2023-24 WEリーグ第8節

2024.3.2

マイナビ仙台レディース

廣澤 真穂 (75')

遠藤 ゆめ (81')

2

AWAY

FULL TIME

1

0-0

2-1

セレッソ大阪ヤンマーレディース

高和 芹夏 (47')

ユアテックスタジアム仙台

1,526

HIGHLIGHTSハイライト

ギャラリー

MATCH REVIEW

高和芹夏のリーグ戦初ゴールで先制も、2失点を喫して逆転負け。再開初戦を勝利で飾れず
 
約2ヶ月の中断期間を経て再開されたWEリーグ。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、敵地に乗り込み、マイナビ仙台レディースとのWEリーグ第8節に臨んだ。待ちに待ったリーグ再開初戦、システムはこれまで通りの4-4-2で並び、FWの和田麻希がリーグ戦初先発を果たした。
 
立ち上がり、C大阪は仙台のセットプレーをしのぐと、和田がスペースに走り込んでクロス。アピールに燃える背番号29がチャンスを伺うと、6分には百濃実結香がドリブルで持ち込みシュート。その後もボールを動かし攻撃の糸口を探ると、13分にはCKのセカンドボールを和田がシュート。試合後、「緊張せず、良いコンディションで試合に臨めた」と話した通り、積極果敢にゴールを狙う。直後には仙台のクロスやCKからピンチも招いたC大阪だが、DF陣が体を張って防ぎ、GK山下莉奈もハイボールに果敢に飛び出し対応。ゴールは許さない。互いに攻守の切り替えが速い攻防が展開される中、C大阪が保持の時間を増やすと、27分には、筒井梨香の対角のフィードを受けた脇阪麗奈が思い切ってミドルシュート。32分にも、再び筒井の対角のフィードを今度は矢形海優が胸で受けてシュート。DFの背後をうまく取って前を向く技術が光るフィニッシュだったが、寄せてきたDFとGKに防がれた。その後も長短のパスを織り交ぜつつボールホルダーを追い越す動きでC大阪がゴールに迫った一方、38分には、仙台にクロスバー直撃のシュートも受けるなど、どちらに先制点が生まれてもおかしくない前半となった。
 
後半開始早々、先制に成功したのはC大阪。右サイドの深い位置で獲得したスローインから百濃がドリブルで切れ込みクロス。矢形のシュートはヒットせずも、こぼれたところを逃さず中央へ折り返すと、ここに高和芹夏が詰めてネットを揺らした。「あの位置に入れたことが良かった」とゴールへの嗅覚を発揮した元気印のリーグ初ゴールに沸き返るC大阪ベンチ。ライン際で残した百濃の突破、さらには古巣のホーム凱旋となった背番号11の執念も先制点を呼び込む原動力となった。先制後もC大阪がパスをつないでセカンドボールも拾い、試合を優勢に進めていくと、68分には脇阪が高い位置でボールを奪って前線へパス。背後を取った矢形が決定機を迎えたが、シュートはGKに防がれ追加点はならず。71分には、和田に代わってザーラ ムズダリファが出場。WEリーグの公式戦初出場を果たした。良い流れで試合を進めていたC大阪だったが、75分、敵陣右サイドでボールを奪い切れず逆サイドへ展開されると、自陣左サイドからのクロスから失点。クロス対応にも課題は残ったが、逆サイドへ展開される前にボールを奪い切りたいシーンだった。スタジアムの雰囲気も含めて畳み掛けてくる仙台に対し、盛り返したいC大阪だったが、81分、PKを与えて逆転を許した。
 
中断期間の前にも見られたが、自分たちのリズムで試合を進めていても、一つのプレーや失点から崩れてしまう課題をこの試合でも露呈。決して悲観する内容ではなかったが、試合後、鳥居塚伸人監督はボールの奪いどころも含め、選手たちが何をしなければいけないのか、ピッチ上での判断を指摘。より細かいプレーや判断の質を高め、次節、三菱重工浦和レッズレディースとの対戦に挑みたい。

監督コメント

■鳥居塚 伸人監督
「選手は一生懸命やってくれた中で、先制したゲームを逆転された部分は課題が残ったと思っています。ここの部分を修正して次に繋げていきたいと思います。」

Q:後半仙台に選手交代があり、攻撃の選手が変わったあたりからペースを握り切れなかったように見受けられましたが、敗因はどこだと感じていますか?
『仙台さんの交代というよりは自分たちのミスでロストする場面も増えてきましたし、守備の部分で、どこで奪うのかが明確にならないままカウンターからの失点になったかなと思うので、そういったところを一つ一つ選手が何をしなくてはいけないかもう一度理解させて、次に臨みたいと思います。』

選手コメント

■高和 芹夏選手

Q:今日の得点を振り返って
『競り合いの中でこぼれてきたボールをゴールに蹴りこんだ。あの位置にいれたことが得点に結びついて良かったと思います。リーグ戦で初ゴールを取れたことで、これからさらに得点を重ねていきたいと思っています。』

Q:ゴールパフォーマンスは魅せられましたか?
『少し控えめでしたが、「VAMOS!」をしました(笑)』

Q:今日の試合前、チームとしてどのような事を話し合ったのか?
『再開1試合目だったので、勝ち点3を取ろうという話をしていたが、それができなかったのは課題。次に繋げていきたいです。あとは自分たちのストロングポイントを出すことをミーティングで話していたのですが、それも今日はなかなか作れたかったし、ボールを保持する時間が短かったという課題も残りました。』

Q:次節浦和戦への意気込みをお願いします
『次はホームなので絶対に勝つというのは第一にして、浦和は強いチームですが、浦和に勝たないと優勝はできないと思うので、あと一週間しっかり練習から強度高く質も上げていきながら、良い準備をして試合に臨みたいと思います。』


■和田 麻希選手

Q:リーグ戦初のスタメンでしたが、試合を終えての感想をお願いします
『緊張するかと思っていましたが、試合が始まったら緊張もせず、良いコンディションで試合に臨めました。』

Q:スタメン出場にあたり、監督からどのような事を言われたのか?
『とにかく仕掛けろ、私のストロングポイントをどんどん出していけと言われました。自身持ってゴールを狙っていこうという話をしました。』

Q:次節はホームで浦和戦です。意気込みをお願いします。
『強いチームというのは分かっていますが、強いチームに勝たないと上に行けない。次はホームなので、良い準備をして次に繋げていきたいです。』


■ザーラ ムズダリファ選手

Q:公式戦初出場を終えて
『初めての公式戦だったので、うまく試合に入れなかったところもある。少し緊張したところもある。
セレッソ大阪ヤンマーレディースでプレーすることを自分自身も待ち望んでいた。』

Q:出場にあたり、鳥居塚監督からどんな指示があったのか?
『私のストロングポイントであるスピードを活かし、攻撃のときはディフェンスの背後を狙うことや、守備のときはプレッシャーを与えることを指示があった。』

Q:次節の意気込みをお願いします
『今日よりもよいパフォーマンスを見せたい
1000%自分の全力を出し切り、ゴールもしたいし、チームに貢献したい』


■中西 ふう選手

Q:リーグ戦初出場でしたが、今日の試合の感想をお願いします
『少し緊張したんですけど、楽しんで試合することを意識して、そこで自分のストロングポイントをしっかり出せるように意識していました。』

Q:途中出場の際、鳥居塚監督からどのような声掛けがありましたか?
『藤原選手と交代でサイドバックに入りましたが、「絶対に負けるな。勝って帰ろう!」という声掛けがありました。』

Q:今日の試合の課題や、今後に向けて改善したい部分はありますか?
『ミーティングから自分のストロングポイントを出すようにという話があったんですが、今日は自分のストロングポイントは出せなくて目立つプレーはできなかったので、日々のトレーニングからストロングポイントをもっと磨いてウィークポイントは改善できるように意識しながらトレーニングに励んでいきたいと思います。』