2000 シーズンヒストリー

2000シーズン

監督 副島博志

Jリーグディビジョン1 年間順位 5位
Jリーグディビジョン1 1stステージ 2位(16チーム中)
Jリーグディビジョン1 2ndステージ 9位(16チーム中)
Jリーグヤマザキナビスコカップ 2回戦敗退
第80回天皇杯 ベスト8

シーズンヒストリー
▲2000年の思い出のシーンをスライドにしました▲
田坂和昭が語る2000年

 セレッソ大阪がステージ優勝に最も近づいたシーズンとして記憶されている2000年。僕個人としては、セレッソに移籍してきた最初のシーズンであり、大阪での生活が始まった年だ。今でも時々感じることでもあるが、当時は今以上に言葉や物事の進むペースなど、大阪の文化に圧倒されることが多々あった。

 このシーズン、開幕前のキャンプでのトレーニングマッチでは、あまりいい内容ではなかったように記憶している。僕もチームに入ったばっかりで慣れていないところもあった。当時、チームのメンバーでリーグ優勝を経験していたのは、前年エスパルスで優勝を経験した僕と、眞中選手、盧 廷潤(ノ・ジョンユン)選手の3人だったのだけれど、この時点では僕も、そしてたぶん彼らも、このチームが優勝争いをするとは正直思えなかった。

 そんな状態の中、後に語り継がれることになる2000年1stステージが開幕する。開幕戦は、僕の古巣である清水エスパルス。何か因縁めいたものを感じて臨んだこの試合、結果は3対2と僅差で敗れる。僅差といってもサッカーでは1点が非常に大きく、負けは負けなのだが、この試合で僕たちセレッソは、自分たちのサッカーに対して手応えを感じたのも事実だ。

 この手応えが僕たちのサッカーのスタイルに大きく影響したように思う。具体的に言うと、中盤でプレッシャーをかけボールを奪い、短い時間でトップの西澤選手にあて、そのボールを森島選手やノ選手、ユン選手が拾い攻撃を作っていく。このスタイルが、試合を重ねるごとに確立され、セレッソの強さの要因になっていった。

 ワールドカップなどの短期決戦では、短いスパンで戦術が確立されることがあるが、この時の僕たちセレッソも、試合をする度に段々強くなっていくことを実感できた。その実感は、当然練習にも反映され、チームが強くなるためにはこういう練習をすればいいんだということが、今考えるとできていたように思う。急激にチームが完成していく過程に自分が携われたことは、僕のサッカー人生において非常に有意義だったように感じる。

 チームが完成していく過程で、僕たちセレッソは、勝ち星を重ね、気が付けば優勝が手の届くところまでやってきていた。そして、第14節、アウェイでの首位・横浜F・マリノス戦。この時点でセレッソは勝ち点1差の2位。この試合で勝つことができれば、自力優勝の可能性が大きく広がる一戦だった。雨の中の大接戦だったが、終了間際の斎藤選手のゴールでセレッソが勝利。この試合の緊張、感動、そのすべてが今でも僕の中に残っている。

 この試合には、プレッシャー、希望、絶望、歓喜などサッカーの試合で選手が感じることのできるすべてが凝縮されていたと思う。こういう試合は、選手やスタッフの気持ちや気合など内的な要因だけではなく、マスコミ、ファンの関心など外的な要素も大きく試合に影響を与える。すべての要素が一致した時にだけ、こういう試合ができるのだと感じた。優勝をかけた試合というものは、こんなにも多くのことを感じさせてくれるものかと…。この貴重な経験ができるサッカー選手は限られている。その中に僕が含まれることを大変光栄に思う。

 そして運命の最終節。4万3千人の観衆で埋まったホーム・長居スタジアムでの川崎フロンターレ戦。フロンターレは最下位、セレッソは勝てば初優勝。一般的に見れば、セレッソが負けるはずの無い試合…。けれども、負けた。これが、サッカー。僕たちに慢心があったとは思わない。いつも通りの展開で、西澤選手のボレーシュートで一度は追いついた。しかし、延長Vゴールで負けてしまった。その日のニュース映像は、泣き崩れ、立ち尽くすセレッソの選手と、巨大モニターで5年ぶりの優勝を確認するマリノスの選手たちを、何度も何度も映していた。

 続く2ndステージは、結果的に可も無く、不可も無くといった成績で9位。今から考えるとエネルギーの多くを1stステージに注ぎきってしまったような気がする。高いテンションをずっと保つことも、長いリーグ戦では重要だ。そう言う点では、あの時の僕たちは、まだ優勝にふさわしい力量が足らなかったのだと思う。

 あれから4年、残念ながらセレッソ大阪はまだ優勝を経験していない。あの時の悔しさを知るメンバーがチームに残っているうちに優勝して欲しい。そして、あの時は悔しかったなと、笑いながら語れる日がくればいいと思う。一度、優勝してしまえば、それまでの悔しさは、エピソードとして語られることが多い。けれども、今の時点では、2000年は悔しさの残ったシーズンでしかない。ドーハの悲劇を乗り越えて、ジョボールバルの歓喜につかんだ日本代表のように、セレッソもあの時の悔しさを、いつかは優勝という爆発的な喜びの糧にして欲しいと願う。

田坂和昭が選ぶ2000年のベストイレブン
田坂和昭が選ぶ2000年のベストイレブン

2000 1stステージ[10勝5敗]

日付 対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
1 3/11 清水 2-3 日本平 11,660人 [セ]田坂(54分)、西澤(73分)
[エ]サントス(37分)、澤登(58分PK、89分PK)
2 3/18 京都 3-1 西京極 5,167人 [セ]西澤(17分、49分)、西谷(53分)
[パ]三浦(20分)
3 3/25 V川崎 5-2 長居 6,771人 [セ]西澤(29分、80分)、森島(56分)、尹(62分)、盧(74分)
[ヴ]キム(72分、77分)
4 4/1 磐田 1-3 磐田 10,463人 [セ]森島(49分)
[ジ]高原(58分、85分)、奥(69分)
5 4/5 市原 2-1 長居 4,074人 [セ]西澤(57分)、森島(94分)
[ジ]バロン(11分)
6 4/8 神戸 2-1 神戸ユ 8,005人 [セ]斎藤(9分)、森島(57分)
[ヴ]和多田(10分)
7 4/15 鹿島 2-1 長居 9,115人 [セ]西谷(62分)、森島(63分)
[ア]ビスマルク(68分)
8 4/22 名古屋 1-3 瑞穂陸 10,378人 [セ]鈴木(89分)
[グ]福田(44分)、岡山(61分)、呂比須(88分)
9 4/29 4-1 長居 18,118人 [セ]西澤(8分)、森島(58分、76分)、真中(82分)
[レ]北島(28分)
10 5/3 G大阪 1-2 万博 13.380人 [セ]森島(44分)
[ガ]吉原(43分)、新井場(49分)
11 5/6 広島 1-0 長居 9,158人 [セ]森島(15分)  
12 5/13 F東京 2-1 国立 12,219人 [セ]西谷(47分)、西澤(58分)
[東]神野(22分)
13 5/17 福岡 4-2 長居 5,443人 [セ]森島(11分、69分)、西澤(30分)、盧(38分)
[ア]モントージャ(7分)、平島(17分)
14 5/20 横浜FM 3-2 三ツ沢 14,561人 [セ]西谷(12分)、西澤(49分)、斎藤(88分)
[マ]小村(26分)、外池(80分)
15 5/27 川崎F 1-2 長居 43,193人 [セ]西澤(60分)
[ベ]我那覇(49分)、浦田(106分)

2000 2ndステージ[7勝8敗]

日付 対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
1 6/24 清水 3-1 長居 11,696人 [セ]森島(29分、85分)、盧(68分)
[エ]安永(50分)
2 7/1 京都 2-0 長居 9,270人 [セ]西澤(56分)、森島(71分)
3 7/8 広島 1-3 広島ス 7,781人 [セ]斎藤(74分)
[サ]栗原(11分)、沢田(59分)、OWN GOAL(84分)
4 7/15 G大阪 0-1 長居 19,258人 [セ]ビタウ(85分)
5 7/22 0-4 9,272人 [レ]渡辺(光)(5分)、加藤(9分)、平山(38分)、北嶋(88分)
6 7/26 名古屋 0-3 長居 9,733人 [グ]岡山(3分)、滝澤(57分)、ウェズレイ(64分)
7 7/29 鹿島 1-0 カシマ 15.389人 [セ]OWN GOAL(95分) 
8 8/5 磐田 3-0 長居 19,247人 [セ]西澤(27分)、尹(45分)、盧(69分)
9 8/12 V川崎 0-1 等々力 5,526人 [ヴ]キム ヒョンソク(28分)
10 8/19 神戸 3-2 長居 9,211人 [セ]尹(13分)、西澤(28分、56分)
[ヴ]布部(39分、66分)
11 11/8 市原 1-0 市原 4,355人 [セ]杉本(104分)
12 11/11 川崎F 3-4 等々力 5,024人 [セ]杉本(46分)、藏田(58分)、西澤(80分)
[フ]森川(41分)、久野(74分)、今野(79分)、長橋(113分)
13 11/18 横浜FM 1-2 長居 20,794人 [セ]真中(19分)
[マ]三浦(21分)、柳(56分)
14 11/23 福岡 1-0 博多の森 20,908人 [セ]原(48分)
15 11/26 F東京 1-3 長居2 8,794人 [セ]西谷(68分)
[東]増田(31分)、佐藤(70分)、アマラオ(77分)

2000 ヤマザキナビスコカップ[2勝2敗]

    対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
1 4/12 仙台 2-0 長居2 2,313人 [セ]西澤(4分、30分)
1 4/19 仙台 1-0 仙台 3,893人 [セ]上村(56分)
2 7/5 V川崎 0-1 長居 3,782人 [ヴ]キム ドグン(39分)
2 7/12 V川崎 0-1 等々力 1,808人 [ヴ]OWN GOAL(50分)

第80回 天皇杯全日本サッカー選手権大会

    対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
3 12/10 大塚製薬 2-1 長居 1,580人 [セ]上村(32分)、尹(71分)
[大]OWN GOAL(84分)
4 12/17 浦和 4-1 駒場 12,443人 [セ]上村(15分)、杉本(44分)、尹(66分)、OWN GOAL(75分)
[レ]阿部(26分)
準々決勝 12/23 神戸 2-2
PK3-4
熊本 2,535人 [セ]尹(44分)、上村(71分)
[ヴ]茂原(13分)、松尾(31分)

2000 Pre Season Match

対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
5/27 京都 0-1 長居 4,305人 [パ]熱田(53分)
6/17 名古屋 2-2 刈谷 2,708人 [セ]真中(40分、43分)
[グ]呂比須(3分)、福田(64分)
○●90分までの勝敗、□■Vゴールでの勝敗、☆★PK戦での勝敗、△引き分け

所属選手一覧

ポジション 氏    名  
GK 1 下川 誠吾 SEIGO SHIMOKAWA  
  21 河野 和正 KAZUMASA KAWANO  
  22 藤原 務 TSUTOMU FIJIHARA  
  28 小澤 英明 HIDEAKI OZAWA 3月〜期限付移籍
DF 2 小川 雅已 MASAKI OGAWA  
  3 ペリクレス PERICLES DE OLIVEIRA RAMOS  
  5 藏田 茂樹 SHIGEKI KURATA  
  14 鈴木  悟 SATORU SUZUKI  
  15 斎藤 大輔 DAISUKE SAITO  
  17 清水 和男 KAZUO SHIMIZU  
  19 森  直樹 NAOKI MORI  
  24 東城  詳 SHO TOJO  
  26 籾谷 真弘 MASAHIRO MOMITANI  
  30 久藤 清一 KIYOKAZU KUDO  
MF 4 田坂 和昭 KAZUAKI TASAKA  
  6 尹  晶煥 JUNG-HWAN YOON  
  7 原田 武男 TAKEO HARADA  
  7 川崎 健太郎 KENTARO KAWASAKI  
  8 森島 寛晃 AKIHIRO TASAKA  
  10 盧 廷潤 JUNG-YOON NOH  
  12 真中 靖夫 YASUO MANAKA  
  13 内田 利広 TOSHIHIRO MANAKA  
  16 興津 大三 DAIZO OKITSU  
  23 原  信生 NOBUKI HARA  
FW 9 西澤 明訓 AKINORI NISHIZAWA  
  11 西谷 正也 MASAYA NISHITANI  
  18 上村 崇士 TAKASHI UEMURA  
  20 宮川 大輔 DAISUKE MIYAKAWA  
  25 檜山 勇樹 YUKI HIYAMA  
  27 杉本 倫治 MITIHARU SUGIMOTO  
  31 羽地 登志晃 TOSHIAKI HAJI