体で共有していかないといけない。(同じ絵を)共有する選手が多ければ多いほど、崩せるようになると思います」と脇阪は今後の課題を述べた。「選手の勇気」をポイントに挙げたのは鳥居塚監督。「負けているゲームで、自分が点を取ってやる、という意識があれば、プレーは変わる。その勇気がないと、アタッキングゾーンでは打開できない。自分が持ち運んでフィニッシュまで行くなど、もっと選手が自信を持ってやること」も必要だと指摘した。滋賀県初のWEリーグ開催。「たくさんの方に入って下さって、いい雰囲気の中で試合をすることができました。だからこそ尚更、勝って一緒に喜んでいただきたかった」(玉櫻)ことはセレッソに関わる全員の思いだろう。この悔しい敗戦も「一つの成長ポイント」(鳥居塚監督)に変えて、中3日で続く次節へ向かっていきたい。

監督コメント

■鳥居塚伸人監督
「滋賀の会場でWEリーグが初開催ということで、多くの人が応援に足を運んで下さった中で結果を出せるチームになろうとゲームに臨みました。結果としては勝つことができなかったので、一つの成長ポイントとして、やるべきことをやって次に向かいたいです。選手自身は一生懸命頑張ってくれましたが、負けているところで、『何とかしたい』という選手がまだまだ少ない。連戦になりますが、そういうところの意識を変えて次に臨みたいです」
 
Q:相手のプラン通りの試合になってしまった印象です。こっちがボールを持って、どうこじ開けるか、という課題も出てしまったが、得点を取るためにもう一つ、何が必要だったと考えますか?
「一つは、選手の勇気です。しっかり相手を見て、サッカーができていれば、背後のパスではなく、自分が持ち運んでフィニッシュまで行けた部分もありました。背後の動きに対してボールを出してしまう。負けているゲームで、自分が点を取ってやる、という意識があれば、プレーは変わる。その勇気がないと、アタッキングゾーンでは打開できない。背後を狙ってはいますが、もっと選手が自信を持ってやること。あとはクオリティーも上げていかないといけないと感じました」
 
Q:相手の後ろ5枚の外で回す場面が多くなってしまった?
「まだまだ見るモノが少ない。相手があそこまで引けば、どこが空くか、考えれば分かることですが、それをトレーニングでは意識させていますが、実際のピッチになると、相手に捕まってしまう。ゴールから逆算することは常々言っていますが、見えていないのは経験なのか、変えていかないといけない部分。次節はすぐ続きますが、よりゴールから逆算したプレーは意識させて臨みたいです」
 
Q:選手交代の狙いについて
「最初は玉櫻を使って、相手の背後を積極的に狙いにいこうと。ただ、タイミングが合わなかったので、浅山を前に入れてパワーを出していきたかった。あとは、ディフェンスラインで運べる選手が必要だと思い、米田を投入して、後半はあの形で入りました。高和もいい選手ですが、あそこまで引かれると、もう一つアイディアがないと崩せないということで、四海は足元も上手ですし、色んなアイディアを持っているので、期待をして投入しました。最後は、フィニッシュが少なかったので、北原を投入して、後ろを3枚にしてもいいから、積極的にフィニッシュに持っていきたいという狙いで投入しました。何とか点を取るために、形を考えながら投入したのですが、結果に結びつかなかったです」

選手コメント

■脇阪麗奈選手
Q:守備を固めた相手をどう崩すか、というテーマを持って臨んだ試合で、最後までこじ開けることができなかった。どう振り返りますか?
「この展開になるのは分かっていたにも関わらず、この結果になってしまった。自分自身にチャンスもあったので、責任を感じています。(シュートは)練習しているのですが、ここで出せないと練習の意味がない。本当に悔しいです」
 
Q:守備を固めた相手から点を取るために必要だったことはどう考えますか?
「背後も狙いながら足元も使うとか、色んなアイディアを持ちながらプレーしていましたが、そういう部分をもっと全体で共有していかないといけない。指示されたことだけをやるのではなく、状況に応じて、変えていかないといけない。そこはまだまだ足りないと思います。(同じ絵を)共有する選手が多ければ多いほど、崩せるようになると思います。崩す前の、簡単なミスを減らしていくことも大事です」
 
Q:直近の2試合と同様、全体的にはいいゲームをしながら、自陣ゴール前で守り切ること、相手ゴール前で決め切ること。今節もその課題が出てしまった。選手としても、もどかしいと思うが、勝ち切るまでやり続けることが大事?
「やり続けないと意味がない。やり続けて結果が一つ出れば、チームの雰囲気も変わる。今日は自分自身も決め切れなかったので、言えないのですが、やり続けることだと思います。乗り越えないといけない試合が続いていますが、トレーニングからやり続けるしかない。何とか1勝できるように、全員でやっていきたいです」
 
 
■田中智子選手
Q:後ろを固められることは想定していたと思うが、1点が遠い試合になった。振り返ると?
「後ろの枚数は多かったですが、前半は自分も1対1があったり、大きなチャンスがあったので、そこを決めないと、このような結果になってしまう。あの場面は決めないといけなかったです」
 
Q:開始早々に失点してしまったが、どう取り返しにいこうと思ってプレーしていた?
「前半で取っても取られても、90分を通して勝てるように、と話して試合に臨みました。失点してからも、チャンスはあったのですが、そこで決めることができなかったので、後半また固められて、最後まで崩せない試合になってしまいました」
 
Q:前後半で2トップを組む選手が変わったが、それぞれで意識していたことは?
「一緒に組む選手の特長を考えていました。こと(玉櫻)やったら、裏に抜けるのが速い。まひ(浅山)やったら、両方できる。それを意識しながら、自分の良さも出せるようにとプレーしました」
 
Q:周りの使い方としては、冷静に判断してできましたか?
「連係がうまくできた場面もあったし、もっとうまく崩せる場面もあったなという感じです。特に前半は攻め込むシーンが多くて、シュートまで行ける形も多かったのですが、後半、相手がブロックを作ってきて、なかなかシュートまで行けず、ただ回している、というだけになった時間帯も多かった印象です」
 
Q:ブロックを作られた中での打開のイメージについて
「縦に急ぐのではなく、大外やサイドを使って、相手を動かしながら漏れたところを突いていこう、という感じでプレーしていましたが、自分たちのズレも多かったです」
 
 
■百濃実結香選手
Q:試合を振り返ると?
「失点の仕方がもったいなかったのと、自分たちのミスが多かった試合でした。あとは、チャンスはあったので、チーム全体ですが、決め切るところが大事だなと思いました」
 
Q:こういう守備を固めた相手から得点するために必要だったと思うことは?
「私たちは、走れるはずなのに、最後の最後で気持ちの部分が足りない。技術ももちろんですが、目の前の相手に勝つことや、走り勝つなど気持ちの部分。最後までやれば何か変わるかもしれない。気持ちの部分が足りていないと思います」
 
 
■玉櫻ことの選手
Q:第7節・INAC神戸レオネッサ戦以来の先発になったが、どのような意識で臨んだ?
「ケガもしたり、長い間試合に出ることができなかった中で、今日は久しぶりの先発で試合前は緊張していたのですが、入ってみれば、そんなに緊張することもなくスッと試合に入っていけた感覚でした」
 
Q:求められていた役割は?
「初めは相手も前からプレスをかけてくる、ということで、自分の特長であるスピードを生かして背後を狙うことは、前半の序盤は意識してはいました。相手のFWにも背後のスピードが持ち味の選手もいるので、普段からそういう選手を相手に練習からやっている分、慣れているんだろうな、という感じもしたのですが、自分たちのタイミングさえ合えば、裏に抜けることもできると思いました。多くはなかったですが、何回か裏に抜けるチャンスもありました。そこのタイミングを合わせていくことが大事だと思います」
 
Q:今節は滋賀県で初のWEリーグ開催でしたが、スタジアムの雰囲気はいかがでしたか?
「たくさんの方に来てくださって、いい雰囲気の中で試合をすることができました。だからこそ尚更、勝って一緒に喜んでいただけるのが良かったなと思います」