1997 シーズンヒストリー

1997シーズン

監督 レヴィル・クルピ

Jリーグ1stステージ 11位 (17チーム中)
Jリーグ2ndステージ 8位 (17チーム中)
Jリーグヤマザキナビスコカップ Cグループ3位 (4チーム中) 予選リーグ敗退

シーズンヒストリー
▲1997年の思い出のシーンをスライドにしました▲
横山コーチが振り返る97年シーズン

 この年はセレッソ時代の自分にとって最も印象に残ったシーズンでした。理由は二つ。個人的に成績が良かったこと、そしてこのシーズンの指揮を執ったクルピ監督の存在です。

 彼のトレーニングはとにかく練習量が多く、午前は6〜7キロ走った後にサーキットトレーニング、午後は紅白戦という具合でした。料理に例えると前菜からメインディッシュが並んでいる感じです。正直、かなりキツかったですね。

 今では普通になった選手の体脂肪管理も徹底していました。数値の悪い選手には、サラダのドレッシングや、練習中のスポーツドリンクの禁止などいくつもの摂生を命じました。この体脂肪に関する判断は、オディロンフィジカルコーチが独自に行ったものなので、彼の主観がかなり入っているように思えて仕方がありませんでした。しかし、シーズン直前の測定では全選手が規定値をクリアしていたので、さすがに納得させられました。それに、自分達はこれだけトレーニングをしたのだという自信にもつながりました。この摂生と(?)トレーニングにより、チームはシーズンを通して試合終了まで運動量が落ちることがなかったと思います。

 この年はセレッソとして初めて「モリシのいないチーム」で臨んだシーズンでした。理由はご存知の通り、ワールドカップフランス大会予選があったためです。前回大会まではセントラル方式だったアジア予選ですが、この年からはホーム&アウェイとなったため長丁場となり、ナビスコカップはもちろん、リーグ戦中も代表選手が抜けることになったのです。

 森島選手中心のチームだったセレッソは、不安と、いっそうの意気込みでシーズンに入りました。まずはリーグ戦に先駆けて、3月に開幕したナビスコカップ。初戦はアウェイで、しかも相手はジョルジーニョ率いる前年のリーグチャンピオン・鹿島アントラーズでした。この試合では2度のリードを許すものの、森島選手同様に代表で抜けた西澤選手のポジションに入った深川選手や、ルーキー佐々木選手のゴールで追いつき、そして73分、ついに僕のゴールで逆転して勝ちました。さっそく厳しいトレーニングの成果が出たのだと思います。あとで聞いたのですが、このときクルピ監督は「ノーモリシマ、ノーモリシマ」と叫んで喜んだそうです。「モリシがいなくてもアントラーズに勝てたぞ!」って。

 シーズンが始まると毎試合後にミーティングがあり、細かく各選手のプレーがチェックされました。シュート、パス、クロスの成功率を数字で表し、選手一人一人を評価していました。この中でクルピ監督がよく言っていたのが、ファール数でした。「相手チームよりファール数が少ないと、そのゲームは負ける」と言うのです。これは、それだけ「相手ボールに対してチャレンジしていない」と言うことで、ブラジルではポピュラーな感覚なのかもしれませんが、我々にはまったく新しい考え方でした。

 このときの選手のプレーデータはマテルヘッドコーチの集計によるものでした。彼は試合中の選手のプレーを細かくカセットテープに吹き込むのです。当時もビデオでチェックできたはずですが、自分流の方法がやりやすかったんでしょうね、たぶん。このマテルコーチ、実は元バレーボールのコーチという変わり種で、ウォーミングアップでは必ず肩を回す運動をするんです。いつも「サッカーと関係ないやん」と思いつつやってましたよ(笑)。でもヘディングのジャンプ練習では、より高く飛べるコツや空中でのバランスについて教えてもらい、「なるほど」と思いました。

 この97年シーズンで特に印象に残ったゲームは、ホームでは2ndステージのヴェルディ戦です。この試合は前半で3点をリードされながらも5点を奪い返し、逆転勝ちしました。アウェイではシーズン最後のアントラーズ戦。これも前半1点をリードされたものの後半2点を奪い逆転勝ちしたゲームです。いずれも決勝点は同じ選手。しかもアントラーズ戦は2点ともこの選手でした。年間11得点を挙げた97年のチーム得点王・横山貴之、その人です(笑)。

 実は僕、得点のほぼ半分を途中出場で挙げていました。いわゆるスーパーサブ。出場したら、とにかく走りまわってチャンスを作ることを心掛けました。それと忘れてはならないのはブラジル人ディフェンダー・ジャン選手のフリーキック。とにかく強烈。ボールが変形しそうで、ジルマール選手でもキャッチするのに苦労するくらいでした。ペナルティーエリア近くでフリーキックを得たらジャン選手のフリーキック、こぼれ球を僕。これがパターンになっていました。

 ジルマール選手といえば、この年の1stステージで引退しました。1st最終戦の長居スタジアムで、セレッソの選手ばかりでなく、その試合で優勝を決めたアントラーズの選手達にも胴上げをされたジルマール選手。彼の功績と人柄の素晴らしさを、あらためて確認しました。

 この年のチームは、年間順位は中位でしたが選手一人ひとりの特徴をみんなが理解し、よくまとまったすばらしいチームでした。

 今シーズンのセレッソもキャンプからかなり走りこんでると聞きます。序盤はまだ結果がでていませんが、その成果はきっと表れると思います。選手たちには自信を持って戦ってほしいと思います。

横山コーチが選ぶ97年ベストイレブン
横山コーチが選ぶ97年ベストイレブン

1997 1stステージ [7勝9敗]

日付 対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
1 4/12 名古屋 3-2 瑞穂陸 17,480人 [セ]西澤(27分)、高(67分)、森島(79分)
[グ]望月(5分)、平野(48分)
2 4/16 横浜F 0-2 長居 8,056人 [フ]バウベル(74分、80分)
3 4/19 磐田 2-1 磐田 7,186人

[セ]西澤(63分、86分)
[ジ]スキラッチ(22分)

4 4/23 2-2
PK5-4
長居 6,526人 [セ]森島(28分、53分)
[レ]バウディール(71分)、棚田(86分)
5 4/26 浦和 2-1 駒場 18,902人 [セ]横山(23分)、森島(55分)
[レ]西野(80分)
6 5/3 G大阪 0-2 長居 27,734人 [ガ]クルプニ(46分)、松波(50分)
7 5/7 V川崎 2-0 等々力 6,784人 [セ]西澤(12分)、森島(79分)
8 5/10 京都 1-2 バード 6,983人 [セ]森島(47分)
[パ]ダニエル(6分)、山口(59分)
9 5/17 市原 0-3 市原 4,573人 [ジ]中西(21分、43分)、松原(41分)
10 5/24 平塚 0-2 福井 4,130人 [ベ]反町(56分)、ロペス(87分)
11 5/28 横浜M 2-3 三ツ沢 6,398人 [セ]森島(37分)、西澤(41分)
[マ]サリナス(19分)、松田(34分)、城(105分)
12 5/31 清水 1-2 長居 10,581人 [セ]マノエル(61分)
[エ]伊東(57分)、斉藤(109分)
13 7/5 広島 2-2
PK2-3
広島ビ 6,234人 [セ]森島(58分)、高(64分)
[サ]吉田(44分)、高木(75分)
14 7/9 福岡 2-0 長居 4,110人 [セ]西澤(24分)、森島(64分)
16 7/16 神戸 2-1 神戸ユ 7,439人 [セ]横山(77分)、西澤(80分)
[ヴ]江川(86分)
17 7/19 鹿島 0-1 長居 21,027人 [ア]マジーニョ(14分)

1997 2ndステージ [9勝7敗]

日付 対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
1 7/30 神戸 3-1 長居 5,897人 [セ]森島(48分)、クラウジーニョ(74分)、横山(86分)
[ヴ]永島(83分)
2 8/2 名古屋 2-3 長居 6,160人 [セ]高(6分)、横山(86分)
[グ]福田(15分)、平野(16分)、大岩(73分)
3 8/6 横浜F 2-1 三ツ沢 5,138人 [セ]クラウジーニョ(23分)、横山(117分)
[フ]三浦(14分)
4 8/9 磐田 1-4 長居 7,287人 [セ]ジャン(49分)
[ジ]藤田(3分)、福西(19分)、山西(44分)、中山(72分)
5 8/16 1-0 8,012人 [セ]クラウジーニョ(75分)
6 8/20 浦和 1-2 長居 7,841人 [セ]アレックス(51分)
[レ]福田(67分)、ベギリスタイン(72分)
7 8/23 G大阪 2-3 万博 11,893人 [セ]横山(48分、89分)
[ガ]クルプニ(59分、96分)、エムボマ(77分)
8 8/30 V川崎 5-3 長居 13,043人 [セ]ジャン(44分)、クラウジーニョ(53分)、神田(56分)、横山(61分)、アレックス(64分)
[ヴ]アルシンド(20分)、前園(26分、29分)
9 9/3 京都 1-1
PK7-6
西京極 4,781人 [セ]アレックス(21分)
[パ]野口(67分)
10 9/6 市原 1-0 長居 4,492人 [セ]クラウジーニョ(10分)
12 9/13 平塚 4-5 平塚 5,471人 [セ]深川(43分)、アレックス(69分)、クラウジーニョ(73分)、内田(78分)
[ベ]シモン(44分、101分)、名塚(52分)、ロペス(67分、77分)
13 9/20 清水 0-2 日本平 7,339人 [エ]澤登(4分)、オリバ(84分)
14 9/24 横浜M 2-3 長居 8,028人 [セ]深川(22分、39分)
[マ]サリナス(4分)、バルディビエソ(73分)、中村(106分)
15 9/27 広島 3-1 大分 4,553人 [セ]クラウジーニョ(19分)、横山(26分)、ジャン(81分)
[サ]高木(88分)
16 10/1 福岡 2-0 博多の森 8,681人 [セ]アレックス(17分)、クラウジーニョ(77分)
17 10/4 鹿島 2-1 カシマ 15,404人 [セ]横山(68分、85分)
[ア]増田(50分)

1997 Jリーグヤマザキナビスコカップ[2勝2敗2分]

    対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
1 3/8 鹿島 4-2 カシマ 14,749人 [セ]深川(53分)、佐々木(65分)、横山(73分)、高(82分)
[ア]マジーニョ(6分)、ジョルジーニョ(57分)
2 3/15 鳥栖 2-0 長居 7,298人 [セ]高(16分)、マノエル(36分)
3 3/19 浦和 1-1 長居 5,087人 [セ]高(47分)
[レ]福田(32分)
4 3/22 鳥栖 0-0 鳥栖 4,079人  
5 3/26 浦和 1-3 駒場 17,550人 [セ]西澤(68分)
[レ]堀(3分、20分)、土橋(67分)
6 3/29 鹿島 3-4 長居 6,331人 [セ]米倉(0分)、マノエル(64分)、西澤(73分)
[ア]OWN GOAL(9分)、ジョルジーニョ(20分、89分)、マジーニョ(69分)

第76回 天皇杯全日本サッカー選手権大会

    対戦相手 結果 競技場 入場者 得点者
3 12/14 甲府 5-1 長居2 2.302人 [セ]クラウジーニョ(16分、75分)、アレックス(58分)、ジャン(68分)、西澤(78分)
[ヴ]角谷(83分)
4 12/20 磐田 2-3 長崎 3,577人 [セ]森島(26分、62分)
[ジ]中山(1分)、藤田(18分、54分)
○●90分までの勝敗、□■Vゴールでの勝敗、☆★PK戦での勝敗、△引き分け

所属選手一覧

ポジション 氏    名    
GK 1 武田 治郎 JIRO TAKEDA  
  21 ジルマール GILMAR LUIS RINARDI 7月退団
  22 武田 亘弘 NOBUHIRO TAKEDA  
  23 下川 誠吾 SEIGO SHIMOKAWA  
  21 油原 丈著 TAKEAKI YUHARA 7月入団
    福山 誠 MAKOTO FUKUYAMA 7月入団
DF 2 木澤 正徳 MASANORI KIZAWA  
  3 稲垣 博行 HIROYUKI INAGAKI  
  4 ジャン JEAN ELIAS PEIXOTO  
  6 神田 勝夫 KATSUO KANDA  
  13 川前 力也 RIKIYA KAWAMAE  
  14 村田 一弘 KAZUHIRO MURATA  
  17 藏田 茂樹 SHIGEKI KURATA  
  20 百武 義成 YOSHINARI HYAKUTAKE  
  24 世良田 顕一 KENICHI SERATA  
  26 橋口 勝 MASARU HASHIGUCHI  
    佐々木 崇浩 TAKAHIRO SUZUKI  
    久保 正秀 MASAHIDE KUBO  
MF 5 古賀 一成 KAZUNARI KOGA  
  7 米倉 誠 MAKOTO YONEKURA  
  8 森島 寛晃 HIROAKI MORISHIMA  
  10 マノエル SERGIO MANOEL JUNIOR 7月退団ボタフォゴに移籍
  15 皆本 勝弘 KATSUHIRO MINAMOTO  
  16 内田 利広 TOSHIHIRO UCHIDA  
  18 梶野 智 SATOSHI KAJINO  
  28 アレックス ALEX LOPES DE NASCIMENT 7月入団
    北出 尚大 NAOHIRO KITADE  
    清水 和男 KAZUO SHIMIZU  
    堂森 勝利 KATSUTOSHI DOMORI  
    宮本 貴史 TAKASHI MIYAMOTO  
    相野 真悟 SHINGO AINO  
    大和 哲 TETSU YAMATO  
FW 9 西澤 明訓 AKINORI NISHIZAWA  
  11 高 正云 JEONG-WOON KO  
  12 横山 貴之 TAKAYUKI YOKOYAMA  
  19 深川 友貴 TOMOTAKA FUKAGAWA  
  25 加藤 清泰 KIYOYASU KATO  
  27 クラウジーニョ CLAUDIO BATISTA DOS SANTOS 7月入団
    佐藤 真一 SHINICHI SATO 1月鳥栖に期限付移籍
    卜部 太郎 TARO URABE  
    西谷 正也 MASAYA NISHITANI